50代からの女性のための人生相談・88

人生相談:生き甲斐と家族との時間…両立させたい

人生相談:生き甲斐と家族との時間…両立させたい

更新日:2022年11月05日

公開日:2022年08月10日

人生相談:生き甲斐と家族の時間…両立させる方法

「50代からの女性のための人生相談」は読者のお悩みに専門家が回答するQ&A連載。今回は72歳女性の「死ぬまで向上し続けたい!でも家族の時間も大切」というお悩みに、仏教の教えをわかりやすく説いて「穏やかな心」へ導く、住職・名取芳彦さんが回答。

名取芳彦
監修者
名取芳彦
監修者 名取芳彦 元結不動・密蔵院住職

72歳女性の「向上したい気持ちと、家族との時間」についてのお悩み

01_向上したい気持ち家族との時間

「人間、死ぬまで向上し続けたい」と思っています。

生き甲斐や目標を持って挑戦したり、経済も取りにいきたい!という気持ちと、家族との時間を大切に、家族と楽しく生きたい気持ちとの間で迷いがあります。

どちらかを選ぶべきでしょうか?

(72歳女性・リリィさん)

名取さんの回答:“ほどほど”に両方をすればいい

02_名取さんの回答:“ほどのど”に両方をすればいい

 「人生に、余った人生なんかない」これは、私の父の言葉です。私もそう思います。

その意味で、経済的な利益も視野に入れて、挑戦したい生き甲斐と目標があるのは、とても素敵なことだと思います。

リリィさんはこれまでも、多くのことに全力を注いでこられたのでしょう。そのために、どっち付かずの中途半端なことがイヤで、今回のようなご相談をいただいたのかもしれません。

しかし、中途半端というのは、とても主観的なものです。

コロナウイルス感染症の予防対策の換気にしても、どんな状態が中途半端で、どんな状態がほどほどなのかは、人によって異なります。

掃除にしても、妻から見ると私の掃除は中途半端らしいのですが、私にしてみればそれで十分なのです。

生涯現役として、生き甲斐や目標に100%の力を注ぐのもいいですが、その割合を60%くらいまで落してみてはいかがでしょう。

60%にするなど、中途半端でイヤかもしれませんが、「60%で良し!」と自分自身の中で決めれば、中途半端ではなく「ほどほど」になります。

双方の願いを叶えるパワーバランス

03_双方の願いを叶えるパワーバランス

ほどほどにするなど、今まで全力でやってきたリリィさんには勇気のいる決断だと思いますが、70年生きてこられたのですから、そのくらいの勇気を持ち合わせていらっしゃることでしょう。

生き甲斐と目標達成のために60%の力を使い、残りの40%をご家族との時間に当ててもいいでしょう。

あるいは、1日、1週間、1か月など、一定の期間を目標達成のために100%の力を使い、別の期間を100%ご家族と過ごす時間に割り当てる方法もあります。

こうすることで、「生き甲斐、目標を持って挑戦して、経済も取る」という生き方と「家族との時間を大切に、家族と楽しく生きたい」という、双方の願いを満たすことになります。

進んだ道を正解にする覚悟が大切

04_進んだ道を正解にする覚悟が大切

二者択一で迷われているのは、双方の生き方にメリットとデメリットがあるからです。

生き甲斐を取れば家族との時間がなくなり、家族との時間を大切にすれば生き甲斐のための挑戦ができなくなる、と考えていらっしゃるのかもしれません。

もし、程よい割合で双方に力を注ぐ自信がないなら、サイコロを振って決めればいいでしょう。決して冗談で申し上げている訳ではありません。私は二者択一まで絞り込んだら実際にサイコロを振って決めます。そのためのサイコロも用意してあります。

奇数が出たら生き甲斐に挑戦、偶数が出たら家族優先とするのです。どちらを選んでもメリット、デメリットがある以上、選んだ方を正解として進めばいいし、進むしかありません。

進まないのであれば、“お悩みメリーゴーラウンド”から下りられない覚悟をした方がいいでしょう。

後悔の本質は、“やったとき(もしくはやらなかったとき)に、心の底からそう思ったか”です。つまり、覚悟をしたかどうかなのです。

05_進んだ道を正解にする覚悟が大切

リリィさんの後ろ姿を、お子さんやお孫さんが見ています。

“最期まで生き甲斐を大切にして進んだ人” “家族思いのやさしい人” “バランスの取れた生き方をした人”“余りのない人生を送った人”……。どんな自分の後ろ姿を、後に続く人に見せたいですか?

後悔しない、覚悟の上の選択ができることをお祈りしています。

回答者プロフィール:名取芳彦さん

回答者:名取芳彦さん

なとり・ほうげん 1958(昭和33)年、東京都生まれ。元結不動・密蔵院住職。真言宗豊山派布教研究所研究員。豊山流大師講(ご詠歌)詠匠。写仏、ご詠歌、法話・読経、講演などを通し幅広い布教活動を行う。日常を仏教で“加減乗除”する切り口は好評。『感性をみがく練習』(幻冬舎刊)『心が晴れる智恵』(清流出版)など、著書多数。

構成=石丸繭子(ハルメクWEB)

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HALMEK up編集部
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