禅の教えでラクになる!心と暮らしの清め方#2
【禅の教えに学ぶ】前向きに生きる力が湧いてくる!日常生活アイデア
【禅の教えに学ぶ】前向きに生きる力が湧いてくる!日常生活アイデア
更新日:2025年10月14日
公開日:2025年10月13日
教えてくれた人:来馬正行(くるま・しょうぎょう)さん
観音院(東京・武蔵野市)住職。駒澤大学仏教学部卒業。同大学院修了。観音院公開講座〈参禅会・仏典講読会・福田会〉主宰。朝日カルチャーセンター、NHK学園講師。著書に『そうじで清めるこころと暮らし』(マガジンハウス刊)がある。
一歩引いた視点になってみる
ひとり暮らしであってもなくても、時には誰もが感じる孤独や不安。
「人間はどうしても自分中心に物事を考える“自我”があり、それによって比較や苦悩が生まれます。それは仕方がないことですが、人間とはそういうものだと知っているだけで、自分を客観的に見る視点が持てるようになります。
孤独を感じたとき、一歩引いた視点になると、今も戦争をしている国があり、爆弾に逃げ惑う人もいる。そんな人からしたら、孤独を感じるなんて贅沢なことと思える。そして、掃除や料理など日常生活に工夫を重ねると、毎日が忙しくなり、孤独や不安が自然と消え、前を向いて生きる力が湧いてきます」
前向きに生きる力が湧く工夫1:掃除をする
掃除をすれば、きれいになり楽しくなる!「功徳」(良き人柄)が身につきます

掃除は、家の中心になっている場所、大切なものを置いている場所から 始めます。仏壇などがない場合は、お手洗いから。掃き掃除をするときの原則は、上から下へ、内から外へ。表より裏、見えないところをきれいにする気持ちが大事です。
前向きに生きる力が湧く工夫2:完結させる
限りある時間、一つ一つの行為を“完結”させることが重要。“無常迅速(むじょうじんそく)”

生きている時間は有限で、取り戻すことはできないもの。料理を作る、食器を洗う、靴を脱いだらそろえる。
一つ一つの物事を中途半端にせず、完結させていく気持ちで生きていくことが大切です。
前向きに生きる力が湧く工夫3:縁を結ぶ
一人で生きているのではなく、空気も水も、植物も、私たちと縁を結んでいると知りましょう

人間は自分のことを「個」と考えていますが、自然界はあらゆるものが一体となって存在しています。
雑草などといった区別もなく、すべてのものが調和して生命活動をしていることを、仏教では「縁起」といいます。
孤独を感じたら、身のまわりのものに目を向けてみましょう。
前向きに生きる力が湧く工夫4:座禅をする
坐禅とは、日常生活を止め、すべてお任せすること。自然と心身のバランスがとれます

手を組み足を組む姿勢で坐禅をすることは、万事を休息し、すべてお任せすること。
お釈迦さまはこうして仏の姿に成ることで、自分の癖や思い込みにとらわれず、心身のバランスをとることができると説いています。
前向きに生きる力が湧く工夫5:できることを見つける
自分にできることを見つけて、全うする。後ろ姿を見せる気持ちを持てば、元気に生きられます

人間の生きる姿勢は所作が全て。所作とは人間の行為、行動のこと。所作が因果をつくります。今日一日一生懸命に生き、今を正直に受け止めて生きる強い意志と努力が大事です。あなたが今どんな状況でもできることを探して、あなたの才能を最後まで生かす気持ちで元気に生きていきましょう。
取材・文=野田有香(ハルメク編集部)、撮影=中西裕人
※この記事は、雑誌「ハルメク」2025年3月号を再編集しています。




