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- 続・スリランカで心身を癒やすアーユルヴェーダ体験
東洋の真珠・スリランカの魅力を、現地在住の日本人フォトグラファーがお伝えします。日本語が通じるアーユルヴェーダ施設をご紹介。今回はWi-Fi環境もなく日常生活から離れて、本当に心身を癒やすことができるおすすめのアーユルヴェーダ施設です。
古都キャンディから1時間。「アーユピヤサ」を体験!
今回ご紹介するアーユルヴェーダ施設は、スリランカ内陸部の仏歯寺がある古都キャンディから1時間ほど北上した場所、マータレーにある「AYU PIYASA(アーユピヤサ)」です。
オーナーは、日本人の女性と日本語が堪能なサラットさん。お二人がこの施設をを始めたのは10年前。トリートメントの技術の高さ、日本人も満足するホスピタリティ、言葉も問題なく通じるということで、いつしか宿泊客の100%が日本人となりました。
緑に囲まれた施設では、リスや鳥たちが自由に飛び回っています。ダイニング、カウンセリングルーム、トリートメント棟、コテージ8棟が施設内に点在しています。
木々が落とす木漏れ日の中を歩くのはとても気持ちがよく、いつもは気付かない自然の匂いや音に敏感になりました。自身の体、心にちゃんと向き合えるようにWi-Fiはありません。施設内には時計、客室にはテレビも置いていません。こうでもしないと現代人は本当のリラックスしたり、治療に専念できないかもなぁと思いました。
到着すると、ホットミルクティーと自家製ジンジャークッキーでおもてなし。その後にドクターとの問診の時間になります。
身長や体重、脈や血圧などアンケートと一緒に細かく診断していきます。もし健康の悩みがある場合にはドクターに伝えましょう。問題点に働きかける治療、投薬を考えてくれることでしょう。
意思疎通に少しでも不安があったらサラットさんに通訳に入ってもらい、安心した上で治療に入ってくださいね。ドクターはどんなオイルを使ったか、これはどんな効能があるのかなど詳しく教えてくれます。カルテに書き込み、チェックアウトする際にカルテを持ち帰ることができますよ。お気に入りのオイルがあれば、ホテルスタッフがキャンディの街まで一緒に買い物に行ってくれるそうです。
セラピストは10年以上のベテランを含む5名です。1名は男性で、彼は20年以上の経験がある大ベテランです! ここ数年、男性のおひとりさまやご夫婦のゲストも増えてきたとのこと。「もっと男性にもアーユルヴェーダの良さを知ってほしいです」と言います。
「アーユピヤサ」での1日の過ごし方
施設内での1日のスケージュールは決まっています。
6時起床、薬草のおかゆをいただきヨガクラスへ。その後朝食を食べ、午前と午後1日2回のトリートメントを受けます。
トリートメントは、種類によっては午前の方が効果が上がるというものも。トリートメント棟は全8室、内装やスタッフの制服の色は全てナチュラルカラーで統一され自然を邪魔することのないように配慮されています。建物はさすがに10年以上経つので新しいとは言えませんが、トリートメント中にふと窓に目をやると鮮やかな緑が風に揺れて流れる心地よい空気に癒やされます。こんなにのんびり窓の外を眺めたのはどれくらいぶりだろう……。そしてベテランセラピストがオイルを惜しみなく使い、マッサージ。天国です。
私がトリートメントを受けるときは、いつもヘッドマッサージから始まりました。もちろん頭、肩のマッサージは気持ちがいいのですが、ヘッドマッサージに含まれる耳のマッサージが大好きでした。耳にもツボが多いと聞きます。こんなに気持ちいいものだとは嬉しい発見です。
トリートメントの後はスチームバスやフラワーバスに入ったのですが、夜まで体がほんのりポカポカしていました。続けたらきっと代謝が上がることでしょう。
「アーユピヤサ」の食事は、スリランカの豊かな食文化を味わえる
一日のスケジュールの中でやっぱり食事は楽しみ!
