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- エンディングノート、書いて気付いた失敗しないコツは
終活を始める上で欠かせないエンディングノート。最近は、さまざまな種類のノートが販売されています。ただ、書く内容が多すぎて最後まで書き切ることができない、という声も。そこで筆者が実際にエンディングノートを書き、失敗しないコツを探ってみました。
エンディングノートは終活に欠かせないツール
終活を行う上で大切なのは、人生の晩年をどう過ごしたいかや、自分の死後にどのような手続きを頼みたいかなどを、身近な人たちにしっかり伝えることです。エンディングノートは、そのためのツールとして最近特に注目されています。
エンディングノートを書くことで、死後の事務手続きに必要な情報をのこすことができるだけでなく、例えば介護が必要になったとき、どこで、どのようなケアを受けたいか、その費用はどこから出すのかなども明確にでき、いざというときに家族を悩ませずに済みます。
また、書く過程で、自分の晩年や死後についてのイメージができ、具体的な備えにつながる効果もあります。大切な人たちへメッセージをのこすこともできるでしょう。エンディングノートを書くことは、まさに終活の第一歩なのです。
ところが、終活を始めようとしている人にエンディングノートについて聞くと、「最初は調子よく書いていたけれど、だんだん面倒くさくなって……」とか、「家族にメッセージをのこそうと思っても、何を書いたらいいか悩んで結局そのままに……」という声が聞こえてきます。
50代半ばで子どもなし、夫と二人暮らしの筆者も「そろそろ終活を始めなければ」と思っている一人。そこで、エンディングノートを実際に書いてみて、どのくらい大変か検証してみることにしました。
エンディングノートを書き始めてみたものの…
まずは、エンディングノートの購入です。しかし、私はここからすでに悩んでしまいました。市販のエンディングノートの種類が多すぎて、どれを選べばいいのか、おおいに迷うことになったのです。
ネットの評判をチェックし、あれこれ見比べた結果、記入する内容を介護や葬儀、お墓の希望、死後の手続きに必要な情報に絞ったものが私の性格には合っていると思い購入することにしました。中にはフリースペースが多いタイプもありましたが、何を書いたらいいかイメージできずパスすることに。
いざ書き始めてみると、書くべき情報の多さと内容の細かさに圧倒され、「これは片手間ではできない」と気付きました。自分に関する情報なのに、改めて調べなければわからないことや、家族と相談しないと決められないことが多いのです。
例えば、介護についてなど、病院や施設に入りたいというざっくりとした希望はあるものの、自分の判断能力が衰えた場合に誰に財産の管理を頼みたいかとか、死後の手続きを誰に依頼するのかなどは、じっくり検討しなければ決められません。
一方、葬儀について記入するページでは、納棺時の服装や、葬儀で使用したい音楽についての希望を書く欄も。自分一人で決められることですが、そこまで細かくイメージするのが難しく、なかなか書き進められません。
他の項目も同じ理由で進められず、結局投げ出すことに。ああ、こうやって、みんなエンディングノートを挫折するのか、と痛感した次第です。
誰に向けて書くのか、事前に想定することが大事
挫折してわかったのは、書く前にそれなりの準備が必要だということ。それは、「誰に向けて書くのか」です。
入院したり介護の状態になったとき、誰に頼るつもりなのか。また、自分の死後事務手続きは誰に託すつもりなのかを明確にした上でエンディングノートに取り組むべきだと思いました。
想定したその人が必要になるだろうと思われる情報に絞って書きのこす、そうするとイメージがしやすく、無駄な項目は飛ばしても気になりません。
さらに、エンディングノート選びも楽になるはずです。本当に伝えるべき情報がわかっていれば、その目的に合致したものを選べばいいのですから。
私の場合、誰に託すかというイメージが今一つ持てていない状態でエンディングノートのすべての項目を埋めようとしたから挫折した、というわけです。
おひとりさまや子なし夫婦は第三者に託す、という選択肢も
煩雑な死後事務手続きは専門家に任せたい
エンディングノートを誰に託すのか決めていなかった私は、書きながらこう感じていました。「子どもがいない自分の場合、もしも夫が先に亡くなったら、誰がエンディングノートの内容を履行してくれるのだろう」。
甥や姪はいるものの、負担をかけたくはありません。煩雑で時間のかかる死後事務手続きは、専門家に任せた方がいいのでは、と考えるようになりました。
例えば、三井住友信託銀行が提供する「おひとりさま信託」。万が一のときに、葬儀や埋葬の執行、家財整理、公共サービスやクレジットカードの解約など、手間のかかる死後事務をまとめて託せる一般社団法人を紹介してもらえます。
専用のエンディングノート「未来の縁-ingノート」に記入した内容が、自分の死後、速やかに履行されるという仕組みです。
これなら挫折しないかも! 「未来の縁-ingノート」
この「未来の縁-ingノート」、市販のものに比べて実にシンプルです。死後手続きを託すという目的のもと記入項目が厳選されていて、書き方のポイントを解説する冊子もついています。わからないことは担当者に相談することもできるそうで、これなら途中で挫折せずに書き進められそうです。
未来の縁-ingノートはデジタル管理されるので、紛失する心配もありません。希望や意向が変わった場合には、スマホやパソコンからいつでも書き換えることができます(内容によっては、契約の変更に該当するため手続きが必要になることも)。
子なし夫婦の私たちにはピッタリのサービスだと思いました。
終活は、人生を最期まで自分らしく過ごすためにも、死後、のこされた人に迷惑をかけないためにも、絶対に必要なことです。その第一歩として、挫折しないエンディングノート作りを目指してみませんか。
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■記事協力=三井住友信託銀行
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