50代からの女性のための人生相談・46
人生相談:親が認知症?病院に連れて行く良い方法とは
人生相談:親が認知症?病院に連れて行く良い方法とは
更新日:2022年11月05日
公開日:2021年11月18日
63歳女性の「母親を病院に連れて行く方法」についてのお悩み

87歳になる母と同居しています。本人はまだまだしっかりしていると思っているようですが、それでも最近は「忘れっぽくなったなぁ」とこぼしています。
はっきり言ってかなり物忘れのひどい状態で、日々それが進行しているように思います。早めに病院に行けば良い薬もあると聞くのですが、なんと言って病院に連れて行けばいいのか難しいところです。
本人を傷つけないで病院に連れて行く良い方法があれば教えてください。
(63歳女性・ルッコラさん)
太田差惠子さんの回答:かかりつけ医からすすめてもらっても

「もしかすると、うちの母親、認知症では……?」と心配されているのですね。
認知症を診る診療科は「精神科」や「脳神経内科」「脳神経外科」です。「もの忘れ外来」や「認知症外来」を設置する病院や診療所も増えています。
けれども、本人の性格によっては「認知症かもしれないから受診しよう」と言えば、気落ちさせたり、反発させたりするかもしれません。ルッコラさんに限らず、なんと言って受診させようかと悩む家族はとても多いです。
認知症であれば、早期に発見して治療を開始することはとても大切です。薬がうまく合えば、進行が緩やかになることも。発症から長い期間、自立した生活を継続しておられるケースをよく聞きます。
また、受診したところ、実は高齢者特有のうつだったというケースや、薬の飲み合わせが原因で起きた症状だったというケースも。治療や薬を調整してもらうことで症状がおさまる場合もあります。
受診までのアプローチですが、本人が信頼しているかかりつけ医がいれば、その医師から受診をすすめてもらってはどうでしょう。相談すれば、専門医を紹介してくれるはずです。
「認知症初期集中支援チーム」を活用する

また、各自治体では、できる限り住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、認知症の人やその家族に対し早期に関わる「認知症初期集中支援チーム」を設置しています。早期診断・早期対応を行うための支援体制です。
チームは認知症の専門医と医療・介護の専門職で構成されています。
相談すると、受診や介護サービスの利用につなげるために、まずは自宅を訪問してくれます。窓口は地元の地域包括支援センターです。チーム員の活動に関しての費用はかかりません。
家族だけでなんとかしようと考えない

受診をすすめても本人が拒否することもあります。そんなとき、家族だからこそイラッとすることもあるでしょう。でも、「放っておいたら、もっとひどくなるよ」などと声を荒げたりはしないでください。本人が落胆したり、「病院には行かない」と頑なになったりする可能性があります。
認知症は珍しい病気ではありません。医師にしろ、地域包括支援センターのスタッフにしろ、どう対応すれば良いか精通しています。家族だけでなんとかしようとせず、気がかりなことが生じたら、遠慮せずに相談しましょう。
回答者プロフィール:太田差惠子さん

おおた・さえこ 介護・暮らしジャーナリスト、NPO法人パオッコ理事長、AFP(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定)。京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。取材活動より得た豊富な事例をもとに「遠距離介護」「仕事と介護の両立」「介護とお金」 等の視点でさまざまなメディアを通して情報を発信する。著書に『親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと』(翔泳社)など多数。最新刊は『子どもに迷惑をかけない・かけられない!60代からの介護・お金・暮らし』(翔泳社)。
構成:渡邊詩織(ハルメクWEB)
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