私の入院生活で得たもの

予期せぬ入院で、私が実践してみたこと

公開日:2019.12.27

60歳のとき、人に寄り添って生きるために「占いおばさん」になった春ちゃんさん。今回は、自身の入院生活について語ります。「細菌肺炎」と診断され、病院に入院することになって実践してみた、“あること”によって元気になるのがとても早かったそう。

細菌肺炎にかかりました

1週間咳が止まらず、かかりつけのクリニックに駆け込み、紹介先の総合病院でそのまま入院となってしまいました。。

「細菌肺炎」・・・65歳以上は免疫が落ち、がん、心筋梗塞、肺炎、脳梗塞と3番目に死亡率が高い病気とか。

私は病気に無知でした。仕事が立て込んでいたのに、大掃除に取り掛かったたのが、肺炎になった原因だと思いますた。

入院用の日用品は、100円ショップで用意。嫁いだ娘が泊まるときのために私が、タオル、パジャマ、下着類を用意している押し入れから持って来てもらいました。

100円ショップで用意した物 洗面道具一式、箸、ふきん、タオル、コップ、テッシュ一箱。
100円ショップで用意した物 洗面道具一式、箸、ふきん、タオル、コップ、テッシュ一箱。

1時間後、夫が戻ると、テレビ台の下の小物入れに、入院グッズをテキパキと入れてくれました。

パジャマに着替え、2本の点滴ぶら下げ、あれよあれよの間に、私はベットの上の身になってしまった。

「私これから、入院します」

私の入院生活は、笑顔がいっぱいだった

ある日の夕食。ごはん一膳、白菜と豆腐の味噌汁、肉としめじの炒め物、ホウレンソウのお浸し、ヨーグルト
ある日の夕食。ごはん一膳、白菜と豆腐の味噌汁、肉としめじの炒め物、ホウレンソウのお浸し、ヨーウグルト

始めての入院と2本の点滴ぶら下げ、眠れない夜だったが、朝6時起床。4人部屋の洗面台で、鏡に向かって、「ああ~生きててよかった」と、ほほ笑んで一人芝居していました。

7時半にお茶が運ばれ、8時に朝食が運ばれた。テレビ台の下のテーブルで一人朝食は、寂しくもあり悲しくもあるが、一人になる訓練だと思うことにしました。

退院後のことを考え、病室から一番遠くのトイレに2本の点滴ぶら下げ、リハビリがてら歩行訓練に励みます。

「入院しても、心まで、病気にならないようにしよう」

2日目から2本の点滴は午前9時~午後9時までとなり、朝食前の30分を、廊下の隅で、毎日続けているストレッチを開始することにしました。

その時、「あら、あんたも入院したの?」と、シルバーカーを押したおばさんが話しかけてきた。受付が一緒だった時の彼女も同じ肺炎で入院したらしく、隣の病室で、その日からリハビリに、担当の若い青年と私も便乗させてもらい訓練後は、毎日談話室でのおしゃべりタイムとなった。

「こんなぐらい何ともないさ、平気平気」と、豪快に笑った。

私もつられて笑ったが、本当に大丈夫?彼女は90歳・・・・

「この間、同級生の車で出掛けたよ」「90歳の運転で?」「しっかりした運転だから安心さ 」平気で言ってのける。

いやいやそんな問題でなく、90歳ともなれば、こんなもの日常話でも、私にとっては現実に怖い話なのです。90歳の彼女から、元気な生きるエネルギ-をいただいて、よく笑い楽しい入院生活の日々を満喫していました。

私は私でありたい

退院してからは我が家の窓を眺めながら、我が家のよさを再確認して静養していた
退院してからは我が家の窓を眺めながら、我が家のよ良さうを再確認して静養していた。

私の入院は、病気を治すのが目的。自らお見舞いは欠礼を望んで、内緒にしました。実の嫁いだ娘は車で一時間以上。仕事に支障がかからぬよう親心から内緒にしました。

義兄弟は、我が家から近い距離で「誰が来たとか、何回病院に行ったとか」と、お祭り騒ぎになるお見舞いは避けたいもの。

「私は私でありたい……」

日頃の念願を叶えたかった。そして、これは遠慮でなく、相手を思いやる心を望んだためではありますが、やっと得た静かな日々が入院生活になるとは……。

「悲しくもあり、楽しくもある」

自分の人生は自分で切り開く

9日間で、無事退院ができました。

ベットの上だけが私のスぺ-スだったのに比べ、今までなんとぜいたくだったことか。

洋服はあるものを手直し、壊れた物は再生、人間関係も整理したら、ごちゃごちゃなことに振り回されなく生きられそうだと知り、その一歩として私が選んだのは、「病気見舞いは欠礼」だったのです。

後ろ指さされ、笑われても、自分の人生は自分で切り開くのが私流なのです。

肺炎には白い食べ物。大根とネギは下の部分。土と皮を取ったごぼうがいいらしくすぐ実行しました。

元気でいるためには、90歳の彼女と思う存分笑ったように笑うことが大切だそうです。

太陽を浴びながら、軽い運動とシンプルな生活で、ストレスのない快適な日々暮らしの成果が、

「自力で治しましたね」

という、一か月検診での先生の言葉だったのかもしれません。

春ちゃん

高校卒業後、会社で5年働きました。24歳で結婚し今年48年目を迎え、現在は夫、長男と3人家族で住んでいます。子育てとパートをしながら習った易学で、埼玉の「占いおばさん」として、人に寄り添いながら占い活動をしています。床についてからもできるので、エッセイを書くのが趣味。

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