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- 樹木医・塚本こなみさんに聞く 自宅で楽しむヒマワリ
夏といえばヒマワリ。でも、庭で育てるには大きく育ちすぎる――。そんなお悩みを解決する方法があるんです! ヒマワリを自宅で小さく育てる方法を、日本で最初の女性樹木医・塚本こなみさんが初心者にもわかりやすく解説します。
樹木医・塚本こなみさんとは?
塚本こなみさんは、1949(昭和24)年生まれ。造園業を営む夫の影響で庭づくりの道に入り、日本の女性樹木医第一号として、資格取得当時話題となりました。
2014年に日本で唯一、アメリカCNNが選出した「世界の夢の旅行先10カ所」に選ばれた「あしかがフラワーパーク」の大藤の移植を成功させたことでも広く知られています。現在は塚本さんの地元・静岡県浜松市にある「はままつフラワーパーク」の理事長を務めています。木や花の育て方を子育てや人間の生活リズムに例えるなど、塚本さんの解説は「初心者にもわかりやすい」と人気です。
そんな塚本さんに、自宅でヒマワリを楽しむ方法を教えてもらいました。
夏といえばヒマワリ!
いよいよ夏本番。草花にとっても過酷な夏がやってきます。
夏空が似合う花といえば、なんといってもヒマワリです。外での作業で暑さに参ってしまったときも、まぶしいくらい鮮やかな黄色の花を見ただけで元気になれるから不思議。
あの色を「ビタミンカラー」とは、よく言ったものです。今は黄色のヒマワリ以外にもチョコレート色の「ココア」や赤色の「ムーランルージュ」、「ブラッドレッド」「チトニア」などが市場に出回るようになりました。
ヒマワリの大きさを調節できる!
ヒマワリは日照時間が長くなると開花する植物。種をまく時期が早ければ早いほど大きく成長します。つまり、種のまき時を変えることで高さを調節できるのです。
例えば、通常は5月下旬に種をまいて7月に開花する品種であれば、種まきを6月にずらすことで、その分背丈の低い花を咲かせることができます。同じ品種を一か所の花壇やプランターであえて高さにばらつきが出るように咲かせるのも、面白いですよ。
鉢植えでかわいらしく育てたい場合は、小さな鉢に植えるのも手です。鉢が小さいと根を思い切り張れないため、大きくなりません。ヒマワリにとってはちょっとかわいそうな方法ではありますが、庭まきの種が余ったときや、ベランダ園芸家の方にはお勧めです。
切り花のポイントは 殺菌と糖分補給
切り花にして室内で楽しむ方には、夏場も花を長持ちさせるためのポイントを。
まず、剪定用のはさみはガスコンロなどの火であぶって殺菌してから使うこと。次に剪定した花をぬれた新聞紙でくるみ、切り口1〜2cmの部分を火で軽くあぶって炭化させ、すぐに水につけます。こうすると生命の危機を感じた花が吸水力を上げるため、茎の先端まで水が上がるのです。火の扱いにはご注意ください。
最近は、殺菌剤や栄養となるブドウ糖などの糖分でできた切り花の延命剤が市販されています。水に適量を混ぜて使いますが、これは3〜5%程度の濃度のブドウ糖水でも代用できます。糖分が入る分、水が腐敗しやすいので、水替えは毎日しましょう。
庭や室内にビタミンカラーを取り入れて、今年の夏を元気に乗り切りたいですね。
構成=小林美香(ハルメク編集部)撮影=品田裕美
※この記事は、2016年6月号「ハルメク」に掲載された内容を再編集しています。
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