悠々自適のリタイア生活再び~残るは海外旅行~

クルーズ旅行出発まで、残り3か月。出航前懇親会へ

公開日:2019.10.15

2016年、C型肝炎を克服してわずか21日後に脳出血になったharumatiさん。以来、体に障害が残り、海外旅行が叶わない日が続いていましたが、ついに今年、クルーズ旅に挑戦します。今回は、12月の出発に向けた出航前懇親会の様子をお伝えします

船旅の準備―まずは出航前懇談会参加から

ついにやってきた、9月8日。懇談会?説明会ではなくて?と、ちょっと不思議な気持ちのまま、京都駅のすぐ近くにある、会場の「キャンパスプラザ京都」に、夫の車で向かいました。

会場は、数人ずつが1グループになって机を囲む形で設営されており、自分の名札が立てられた机に案内されて着席。紙コップにお茶、紙皿にはお菓子が用意されていました。杖をついての会場入りにやや緊張。全部でいくつのグループがあり、何人ぐらいの方が参加されていたのか、意識が向きませんでした。帰りの車の中で夫に聞いてみると、夫も私の支援に気を取られていてそんなことは、全然覚えていないとのこと。机の配置を思い出しながら多く見積もっても、5グループ30人ぐらい+スタッフ3~4人といったところでしょうか。

まずは、「乗船に関するご案内」(株式会社ジャパングレイス)の冊子に沿って、このクルーズのコンセプトや歴史などの説明がありました。「旅が平和をつくり、平和が旅を可能にする」のコンセプトの元、NGO(非政府組織)ピースボート(ノーベル平和賞の受賞が記憶に新しい方もあるのでは?)がコーディネートした「国際交流の船旅」を、旅行会社ジャパングレイスが共に企画・実施しているのが、この船旅「ピースボート」なのだそうです。1995年から始まったピースボートは、今回で103回目となります。

寄港するのは13の港
寄港するのは13の港
オセアニア一周クルーズ 寄港地上情報早見表
オセアニア一周クルーズ 寄港地上情報早見表

次に、写真や動画を使いながら、「103回オセアニア一周クルーズ」の寄港地や見どころの説明がありました。未だ行ったことがない南半球のオセアニア。紹介されたオプショナルツアーは、どれも魅力的。砂漠、柱状奇岩、巨大な一枚岩、見たことのないオセアニア固有種の動物たちetc...興味は尽きません。

けれどもこの旅、私にとっては脳出血発症後初めての海外旅行。しかも50日以上の長旅。海外への長旅は2014年以来5年ぶりのことです。そんな私にとって、何よりも大切なことは、全日程を元気に過ごせること、そして、これからも旅行を続けていけるという自信をつけるためにも、不自由なりに楽しめる旅の在り方を見つけること。

初顔合わせ―旅の仲間たち―

続けて、テーブルごとに自己紹介と懇談会。日本全国からだけではなく、海外からも多くの人たちが参加するこの旅ですが、その日集まったのは、京都と近隣県在住の方たち。私たちのグループは、60歳代から70歳代と思しき(おぼしき)7人。私たち夫婦ともう一組のご夫婦。「今年のお正月に妻を亡くし、クリスマスやお正月を、妻のいない家で過ごすのは、つらいから」と、お一人で参加される男性。「夫を亡くして7年。最初で最後になると思って」と、やはりお一人で参加される女性。それから元気いっぱいのピースボートアンバサダーの女性。同世代で、ざっくばらんに参加の動機をお話しされる様子に一安心。「部屋が近くだといいね」「船上で会えるといいね」等の話も出て、心が和みました。

体の調子を整えながら、着々と進める準備

新しいパスポートと期限が切れたパスポート
新しいパスポートが心なしか輝いて見える

全日程を元気に過ごし、不自由なりによりよく楽しめるようにとの願いを込めて、リハビリテーション科の先生提案のボツリヌス療法を8月20日に受けました。無意識の内に力が入ってしまい、「勝手に筋トレ」状態となり、体が右へ右へと引っ張られるのに最も影響している僧帽筋と大胸筋の3カ所に、ボツリヌストキシンを3㏄ずつ注射しました。

それからちょうど1カ月。この療法が効を奏し、体が右に引っ張られる感覚はなくなり、足を引きずらずに歩けるようになったのです。正に「体調が、精神状態を大きく左右する!」。週2回の通所リハビリに張り切って通い、徐々に負荷を大きくして筋トレに励めるようになりました。

切れていたパスポートの更新手続きも済ませました。クレジットカード付帯の海外旅行保険の内容もチェックし、充分な補償内容であることを確かめた上で、英文の保険証書発行の依頼も済ませました。船内で使うIDカード用の証明写真も用意しました。旅行費用の残りも全額振り込みました。出発3か月前となった9月22日からは、キャンセル料がかかってきます。9月30日には、申請している書類を全部揃えて、旅行会社に送らなければなりません。

もう行くしかありません。

不自由なりに楽しめる旅の在り方―障害を持った者ならではの宿題についても、実はひそかに準備中。次回は、ちょっとその種明かしを。

harumati

45歳~66歳までC型肝炎と共生。2016年奇蹟とも思える完治から、今度は脳出血に襲われ右半身麻痺の大きな後遺症が残り身体障害者に。同居する息子と夫に家事を任せての暮らしにピリオドを打ち、2021年11月「介護付き有料老人ホーム」に夫と入居。「小さな暮らし」で「豊かな生活」を創り出そうと模索中です。

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