50代からの女性のための人生相談・115
人生相談:92歳一人暮らしの母。施設入居を拒否…
人生相談:92歳一人暮らしの母。施設入居を拒否…
更新日:2023年06月02日
公開日:2023年01月24日
62歳女性の「施設入居を拒否する92歳の母」についてのお悩み
私には、隣の市で一人暮らしをしている92歳の母がいます。
以前から足のしびれがあったのですが、最近筋力が落ちてきて歩行の不安を口にするようになりました。このまま一人で暮らすことは、徐々に難しくなると思うのですが、母は介護施設には入りたくない様子です。
でも私が自宅に引き取るのも正直難しいです。
今後、どのように支えていけばいいのでしょうか?
(62歳女性・トトロンさん)
太田さんの回答:段階的に安心してサービス受けられる環境整備を

92歳のお母様が一人暮らしをされているトトロンさん。トトロンさんはお母様に施設に入居してもらうことを考えていますが、ご本人の気持ちとはすれ違いが生じています。これから、どのようにサポートしていけばいいか……というご相談です。
トトロンさんのお母様に限らず「施設ではなく、自宅で暮らしたい」と考える親が圧倒的に多いと思います。その望みを叶えるためには、さまざまなサービスを利用して、安心できる環境を整えることがポイントとなります。
お母様は、歩くことに対し不安を口にされるようになってきたとのこと。介護保険の申請はされているでしょうか?今の状況なら「要支援」(もしくは「要介護」)の認定は取れる可能性は高いと思います。
そうすれば、デイサービスに通ったり、ホームヘルパーに自宅に来てもらったりすることで、その生活をサポートできます。
また、介護保険のサービス以外にも、自治体では「高齢者世帯」向けに各種サービスを提供しています。緊急時に通報できるサービスや、見守りサービスなどを入れることで安心感は高まるでしょう。
まずは地域包括支援センターに相談

介護保険や自治体サービスは、利用するには申請が必要です。まずはお母様の地元の地域包括支援センターに電話で予約を取って、相談に行きましょう。
ご本人を連れて行ってもいいと思います。そして、心配していることと「“できる限り、在宅で過ごしたい”というお母様の希望を伝えます。
何らかのサービス利用を開始すれば、お母様の担当となる地域包括支援センターの職員か、もしくはケアマネジャーが決まります。
その担当者と話し合いながら、お母様の生活を支えていくことになります。
困ったことや悩みが生じたら、地域包括支援センターの職員やケアマネジャーに遠慮なく相談をしましょう。介護のプロなので、きっとより良いアドバイスをくれるはずです。
そして、「もし一人暮らしの限界がきたときには、教えてほしい」と、地域包括支援センターの職員やケアマネジャーに伝えておくといいでしょう。それから、施設への入居を進めても遅くないと思います。
サービス利用を嫌がっても、ひるまない

高齢の親世代の中には、介護保険の申請をしたり、サービスを利用したりすることに拒否感を示す人が多くいます。
けれども、それでは、家族の負担が大きくなり、共倒れを招きかねません。
もし、トトロンさんのお母様が「サービスを使いたくない」と言ったら、そのときは「サービスを使わないなら、在宅で暮らすことは無理!」ときっぱり言いましょう。
お母様が嫌がると「かわいそう」という気持ちにもなりますが、長期的に考えれば、デイサービスやホームヘルプサービスなどを利用しながらサポートする方が、より良い結果に結び付きます。
回答者プロフィール:太田差惠子さん

おおた・さえこ 介護・暮らしジャーナリスト、NPO法人パオッコ理事長、AFP(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定)。京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。取材活動より得た豊富な事例をもとに「遠距離介護」「仕事と介護の両立」「介護とお金」 等の視点でさまざまなメディアを通して情報を発信する。著書に『親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと』(翔泳社)など多数。最新刊は『子どもに迷惑をかけない・かけられない!60代からの介護・お金・暮らし』(翔泳社)。
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