ここではドーシャ(※)別ではなく、どのドーシャの人が食べても問題ない食材を使い、色とりどりのカレーが食欲を誘います。アレルギーのある人には、もちろん個別に対応してくれます。ベジタリアンの方で、菜食にしたい場合もリクエストしましょう。精製した小麦は極力使いません。また、甘みは白砂糖は使わず自然由来のもので。※ドーシャとは、「ヴァータ(風)」「ピタ(火)」「カッパ(地)」の3つの性質からなるとされる、生命エネルギーのこと。アーユルヴェーダは、このドーシャのバランスをその人にとっての最適の状態に整えます。
アーユルヴェーダ施設の食事がビュッフェスタイルでない場合、「足りない」という声もよく聞きます。ここでは食べきれないほど! でもみなさん腹八分目にしましょうね。オーナーさんいわく「せっかくスリランカに来たのだから、病気ではないのだしスリランカの豊かな食文化を知ってほしくて」とのこと。スリランカには抗酸化作用が強い食材が豊富にあります。気になるものはどんどん質問してみましょう。
お肌に良い食材と知って食べた方が、断然おいしいですよね。施設内にはファームもあり、もいできたばかりのハーブや野菜が使われることも。ちょっと食べ過ぎた日があったって、おいしく楽しい方が大事だと思います。決して食べ過ぎてもご自身を責めないでくださいね。責めるならおいしいごはんを作るシェフを。
「アーユピヤサ」の滞在を終えて
到着したときには、退屈するかなぁと思いました。でも木漏れ日の中を歩いたり、古代と同じやり方でマッサージに使うハーバルボールを作るのを見学したりできたのはとても楽しい経験でした。
日常生活では少し空き時間ができたとしても、「急いで休まなくちゃ!」と全然気が休まらないことも。ここでは必然的に時間ができ、「休んでいいんだよ」と言ってもらえた気がします。毎朝のヨガレッスンのおかげで、姿勢の大切さや日頃呼吸が浅くなっていたことにも気づきました。自身のこと、日々の生活のこと、食生活のこと。気づきをたくさん与えてくれる「アーユピヤサ」です。
AYU PIYASA(アーユピヤサ)
住所:Ovil Pitiya,Estate Ovilla,Matale,Sri Lanka
アクセスは、キャンディからタクシー移動がおすすめ。
アーユルアーユルヴェーダ付き1泊プラン(お一人様) 34,500円(問診、トリートメント、アーユルヴェーダ食3食、ヨガ含む)
※一部屋にお二人で宿泊だとお一人様 27,600円 日本事務局 お問い合わせ番号 03-6278-8561
おまけ 私が出会ったアーユルヴェーダの凄腕ドクター
その名もドクターCTスキャン。
そのドクターは、ニゴンボにある「ジェットウィング アーユルヴェーダ パビリオン(Jetwing Ayurveda Pavilion)」のドクターディネシュ(Dinesh)です。問診の前に2分ほどでしょうか、私の額に手を当て、もう片方の手は脈を診ます。私は以前、腰のヘルニアの手術と卵管切除の手術を受けているのですが、なんとそれを左右の箇所もバッチリと当ててきました! 私の体についての前情報は何もなしにです。これにはびっくり! 今では人気が出て多忙になり指名料(5000ルピー※)がかかってしまいますが、診てもらう価値があると思います。ここには日本語が話せるスタッフもいるので安心して相談してみましょう。※100ルピー=約60円(2019年3月時点)、5000ルピーなら、約3000円です。
次回は「セイロンティーのふるさと」スリランカで紅茶旅! です。
『五感でたのしむ! 輝きの島スリランカへ(旅のヒントBOOK)』
1,728円 イカロス出版刊
■関連リンク
ジェットウィング アーユルヴェーダ パビリオン(Jetwing Ayurveda Pavilion)
■もっとスリランカのことが知りたい方はこちら
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