ケアマネジャーが自宅で実践

50代から始める!介護の準備・老後の住まい作り

2020/03/09

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老後のための住まいの準備というと、リフォームなど大がかりなものを想像しがちです。でも、気力・体力がある50代のうちから今すぐできる在宅介護の準備があります。それが自宅の整理。介護のプロ、ケアマネジャーのRinさんに片づけのコツを伺いました。

介護の準備・老後の住まい作り

長く住める家のキーワードは「安全」と「清潔」!

「老後、もし介護が必要になったとしても、できるだけ長く自宅で暮らし続けたい」

こんな声に対し、ケアマネジャーとしての知見を生かして、片づけのコツを発信しているRin(りん)さんは、「長く安心して住める家とは、安全で清潔な家のこと」と言います。

それはつまり、快適で事故が起こりにくい家のこと。「家の中が整理されていて、日々の家事が楽に行えることが必要なんです」とRinさん。

家の中の安全と清潔を保つために、Rinさんがどのようなことを実践しているのか、ご自宅を回りながら、片づけのポイントを教えてもらいました。

安全・清潔のために、余計な物は置かない、敷かない!

余計な物は置かない、敷かない

まず、清潔を保つために「布と紙」をできるだけ減らすことが大切です。「布類は洗濯を怠るとダニの温床になります。我が家は、マット類は減らし、カーテンはレースのみ。夜は雨戸を使っています」とRinさん。

また、新聞、紙袋などの紙類も放置すると、ホコリがたまりやすくカビが生えやすいので、定期的に処分することが大切です。

床の上に物を置かないのも、安全な家づくりの鉄則です。「じゅうたんの縁のような小さな段差が、一番つまずきます」。バッグは置き場を決め、座布団を使った後は部屋の隅や押し入れにまとめておきましょう。

「見える収納」で無駄買いを予防してスッキリ!

Rinさんが訪問先でよく見るのが、ラップが10本など、戸棚に同じ物があふれている光景だそう。

「何が家にあるかすぐに思い出せなくて、つい無駄買いしてしまうのでしょう。特にカゴなどの中に収納していると、中を確認するのが面倒になり、重複買いが増えます」

そこでRinさんが提案するのが、戸棚の中を一目瞭然にする、「見える」収納。

「おしゃれ度は下がるかもしれませんが、無駄買いは確実に減ります。しかもこれは、他人にもわかりやすい収納方法。もし自分が入院して不在でも、子どもやヘルパーさんが迷うことなく棚の中の物を取り出せます」

安全のために、よく使う物は手の届きやすい腰から肩の高さに、重い物は下の方に収納するのがおすすめです。

重い物は下の方に収納

Rinさん宅の台所は、余計な物がなくスッキリ!「汚れても掃除しやすいし、清潔だと、料理する気力が湧きます」。また、安全性の観点からも、コンロ回りには物を置きません。「袖口などに火が燃え移るのも怖いので、我が家はIHです」とRinさん。

コンロ回りには物を置かない

また、玄関に置きっぱなしにしがちな宅配物は、「無意識のうちに手すりとして使う人が多いんです。安定性が悪いと、転倒の危険性があります」とRinさん。もし“手すり化”している人がいたら、安全のために早めに片づけておきましょう。

玄関に置きっぱなしにしない

これで安心!老後の住まいづくりのポイントまとめ

ここまでRinさんに教えてもらった、安全・清潔な家づくりのポイントを、以下にまとめました。自宅が老後の住まいに適した状態かどうか、このチェックリストで確認してみましょう。

1.ダニとカビの温床、布と紙はできるだけ減らす
2.床には物を散らかさず、つまずきを防止する
3.かごやケースは使わず、「見える」収納に
4.よく使う物は腰から肩の高さのゾーンに
5.災害時に備えて、重い物は下に置く
6.火の周辺には物を置かず、掃除しやすく
7.玄関には物を置かず、“手すり化”を防止


■教えてくれた人

Rin(りん)さん
居住介護支援専門員(ケアマネジャー)として働く傍ら、整理収納アドバイザー1級を取得。ブログ「Rinのシンプルライフ」でも情報発信。最新刊は『50代からの暮らしの整え方』(オーバーラップ刊)。

取材・文=井口桂介、田渕あゆみ(ともにハルメク編集部) 撮影=安部まゆみ イラストレーション=福々ちえ

※この記事は2018年12月号「ハルメク」に掲載された内容を再編集しています。


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