- ハルメク365トップ
- 人生相談
- 介護
- 人生相談:独身の50代…老後の準備はいつから何を?
読者のお悩みに専門家が答えるQ&A連載。50歳女性の「天涯孤独の身で、自分の老後が心配…施設のことなど、いつから何を準備すればいい?」というお悩みに、介護・暮らしのジャーナリスト、太田差惠子さんが回答します。
50歳女性の「天涯孤独…自分の介護が心配」というお悩み
私は天涯孤独です。この先、自分で自分のことができなくなった場合、どう対応していけばいいか不安です。
どういった選択肢があるのか、施設といっても種類がたくさんあり、どんな施設がいいのか、何を基準に選べば良いのか……。いろいろ考え出すと不安しかありません。
自分の老後のために、いつ頃から、何を、どのように、準備していけばいいのか教えてほしいです。
(50歳女性・わんころんさん)
太田さんの回答:サービスや制度を利用しながら自分らしく生きて
将来、介護が必要になって、自分で自分自身のことができなくなったら?
「家族」と呼べる信頼できる人がいない場合、不安になることがあります。わんころんさんも、とても心配されているようです。
介護が必要になったら、介護保険をはじめ、さまざまなサービスを利用することができます。家族がいても、それぞれに事情があり、必ず世話をしあえるわけではありません。
家族の有無にかかわらず、地域包括支援センターという介護の相談窓口や、ケアマネジャーという介護のプロが支援してくれるので、そんなに心配しなくても大丈夫です。
必ずしも、施設に入居しなくても、ホームヘルプサービスやデイサービスなどを利用しながら、自宅で一人で暮らしを継続している高齢の方はいくらでもいます。
ただし、一人暮らしだと、自宅で倒れても、誰にも気付いてもらえないことがあります。近所に安否を確認しあえるような友人や知人がいると安心です。
「遠くの親類より近くの他人」ということわざがあるように、いざという時は近所の人が頼りになります。地域の友人作りは、一朝一夕にできるものではないので、50代の頃から意識して交友関係を築いておきたいものです。
「後見人」を選んでおくと、より安心
認知症などにより判断能力が不十分になると、在宅でサービスを利用するにしても施設に入居するにしても契約を結ぶことが難しくなります。お金の管理もできなくなる可能性があります。
そこで、もしもに備えて「任意後見制度」を利用するのは一案です。
「任意後見制度」は、認知症などにより判断能力が低下した人の財産を保護するために設けられた「成年後見制度」の一つです。
元気なうちに自分の信頼できる人に、いざという時に「任意後見人」になってもらえるよう、あらかじめ契約をしておくものです。任意後見人がいれば、自分で適切な判断や支払いなどの処理ができなくなった場合に、代行してもらえます。
任意後見人には家族でも、弁護士や司法書士などの専門家でも依頼可能です。
後見人に頼んでおけること
任意後見人の仕事は大きく分けて2つあります。
- 財産管理
- 介護や生活面の手配
本人の「財産管理」とは、自宅などの不動産や預貯金、年金の管理、税金や公共料金の支払いなどのことです。
「介護や生活面の手配」は、要介護認定の申請や介護サービス提供機関との契約、介護費用の支払い、入院の手続き、入院費用の支払い、老人ホームへ入居する場合の入居契約など、生活全体のバックアップをお願いしておくことができます。
どうしたいかを決めておくことが重要
任意後見人には、「判断能力が不十分になったら、こういうサポートをお願いしたい。その費用はこれをあててください」というように、具体的に相談する必要があります。
そこで、まずは、自分が老いたら、どのように生活をしていきたいかを考えてみましょう。大きく分けて、下記1、2のどちらでしょうか。
- できる限り在宅で暮らし、身の回りのことを自分でできなくなったら施設に入居。
- 元気なうちに施設に入居。
上記を考えたら次は、任意後見制度の知識を深めることをおすすめします。
例えば、司法書士会の「リーガルサポート」のウェブサイトをのぞいてみてはどうでしょう。
また、任意後見制度以外にも、近年は、高齢者を対象とする身元保証や日常生活の支援、死後事務などを行う民間事業者のサービス、通称「身元保証等高齢者サポートサービス」が広まってきています。
