写真の撮られ方

2023年11月04日

プロが教える「マイナス5歳見え」のコツ

写真写りが劇的によくなるコツ!美人に見える撮られ方

写真写りがよくなるコツをプロのカメラマンに聞きました。体の向きや背景をちょっと意識するだけで劇的に写真うつりは改善します。

ちょっとのコツで劇的にきれいになれる

教えてくれたのは、雑誌「ハルメク」やファッション誌などで50代以上の女性を撮影して15年のキャリアを持つフォトグラファー・中西裕人(なかにし・ひろひと)さん。プロのモデルだけではなく、読者モデルや街頭でのスナップ撮影などいわゆる「撮られなれていない」女性たちも、数々撮影してきました。

「最初は緊張していても、ちょっとアドバイスするだけでみなさん劇的に美しくなります。これは撮影する側の技術によるところというわけではなく、姿勢だったり体の向きだったり、撮られる側の意識によってかなり変わってくるんですよ。どれも今すぐできることばかりの簡単なことです」(中西さん)。

どんなコツがあるのか、シチュエーションごとにアドバイスを見ていきましょう。

集合写真を撮るときのコツ

端っこはNG。ほっそりきれいに見せたいなら中央へ

同窓会など集合写真を撮影するとき、みなさんはどの位置に立っていますか? 「あまり目立ちたくないから……」と端を選ぶのは写真うつり的にNG! 大人数を写す場合、画角の広い広角レンズで撮影することが多く、広角レンズは中央から端にいくほど歪みが大きくなります。ですので、端に立てば立つほど横に伸びて見え、太っているかのように写ってしまうのです。

スマホカメラも広角レンズです。下の2枚の写真を見比べてみましょう。白いシャツの女性に注目すると、端に立ったときとセンターに立ったときでは端に立った方が顔が横に伸びて見えます。

端に立ったとき
端に立ったとき
中央に立ったとき
中央に立ったとき

複数人で撮影するときは、遠慮することなく真ん中を選ぶのが正解です。

全身写真を撮るときのコツ

片足を引き、斜に構えるとスラリと脚長効果

正面を向いた場合
正面を向いた場合
斜めに構えた場合
斜めに構えた場合

全身写真の場合、足先まで意識を向けることが大事。スタイルをよく見せたいなら、体を真正面に向けず、少し斜めに構えましょう。こうすることで、身幅を小さく見せる効果があります。さらに、前に出ている方の足を少し後ろに引き、膝を軽く曲げるようにすれば、足がスラリと長く見え、よりスタイルアップします。

ほどよくラフに見せて若々しく

時にはポケットを使ってこんなラフなポージングも
時にはポケットを使ってこんなラフなポージングも

写真を撮られるとき、手の置き場に困っていませんか? 今まで撮った写真を振り返ると、ピースサインをしたり、体の前でお行儀よく組んだりと定位置に収まっているという人も少なくないはず。気の知れた友人や家族と写る写真なら、時には写真のようにポケットに指をかけてラフにポーズを崩してみてはいかが? “こなれ感”が出て、おしゃれに若々しく見えます。

バストアップ写真を撮るときのコツ

洋服は明るい色を選んで顔映りをきれいに見せる

黒い服を着ると、顔色がくすんで見えがち
黒い服を着ると、顔色がくすんで見えがち
明るい色の服は「レフ板効果」で肌色がきれいに見えます
明るい色の服は「レフ板効果」で肌色がきれいに見えます

写真をアップで撮られるときにアラフィフ世代が特に気になるのが、肌のくすみ。遠くから引いた写真ではごまかせても、アップになると細部まではっきり写ってしまいます。さまざまなアプリが出て、撮影後にきれいに画像を加工できる時代になりましたが、手間をかけずとも劇的に顔映りが明るくなる方法があります。それが「洋服選び」です。

上の写真を見比べてください。黒い服を着たときと白い服を着たときでは、白い服のほうが明らかに顔映りがきれいに見えます。これは、白いシャツが光を反射して、顔を明るく見せているためです。「白い服を着ると、カメラマンが撮影をするときに被写体に光を反射させるために使うレフ板と似たような効果があります」(中西さん)。白以外にも明度の高い黄色やピンク色なども同様の効果が期待できます。
 

テーブルクロスなど白いものを活用して顔映りをきれいに見せる

茶色いテーブルクロスは、レフ板効果がありませんが……
茶色いテーブルクロスは、レフ板効果がありませんが……
白いテーブルクロスなら、美白効果あり!
白いテーブルクロスなら、美白効果あり!

洋服の色選びと理屈は同じですが、洋服だけではなく周りに白いものを置くことで顔映りをきれいに見せることができます。カフェやレストランなどで撮影するときは、白いテーブルやテーブルクロスがレフ板の代わりになります。白いナプキンや食器、ハンカチでも代用可能です。


撮影直前にファンデーションは塗り直さない

「写真を撮ろうよ」となると、あわてて化粧室にメイクを直しに行く人がいますが、「直前にファンデーションを塗り直すと、顔と首で色の違いが出やすくなって不自然に見えがち」と中西さん。直すならリップ程度にしておくのがベターです。


【教えてくれた人】
フォトグラファー
中西裕人(なかにし・ひろひと)さん
東京都生まれ。中西裕人写真事務所代表。「ハルメク」の専属カメラマンなどを経て、独立。ファッション、ビューティー、ポートレートを中心に雑誌や書籍、広告など幅広く活動。2014年より、ギリシャ正教の聖地・アトスの取材を続けている。作品集に『孤高の祈り ギリシャ正教の聖山アトス』(新潮社刊)。
中西さんのホームページはこちら

撮影=中西裕人 モデル=青木沙織里 ヘアメイク=広瀬あつこ 取材・文=小林美香(ハルメクWEB編集部)

■もっと知りたい■

HALMEK up編集部
HALMEK up編集部

「今日も明日も、楽しみになる」大人女性がそんな毎日を過ごせるように、役立つ情報を記事・動画・イベントでお届けします。

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