50代からの女性のための人生相談・25
人生相談:物が捨てられない夫に不要品を処分させたい
人生相談:物が捨てられない夫に不要品を処分させたい
更新日:2022年08月12日
公開日:2021年06月22日
64歳女性の「物が捨てられない家族」のお悩み

我が家には、昔夫が契約を取るために相手から買った大きな壺やら布袋様の木像など、粗大ゴミのような物がたくさんあります。
「処分しようよ」と何年も言い続けていますが、処分してくれません。
夫がそれらの物に愛着があるからではなく、処分することに時間を取られたくないだけなんです。もう興味はまったくないはずなのに……。
こんな夫を動かして、不要品を処分させる方法を教えてください。
(64歳女性)
阿部絢子さんの回答:必要・不要の判断は一人一人違う

そもそも「保管しておくべき必要なモノ」と「処分すべき不要なモノ」の違いとは何でしょうか。
暮らしをうまく循環させ、短時間で作業を進めるためのモノ、洗濯機・冷蔵庫・電子レンジなどの家電は「家事に必要なモノ」といえます。
一方、家事に直結しなくても、暮らしに潤いを与えて文化・遊びなどを享受させてくれる「生活を豊かにするモノ」も、心にゆとりを持つために必要です。例えば、楽器・本・置物・絵画、お茶や書道のための道具といったモノでしょうか。
また、生活必需品というわけではありませんが、学校の卒業証書、記念メダルやトロフィー、絵画や彫刻などの作品も、家族の大切な「思い出のモノ」ですよね。
「家事に必要なモノ」は家族全員に欠かせないモノですが、「生活を豊かにするモノ」や「思い出のモノ」は、家族それぞれ思い入れの強さに違いがあります。
そのため、妻に必要なモノが夫には不要、子どもに必要なモノが母には不要、ということが起こるのです。家族とはいえ、一人一人、モノへの価値観や思いは違うのです。
片付けの前に家族で話し合いをすることが大切!

家の中にあるモノを整理して心地よく暮らすには、家族全員でモノへの価値観を共有し、ルール化しなければ、整理できないと思います。それには、家族で話し合うことが早道です。
話し合いとは「要望」を伝え、相手の「答え」を会話の中で引き出すことです。「要望=片付けてください」ではありません。なぜ壺や木像を始末してもらいたいのかをハッキリと説明して、その答えをご主人から引き出すことが必要です。
片付けは話し合いなくして始まらず、相手の答えをもとに必要・不要を家族みんなで考える手続きが大切、というわけです。
手間がかかるとは思いますが、家族が納得して暮らすためには、この手続きが必要なのではないかと、私は思います。
勝手に捨てるのはダメ!家族の間に溝が生まれる原因に

遠い昔、我が父は、この手続きを省き、妹が大切にしていた雑誌を、無断ですべて廃棄したのです。そのときの妹の落胆は、計り知れないものがあり、父に対する態度に、前と後では明らかな違いがありました。
このように、大袈裟に言うならば、家族間に溝さえ生まれることがあるのです。たかがモノの始末、では済まされないのです。
親と子の関係は、いずれ離れるわけですが、夫と妻は一生一緒です。寄り添い、楽しく暮らすためにも、「要望」と「答え」をきちんと話し合うことをおすすめします。
万が一、話し合えない状況のときには、共同生活者としての申し入れを検討しましょう。「暮らすためのスペースは共有なので、置物スペース代金をいただきます。月○○円です」と申し入れ、所有者の懐に多少響くような金額提示をするのです。
人は年を取ると、そう簡単には動かない生き物です。何度話し合いをしても解決しない場合は、あなたが夫に「不要品を処分させる」ことを諦めて、金額提示をしてみるのも、一つの方法ではないでしょうか。
回答者プロフィール:阿部絢子さん
あべ・あやこ 生活研究家・消費生活アドバイザー。家事全般や食品の安全性の専門家として活躍。薬剤師の資格を持ち、今も現役で働いている。
構成=竹下沙弥香(ハルメクWEB)
50代からの人生相談一覧を読む
- 《片付け》のお悩み 生活研究家の阿部絢子さんが回答
- 《介護》のお悩み 介護・暮らしのジャーナリスト太田差惠子さんが回答
- 《人間関係》のお悩み 住職の名取芳彦さんが回答
- 《お金》のお悩み FPの畠中雅子さんが回答
- 《夫婦関係》のお悩み 夫婦関係カウンセラーの岡野あつこさんが回答
専門家に相談したい質問を募集中です!
連載「50代からの女性のための人生相談」では、専門家の方に相談したい内容を募集中です。下記応募フォームに、人間関係や老後の生き方、お金や介護、恋愛についてなど、相談したい内容を書いてお送りください。