ただ、費用やサービス面などのトラブルも少なくなく、国民生活センターに多くの相談が寄せられているようです。依頼する際には、必ず複数の業者を比較検討しましょう。
そして、元気なうちは地域の友人、知人と交流しておくことも重要なことです。
いざとなったら、直接の介護は介護保険を中心としたサービスを利用し、契約などのサポートは専門家に依頼する!そんな体制を元気なうちに築けていれば、わんころんさんも人生を安心して過ごしていけるのではないでしょうか。
回答者プロフィール:太田差惠子さん
おおた・さえこ 介護・暮らしジャーナリスト、NPO法人パオッコ理事長、AFP(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定)。京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。取材活動より得た豊富な事例をもとに「遠距離介護」「仕事と介護の両立」「介護とお金」 等の視点でさまざまなメディアを通して情報を発信する。著書に『親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと』(翔泳社)など多数。最新刊は『子どもに迷惑をかけない・かけられない!60代からの介護・お金・暮らし』(翔泳社)。
50代からの人生相談一覧を読む
- 《介護》のお悩み 介護・暮らしのジャーナリスト太田差惠子さんが回答
- 《片付け》のお悩み 生活研究家の阿部絢子さんが回答
- 《人間関係》のお悩み 住職の名取芳彦さんが回答
- 《お金》のお悩み FPの畠中雅子さんが回答
- 《夫婦関係》のお悩み 夫婦関係カウンセラーの岡野あつこさんが回答
専門家に相談したい質問を募集中です!
連載「50代からの女性のための人生相談」では、専門家の方に相談したい内容を募集中です。下記応募フォームに、人間関係や老後の生き方、お金や介護、恋愛についてなど、相談したい内容を書いてお送りください。
-
40歳で終活
いやいやまだまだ人生半ばですよ。一方不意の事故など ゼロではないですからね。病気とかならある程度 覚悟は出来ますけど、事故とか突然ですから。 40歳で終活って早くないですか。自分史とか 半分も書けないです。 https://syukatsulabo.jp/article/6277
締切済み ベストアンサー2020.02.21 -
終活ってどれくらいかかりますか
それこそ生活保護レベルの葬式なら20万を切ります。 高額医療費制度も上限は8万くらいです。 身元保証だって数十万です。 厚生年金の範疇で入れる老人ホームだってあります。 100万あれば御の字じゃないですか。 https://www.osohshiki.jp/
締切済み ベストアンサー2019.05.06 -
親の面倒
ごめんなさい。長文です。 私の両親はまだ元気で経済的にも、身体的にも自立しています。父もとある会社の会社役員として未だに子供達よりも沢山の年収があります。しかしもう70代で、段々と家の事が回らなくなってきました。 2人姉妹の姉は婿養子を取るということで実家の近くに住み、私は高速で3時間位離れた所に住んでいます。私は年に数回しか実家に帰省出来ませんが、その度に(昔の家なのでかなり広いです)家の中や倉庫やプレハブの物置、ベランダに建てられた物置(バーベキュースペースを潰してまで建てたので広いです。)地下の物置と整理していますが追いつきません…。今は掃除や庭の手入れは業者に入ってもらっていますが、一時はワックス掛け等も私がやっていました。しかも両親は私が帰省したら、色んな所に昼夜問わず食事や飲みに連れて行く事を楽しみにしていて、無下に断れません。勿論両親の奢りですし、帰省の毎に私にも子供にもお小遣いをくれます。だから変な話損は無いです。ただ私はそんなもの欲しくてやっている訳ではありません。母が終活の事等、気にしているし、昔の人だから物を捨てられないので、私がやってあげています。ただとても時間が足りないし、その後2、3日何とも言われぬ疲れで私は寝込んでしまいます。 先日母は週に1~2度はお手伝いさんに入ってもらう事を受け入れました。勿論全く要介護等ついてないので、お金は掛かりますが。