いつかは「ひとり」になる時代…おひとりさまの看取り

上野千鶴子さんの終活「在宅ひとり死は孤独ではない」

公開日:2022.10.08

更新日:2023.08.19

『おひとりさまの老後』の著書で知られる社会学者の上野千鶴子さんは、近年、介護や看取りの現場を精力的にまわっているそう。「人生の下り坂をくだる自分のために研究している」という上野さんに、老いとの向き合い方を伺いました。

上野千鶴子さんの終活「自宅ひとり死は孤独ではない」
東京のマンションと八ヶ岳の仕事場を行き来している上野さん。「八ヶ岳の冬はマイナス10~20℃まで冷えますが、晴天が多くて明るいから大好きです」

女性は「最期はひとり」と覚悟している

女性は「最期はひとり」と覚悟している

※インタビューは2021年2月に行いました。

上野さんが『おひとりさまの老後』を書いたのは2007年のこと。年を重ねてひとりでいると「寂しいでしょう」などと言われる風潮に「大きなお世話!」と言いたかったからでした。

「私は基本、ひとり暮らしをずっと続けてきて家族がいません。『おひとりさまの老後』は、もとは結婚という制度からはぐれて生きてきた少数派の女性のサバイバル術のつもりで書いたのですが、意外にも既婚の女性たちにすごく読まれたんですね。

そのとき、“そうか、結婚してもしなくても女性は最後はひとりって、ちゃんと覚悟しているんだな”とよくわかりました。考えてみれば、子どもがいてもほとんどが別居でしょうし、夫がいてもいずれ離別・死別になっていくわけですから」と上野さん。

『おひとりさまの老後』の中で、「お母さん、一緒に暮らさない?」という子どもの誘いを〈悪魔のささやき〉と呼んだ上野さん。中途同居したあげく、要介護になってどこか施設に入居することを子どもから迫られるくらいなら、住み慣れた我が家でひとり暮らしを選んだ方がましと説きました。...

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