50代からの女性のための人生相談・94
人生相談:無人の実家。片付けの始め方がわからない…
人生相談:無人の実家。片付けの始め方がわからない…
更新日:2022年11月05日
公開日:2022年09月21日
60歳女性の「誰もいない実家の片付け」についてのお悩み
両親は高齢者施設に入居していて、実家のマンションには誰も住んでいません。
マンションの片付けをしたいのですが、どこまで片付けをしていいのかなど悩みます。
また、何から始めたらいいのでしょうか?
(60歳女性・キウイさん)
阿部さんの回答:まずは両親ととことん話し合いましょう

実家とは、家族全員、それぞれが独立して自分の生活の場を持つまで、一緒に生活を営んでいた家のこと。そして、「誰も住んでいない」というのは、生活を営んでいた家族全員が、別の生活の場を持ったということです。
キウイさんは、実家から独立して、自分の生活の場を持ったのが、いつ頃だったか覚えていますか?

私の場合は、学校に入るときでしたから、18歳のとき。自立する形で実家を離れました。
その後、実家には親が暮らし続けました。私は時々帰省していましたが、滞在期間がいつも短く、親がどんな生活をしていたのか、つぶさに知ることもなく、時は過ぎていきました。
それまでの私は、親の暮らしぶり、趣味、好きなこと、親の人生への思いなど、気にすることもありませんでした。親が実家から施設に移り、初めて親の暮らしの変化を気に掛けたというのが正直なところです。
ご両親の思いや現状に寄り添うことが大切

キウイさんと同じように、私も「誰も住んでいない実家」が、あるとき突然、目の前に迫ってきたというわけです。さて、どうしたものか?と、そのときになり、私が身に染みたのは「親のことをこれまでにもっと深く、しっかりと知る努力をしておけばよかった」ということでした。
そのとき、私の思いの根底に、
●実家は、親の持ち物
●親の暮らしはこれまで、どのように変化してきたのだろう
●これから、親は自分の人生をどうしたいのだろう
●親が思う最終的な実家への思いとは何だろう
ということが思い浮かんだのでした。
しかし、残念ながら、私にはよくわからないことが多すぎました。それで、いろいろと親と話すことにしたのです。
話し合いは、一回ではとても収まらず、数回、親元へ通い、話を詰めていきました。やがて、私にも親が思っている現状と、「その先」が朧気(おぼろげ)に見えてきたのです。
親の思いが見えてからは、「誰も住んでいない実家」の片付けの実行に取り掛かりました。
私の場合でいうと、現状、親が不要と決めているものを取り除くことが中心だったので、できることを実行に移していきました。
ご両親の気持ちを受け止めて

キウイさんも、まずは、ご両親が今思っていることを、しっかりと受け止めることから始めてはどうでしょうか。
例えば、
●ご両親の実家への思い
●残したいもの
●手元に持ってきてほしいもの
●片付けられたくないもの
●手を付けてほしくない場所やもの
●親族に譲ってほしいもの
●近所の方に差し上げてほしいもの
●子どもたちに受け取ってほしいもの
●すぐにでも始末してほしいもの
こうした話をするために、家の図面などを描きながら、話を進めていくといいでしょう。
その上で、実際に、「どこ」に「何」があり、それを「どうして」ほしいのかを、聞き出していくことではないでしょうか。ここまで話し合えば、まずはじめに、何を片付けてほしいかもみえてくるはずです。
そして、実家を片付づけながら、時々ご両親に報告し、もし、忘れていることがあれば、ご両親と相談しながら、すすめていってはどうでしょうか。
きょうだいがいるようでしたら、きょうだいとも相談して、お互いが負担にならない程度の間隔で、片付けを進めると、気持ちの負担も減少されると思います。
まずは、ご両親との会話から始めてみましょう。
■回答者プロフィール:阿部絢子さん
あべ・あやこ 1945年、新潟県生まれ。生活研究家(消費生活アドバイザー)・薬剤師。家事全般や食品の安全性の専門家として活躍。薬剤師の資格を持ち、今も現役で働いている。
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