50代からの女性のための人生相談・129

人生相談:子どもの学費の支払いで貯蓄がなくなりそう

人生相談:子どもの学費の支払いで貯蓄がなくなりそう

更新日:2023年08月09日

公開日:2023年04月25日

読者のお悩みに専門家が答えるQ&A連載。今回は50歳女性の「子ども2人の大学の学費と仕送りで、貯蓄がなくなりそう…老後の貯蓄をしたいけど、どうしたら?」という相談に、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんが回答します。

畠中雅子
監修者
畠中雅子
監修者 畠中雅子 ファイナンシャル・プランナー、CFP(R)

50歳女性の「教育費を払いながらの貯金方法」についての相談

夫53歳、私50歳で共働きをしています。次女は遠方にある私立大学に通い、高3の息子も、この春から大学に進学しました。

子どもたちには、奨学金を受けさせるつもりはなく、仕送りと教育費の負担で、今まで貯めてきた貯蓄はなくなってしまう見込みです。

夫の定年は65歳なので、子どもたちが卒業したら2人で今のペースで働いて、短期間で老後の資金を貯めるつもりですが、お互いの両親の介護が入ってくると、私はどこまで働けるか……。

そのため、老後の資金が貯まらないのではないか?と不安に感じています。

住宅ローンは完済していて、子どもたちもバイトをしてくれています。仕送りと学費を払いながら、今からでもできるいい貯蓄の方法があれば教えてください。

(50歳女性・みーこさん)

畠中さんの回答:学費支払い中は少額ずつの積立貯蓄を

畠中さんの回答:学費支払い中は少額ずつの積立貯蓄を

大学生が2人いらっしゃると、共働きであっても、貯蓄にまわす余裕がなくなるご家庭は少なくありません。娘さんへの仕送りと、2人分の教育費を負担しながら、貯蓄を増やそうと考えるのは現実的ではない面もあります。

幸い、 みーこさんのご家庭は、学費の支払いが終わってから、夫のリタイアまで7~8年くらいの時間が残されています。お子さんの教育資金負担が終わるまでは、少額ずつの積立貯蓄などを継続できればOKと割り切られてはいかがでしょうか。

お子さんが2人とも大学生のあいだは、貯蓄をすることよりも、貯蓄の切り崩しをできるだけ抑えることに尽力されるのが適当だと思います。

そして、息子さんの教育資金が終わったのちは、年間200~250万円くらいを貯蓄にまわしたいところです。

仕送りと教育費で、200万円を超える負担をされていたはずなので、200~250万円を貯蓄に回すのは不可能ではないと思われます。仮に8年間、200万円のペースで貯蓄を増やせれば、1600万円。250万円貯められるなら、2000万円。

この積立額に、夫とみーこさんの退職金を合わせた金額が、みーこさんのご家庭の老後資金になるわけです。

貯めている途中で、ご両親の介護が発生するかもしれないとのことですが、自分や夫の介護への備えは必要だと思うものの、ご両親の介護という見通しにくいリスクを心配しても仕方がないと思います。

介護がスタートして、みーこさんが仕事を辞めざるを得なくなったら、その時点で貯蓄計画を下方修正するしかないでしょう。

財形年金貯蓄を利用して、給与天引きで貯める

財形年金貯蓄を利用して、給与天引きで貯める

ところで、夫の会社に財形貯蓄の制度はないでしょうか。財形貯蓄は給与天引きで貯められる貯蓄法で、一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄の3種類が用意されています。

すでにマイホームをお持ちで、老後資金準備が目的のみーこさんのご家庭には、財形年金貯蓄が向いています。財形年金貯蓄は55歳未満、つまり54歳までの方でないと申し込めない制度ですが、みーこさんの夫は年齢的にまだ申し込める状況にあります。

財形貯蓄は5000円以上1000円単位、1万円以上1000円単位など、下限額を超えれば1000円単位で積立額を決められます。お子さん2人分の学費がかかっているあいだはひと月1万円や1万1000円、1万2000円などの積立てをし、娘さんの学費が終了したら、一気に積立額を増額しましょう。

また財形年金貯蓄の場合、550万円までの積立額には利子に税金がかからないというメリットがあります。そして550万円を超えても積み立ては可能で、財形年金貯蓄には受け取るときにも非課税メリットがあるのです。

財形年金貯蓄を利用して、給与天引きで貯める

公的年金や個人年金保険からの年金は、受け取るときに「雑所得」というカテゴリーで所得計算がなされますが、財形年金貯蓄から受け取るお金は雑所得に入れる必要がありません。

積立額が550万円を超えると、それ以降は利息に課税をされるものの、積み立てたお金を分割して受け取る時は非課税で済むわけで、これは大きなメリットだと思います。

ちなみに雑所得が増えると、所得税、住民税、国民健康保険料、公的介護保険料も連動して増えてしまいます。これに対して財形年金貯蓄であれば、税金と社会保険料が増える心配がないわけです。

財形年金貯蓄の場合、積立額も1000円単位で自由に設定できますし、給与天引きなので確実に貯められます。

ただし財形年金貯蓄は、60歳を超えても積み立てを継続したい場合には手続きが必要ですので、新規の申し込みをする際には、会社に60歳以降の継続方法などを確認することをおすすめします。

回答者プロフィール:畠中雅子さん

畠中先生

はたなか・まさこ 1963(昭和38)年生まれ。ファイナンシャル・プランナー、CFP(R)。『お金のプロに相談してみた!息子、娘が中高年ひきこもりでもどうにかなるって本当ですか?』(時事通信社)他、著書は70冊以上。また「ミニチュアワールドと観光列車」に造詣が深くブログを開設している。


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