夏の花「ヒマワリ」の切り花を長く楽しむ飾り方
2022.07.252022年08月04日
初心者でも育てやすくておいしいハーブを紹介
ベランダで育つハーブの種類と簡単極うまレシピ
「花を知り、楽しむ」がコンセプトの第一園芸のWEBサイト・花毎(はなごと)の石川恵子さんが、マンションでも園芸を楽しめるベランダガーデニングをお伝えします。今回は、ハーブ。育てやすくて、料理にも使いやすい種類とアレンジレシピをご紹介します。
見ても食べてもおいしいハーブを育ててみませんか?
みなさんはスーパーなどで、ハーブを手に取られたことはありますか?
バジル、ローズマリー、タイムといったハーブは、料理の香り付けや、肉、魚などの素材のうま味を引き出したいときに重宝しますよね。スーパーなどで買おうとすると、持て余してしまうほどの量で少しためらってしまうことはないですか?
今回は、ベランダで初心者でも簡単に育てられて、見ても食べても楽しいハーブの種類と育て方をご紹介します。
初心者におすすめのハーブの品種
写真は6月頃の我が家にあった(なぜ過去形なのかは後ほどご説明します!)ハーブたちです。私の場合、他の草花との見た目の相性が良く、料理で使えるハーブを選んでいます。
一年草(バジルなど)は初夏、多年草(ローズマリーなど)は秋などが植え付けのベストシーズンですが、決まりではありません。苗を入手できた時に植え付けてOKです。
バジル
春から夏にかけてポット苗が入手可能な1年草です。苗で売られているときは小ぶりですが、どんどん伸びて高さ30~40cm程度になり、花も咲きます。最近では赤紫色の葉をしたバジルなども出回っています。
オレガノ
イタリア料理に欠かせないハーブで、春から秋にかけてポット苗が入手可能な多年草です。地上部は枯れている状態で、冬季も販売されている場合もあります。
生育旺盛で病気や虫にも強い品種です。フレッシュよりも乾燥させた方が、香りが強まるので、保存にも向いています。
ローズマリー
通年入手可能な低木です。枝が上へと伸びる「立性(りつせい)」と、地面を這うように広がる「ほふく性」のタイプがあります。花の色も青、ピンク、白とさまざま。手もかからず、一年中青々とした姿が楽しめます。
ミント
春から秋にかけてポット苗が入手可能な多年草です。地上部は枯れている状態で、冬季も販売されている場合があります。スペアミント、アップルミント、パイナップルミントなど種類もさまざまあって、それぞれ香りも異なります。半日陰でも育つ丈夫な植物です。
レモンバーム
春から夏にかけてポット苗が入手可能な多年草です。半日陰でも育てやすく、やわらかな葉がワサワサと茂ります。
タイム
通年入手可能な低木です。コモンタイム、レモンタイム、フレンチタイム、シルバータイムなど、花や葉の色などさまざまな種類があり、暑さ寒さにも強く、育てやすいハーブです。
高温多湿に弱いので、風通しが良くなるように適宜刈り込みましょう。
ハーブを育てるときのポイント
寄せ植えはおすすめしません。
素敵なイメージがあるハーブの寄せ植えですが、ハーブはすぐに大きくなるものが多く、栽培環境(置き場所や水やりの頻度)が違ったりすると、早々に傷んだり、どちらか性質が強い方だけになってしまう場合があります。
ハーブの種類ごと、別々に育てることをおすすめします。
育てるのは屋外で
屋内で育てると、主に光量不足でヒョロヒョロと伸び、徒長(とちょう)と呼ばれる軟弱な状態になりやすく、風通しが悪いため病気が発生する原因になります。
永遠には育ちません
バジルや紫蘇(しそ)などは1年草といって、秋頃になると自然に枯れていきます。こぼれ種で翌年も発芽することがありますが、基本的には1年限りのものと思ってください。
多年草である、オレガノやレモンバームなどもだんだんと勢力が弱まって、株が小さくなり枯れることがあります。
虫対策をしっかりと