ただやっぱり常に他人が入る事が嫌で、知り合いの人が今やってる仕事が終わったら、家に来てもらう。て事で何時のことやら分かりません。そこで私は少しは姉にもやって欲しいのですが、全くやらないどころか実家に顔も見せません。子供か小さい頃はしょっちゅう預けに来ていましたがもう大きくなったので、実家には2~3ヶ月に1回電話してくるくらいです。両親は「あの子はそんな子だから。子供を見てもらう時しか実家には用事の無い子だから。」と諦めていますが、それなら私はこんなに遠くにお嫁に来なかったし、財産を放棄して姉に養子を取らせる必要も無かったようにも思うのです。 1度姉に「お母さんも最近年取ってきたよ。たまには帰ってあげて欲しい。面倒見るて言っても、寝たきりになった時だけでは無いよ。」て言ったら、激怒されて、その後何年も私が電話をしない限り向こうから連絡は有りませんし、こちらの名物や季節の物を送っても、母を通して「もう、送って要らない。迷惑なんだって。」て言われました。私は姉と喧嘩する気は有りません。もし私が病気になったら、両親を見てあげる事が出来なくなるから、両親が死ぬまでは姉の機嫌を取っておきたいです。ただ今からどんどん年老いていく両親をどうしたら良いのか?姉にどうやったら上手く伝わるのか分かりません。 今すぐに介護が必要では無い両親、死ぬまで経済的なお世話をする事は絶対に有りません。しかしより穏やかな不自由の無い老後を送る為に、姉にどういう風に伝えれば上手くいくでしょうか?教えてください。
締切済み ベストアンサー2019.04.17 -
父親の身の始末
父親の身の始末をどうすべきか、悩んでいます。このように書くと親不孝者のようですが、今から親の終活に備え準備しておくのは、重要な事だと思っています。 現在、男性の平均寿命は80.98歳、男性の健康寿命は72.14歳、平均介護期間は8.84年だそうです。あくまで概算です。 父方の祖父は、当時の平均寿命より11年ほど長生きしていますが、介護施設で6年ほど過ごしてこの世を去りました。父も祖父と同じように長生きしてくれるのであれば、90歳近くあるいはそれ以上まで生きるようになりますが、人の寿命や先々の事は分かりません。 父親には幾つかの持病はありますが、比較的元気です。しかし、ここ最近は体力の低下と若干の痴呆傾向が出てきており、年齢的な衰えを感じています。 現在健康寿命は男女とも70代で、その後約10年は、誰しも体の不調を抱えながら生活していると言います。という事は、亡くなる10年ほど前から体に不調が出てくるという話になります。 私は父親と一緒に生活していますが、以前よりも明らかに出来ない事が増え、出来ない事への不満を周囲に当たり散らすようになりました。痴呆も進んでおり、認識力、判断力、思考力のいずれも低下しています。 そうした事を鑑みた場合、父親の介護施設入所は幾つくらいが妥当だと判断できますか? 父方の祖父は、80歳をだいぶ過ぎてからの入所でした。90歳を過ぎてからや100歳近くになってから入所する人もいるようですが、人それぞれ介護度や家庭の事情も違ってくるでしょうから、一概には言えません。 父親の場合、幾つくらいが妥当なのか判断が付きかね悩んでいます。 長くなりましたが、介護経験者の皆様、どうかお知恵をお貸し下さい。お願い致します。
締切済み ベストアンサー2019.03.18
-
巻き爪を予防する靴選び
健康的な足を守るために「靴選び」はとても重要。巻き爪や足トラブルを防ぐ靴の選び方と履き方をシューフィッターに聞きました。 -
「朝の尿モレ」これで解決
どっと押し寄せる朝の尿意。そんなやっかいな「朝の尿モレ」に特化した吸水パッドをハルトモさんがお試し!はたして効果は? -
薬局の待ち時間を解消
薬局でのキツい待ち時間。仕方ないとあきらめていませんか?アイン薬局のアプリを使えば、実は待ち時間問題は解消できるんです! -
突然の出費はこれで解決!
住宅ローンや子の教育費などお金がかかる50~60代。一方で親は高齢となり、その金銭面の援助も不安。解決策を探ります。 -
老化を早める「体の酸化」
体の酸化度(サビ度)をチェック!「老けやすい生活」を送っていませんか? -
1回10分~の健康習慣♪
一流講師のレッスン100以上!本会員は無料で受け放題!日替わり「まいにちレッスン」の詳細はこちら★