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- 不自由なりに楽しめる旅の在り方の模索
2016年、C型肝炎を克服してわずか21日後に脳出血になったharumatiさん。以来、体に障害が残り、海外旅行が叶わない日が続いていましたが、ついに今年、クルーズ旅に挑戦します。今回は、不自由なりに旅を楽しむためにしている準備について。
ボランティア月間の中で
8月に、私の生活の3本柱の1つ「娘母子とのプチ同居」が終わると、その時の写真をアルバムに整理しながら余韻に浸りつつも、もう1本の柱、「ボランティア活動」に取り掛かります。9・10月は、私にとってのボランティア月間です。
9月には、同職の退職者組織の世話人として、秋の行事を企画し、会員にチラシを郵送。32人の募集に対して50人以上の応募があったのですが、無情にも抽選で32人に絞って実施。京都よりもさらに長い歴史を感じさせてくれる、奈良興福寺へ行って来ました。
行事のテーマは、
32人の皆さんに楽しんでもらおうと、世話人5人、心を一つにしてがんばります。いろいろと動いて気を使う仕事は、他の世話人さんがしてくださるので、私の仕事はチラシ作りとランチ&交流会の司会。脳出血により脳神経に大きなダメージを受けているので、それを緩和する薬を飲みながらも、どうにか、チラシ作りと司会ぐらいはできるようになったなあと、嬉しくなります。
10月第2週の連休は、夫の田舎のログハウスを拠点に、大学生の漁業体験のボランティアです。こちらも実動部隊は、夫と民宿を営む義姉。私は、コーディネートとやっぱりチラシ作り。お役に立てることがあるというのが、障害を持つと殊更嬉しく感じられ、次の長旅への自信にもつながる気がします。
障害を持った者ならではの宿題
12月からのクルーズ旅が、不自由なりに楽しめる旅になるよう準備するに当たって、私は、まず体力作りにとりかかりました。4月からは、1年10ヶ月続けてきた訪問リハビリと1年2ヶ月続けてきたデイサービスを卒業し、体力作り中心の通所リハビリに切り替えました。
また、体のバランスをとりやすくするために、前回も書いたボツリヌス療法を受けました。8月20日に初めて注射をしてから1か月半たった今、本当にビックリです。あれほど体が右へ右へと引っ張られている感じがしていたのに、今は、その感じが全くなくなっているのです。また、また、長旅への自信を深めました。
とはいえ、脳出血後遺症を持つ私にはとても苦手なことがいくつかあります。(1)同じ姿勢を長時間続けること-体が固まったようになって次の動きがとれなくなります。(2)他の人や全体のペースに合わせること-特に速い動きや会話にはついていくことができません。
今回のピースボートも、夫に支援してもらいながら、マイペース(夫と二人のアワーペース?)第一に、欲張らず、たくさん用意されているオーバーランドツアーはおろか、小さなオプショナルツアーさえも極力避けて、私たちなりの工夫で楽しみたいと夫と話しています。
密かに準備していること-その種明かし
9月30日には、書類が全部そろったので、旅行会社に送りました。準備は着々と進んでいきます。いよいよ旅行の内容を考える時期です。
名所旧跡を訪ねるオプショナルツアー参加に変え、着岸する港周辺をゆっくり歩いたり、案外安上がりのタクシーを利用したりして、いにしえは栄えたであろう港町の風情や人情を楽しみたいと思います。
そして、船上では、一度は失っていた英語力を取り戻すべく、フリー(無料)の英語会話教室中級にできるだけ多く参加し、海外から参加されている方とも英語でのおしゃべりを楽しもうと思います。
そして、密かに準備していること-それは、乗船客が自分でイベントを主催する「自主企画」で、脳出血の記録のエッセイを朗読すること。ハルメクWEB編集部に許可を得て、3・4回毎の記事をまとめて5分で読める朗読用のエッセイを書いてきました。今それが4作品までできています。今年1月から、1作品毎に朗読愛好者の集いで発表させてもらっています。12月の出発までに、もう一度発表の機会があるので、それまでに5作目を書き上げ、「脳出血の記録5部作」としてまとめようと思っています。仕上げには、芸術大学卒業の息子にバックミュージックをつけてもらい、自主企画での発表に備えようと思います-これが、まだ誰にも言っていなかった「密かに準備していること」の種明かしです。
次回は、その他の準備についてさらに書き進めていきます。
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