香りの強いハーブは虫が付かないと思われがちですが、「メイガ」などの虫が付き、食害されて枯れてしまうことがあります。
特にバジル、レモンバーム、ミントなどの新芽に付きやすく、糸状の塊を見つけたら、その部分を刈り取ってすぐに捕殺しましょう。数日で全部の葉が無くなってしまう場合もあります。2020年、我が家ではこのメイガの食害で、かなり大きく育っていたタイムとバジルがダメになってしまいました。
食用として育てている場合、農薬を使うのをとまどわれるかと思います。そういった際には前出の通り、日々よく観察して捕殺するか、食用の植物に使える農薬を使用してください。
ハーブの育て方
今回ご紹介した品種はどれも基本的な育て方を押さえていれば、すくすくと成長します。
植え付けは3号サイズの苗であれば5号~6号の鉢に植えましょう。
どんどん刈り取って使いましょう
春から夏にかけてハーブは大きく育ちますので、どんどん刈り取って使いましょう。
穂先を刈り取ることで、芽の数が増えてさらに脇芽が増えます。
水やりは土が乾いてからたっぷりと
すべての植物に言えることですが、土が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与えてください。
ハーブの使い方・レシピ
バジル「カプレーゼ」
バジル、トマト、モッツアレラチーズにオリーブオイル、バルサミコ酢、塩、こしょうを適量かけるだけ。小さめのトマトであればバジルとモッツアレラを串刺しにしてもかわいらしいです。
ローズマリー×タイム「トスカーナ風フライドポテト」
ローズマリーはジャガイモとの相性が抜群。火にかける前のフライパンに、ローズマリーの約5本とタイムの枝3本(分量はお好みで)、房に分けたにんにく数個(皮付きのまま)をまず入れます。
2~3個のジャガイモをくし形に切って、小麦粉(強力粉だとさらにカリっと!)を絡めます。火をかける前のフライパンにハーブを敷き、ジャガイモをハーブの上に置きます。全体がやや浸るくらいのオリーブオイルを加えて、中火にかけます。油を熱したら、まず5分、上下をひっくり返して更に5分加熱。ジャガイモに竹串がすっと入るくらいになったら油から上げてボールに入れ、塩とこしょうを振ってハーブも一緒に混ぜれば完成。
ミント「モヒート」
たっぷりミントを使うのが、キューバ発祥のカクテル「モヒート」です。大振りで丈夫なグラスに、ちぎったミントの葉(20枚くらい)と、三温糖、くし形に切ったライム1/2個を入れて、すりこぎ棒などでつぶします。
すべてがよく混ざったら、砕いた氷、お好みの分量のホワイトラム、炭酸水を入れて混ぜたら出来上がり。炭酸水をアールグレイなどのアイスティーに替えたティーモヒートもおすすめです。
フレッシュハーブティー
口の中で香りがはじけるような風味はフレッシュハーブならでは。
私はレモンバームとミントの組み合わせが、気に入っています。ハーブは1種類よりも複数組み合わせると、味わいが複雑になりますので、さらにレモングラスを加えても。
作り方はいたって簡単です。摘んだハーブを軽くもんだりちぎったりしてから、ティーポットに入れ、沸騰したお湯を入れて3~5分蒸らすだけです。
8月のベランダガーデニングの様子
植え付けから3か月近くたちました。長かった梅雨と日照不足からやっと解放されて、植え付け時にイメージしていた状態に近づいてきました。
でもこうして見ると、ブルー&ホワイトで選んだ花ではありますが、もう少し品種を絞ればよかったのかな、とも思います。
何年も花を育てていますが、毎年違う失敗も成功もあるのが、ガーデニングの醍醐味ですね。
以前、植え付けと育て方をお伝えした茉莉花(まつりか)。夏に強い茉莉花はどんどん新芽を伸ばして、元気いっぱいに育っています。もうすぐ数回目の花のピークがやってきます。
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