四季折々の景色を楽しめます

庭に変化を!バラと相性抜群のおすすめ庭木(裏庭編)

公開日:2022/01/20

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バラを育てて20年、バラ栽培のコツや自作の庭、花に囲まれた暮らしを発信するバラ愛好家・奥野多佳子さん。今回は、庭木について。特にバラとのコンビネーションが素敵なものを紹介していただきます。まずは奥野さんのファブリック作品からご覧ください。

バラと相性抜群のおすすめ庭木(裏庭編)

季節のタペストリー「樹」

作品「樹」
奥野多佳子さんが手掛けた作品「樹」84cm×84cm

どっしりと根を張って立つ大木からは、威風堂々とした存在感を感じます。それを、グラデーションのある紫の織布をつなぎ、白い糸やオーガンジーを使って表現しました。

作品「樹」

さまざまな太さの違う白い編糸や刺繍糸をコーチングステッチしました。一番細い枝を、25番刺繍糸1本取りのストレートステッチで埋め尽くしています。

庭の表情を豊かにする、庭木のすすめ!

今年は冷たい冬ですね。庭は色をなくし、時折訪れる鳥たちの声が聞こえるだけ……。静まりかえっています。

でも、3月の声を聞くと、新芽が出て無垢で真っさらな葉が広がり、植物の新しい営みが今年もまた始まります。その季節の庭は、瑞々しい色にあふれ鮮やかで、毎年ドラマがいっぱい! ワクワクします。

そんな営みが一番よくわかるのが庭の木々。庭作りをする中、どんな木を植えようかと考えながら、気に入った木を見つけては庭にスペースを作って……なければ大きな鉢に、植えてきました。

奥野多佳子さんの裏庭

庭木の中でも私は落葉樹が好きです。
 
春に出る新芽は柔らかな風に揺らぎ、夏になると大きく伸びた枝が日陰を作り、秋には紅葉、そして冬は落葉して裸木に……。季節によって庭の風景が変わり、四季が感じられ、一年を通して楽しめます。

バラのそばに、おすすめの庭木

我が家はバラがメインの庭ですが、バラだけがわんさとある庭ではなく、宿根草や庭木などを加えて自然な雰囲気にしようと思っていました。特に裏庭は360度バラを植えているので、庭木で変化をつけたいと考えました。

今回は、我が家の裏庭の、バラのそばに植えているおすすめの木をご紹介します。

奥野多佳子さんの裏庭

上の写真は、裏庭の5月の様子です。左奥に2本のアメリカハナズオウを植えましたが、少し庭に奥行き感が出た気がします。右の銅葉はスモークツリー、その奥がジューンベリーとコニファー「ブルーアイス」。緑色だけではなく、銅葉や黄緑色などカラーリーフがフォーカルポイントにもなり、平面的になりがちな庭を立体的にしてくれます。

6月、バラが終った後は緑が生い茂る庭になりますが、カラーリーフがあると晩秋まで変化があってメリハリのある空間を作れます。

おすすめ1:四季折々楽しめる魅力的なジューンベリー

ジューンベリー

庭木でおすすめナンバーワンは、ジューンベリーです。

ジューンベリーは3月末、桜と同じ頃に葉っぱより先に花が咲きます。白く小さな花ですが、とても可憐な雰囲気です。

ジューンベリーの白い花

小さな花ですが、桜とよく似ていて、花びらが散って中心が膨らんで実になります。ちょっと緑っぽくなっている部分です。

ジューンベリーの赤い実

花びらが散ってふんわり葉が広がり、6月初めに実が色づき始めます。明るい緑の葉に小さな赤い実が見え隠れして、とてもかわいくて庭が賑やかになります。

ジューンベリー

隣には遅咲きのバラ、ランブラ―の「ウエディングディ」を植えているので、ジューンベリーの枝まで誘引しておくと、かわいいコラボが見れてうれしくなります。

ジューンベリーの赤い実を収穫

毎年摘んだ実でジャムを作りますが、鳥たちも大好きなので実を摘むのは鳥と競争です(笑)!

秋の庭とジューンベリー

秋になると柔らかなオレンジ色のグラデーション……美しい紅葉が見れます。

美しいジューンベリーの紅葉


春は白いかわいい花、初夏には赤い実ができ、秋には紅葉……。1年に3度も楽しめる庭木です(笑)。

そしてお日さまさえよく当たる場所なら病気にあまりならず、冬にそれほど剪定しなくても、枝も暴れず樹形もきれいです。

シンボルツリーとしてはとっても魅力的な木です。

おすすめ2:美しいカラーリーフ、アメリカハナズオウ

アメリカハナズオウ

アメリカハナズオウは、4月、枝にびっしりピンクの花をつけます。ハナズオウより小さくて薄いピンク色ですが、庭がいっぺんに華やかになります。そして花の間から出る艶やかな新葉が大きく広がる様子は、いつ見ても本当に不思議です。

2種類のアメリカハナズオウ

我が家の裏庭に植えている2本のアメリカハナズオウ。右の銅葉(赤紫色)は「フォレストパンジー」、左の黄緑色の葉が「ハートオブゴールド」です。

5月の新芽は艶やかですが、ここから大きなハート型に広がっていきます。

基本、庭木は幼木を買って自分で植えていますが、最初は2本の美しいカラーリーフを並べたくて、2mほど間隔をあけて横に植えましたが、2~3年たつと枝が混んできました。仕方なくハートオブゴールドは門扉前に植え替えました。

裏庭のアメリカハナズオウ

裏庭に残したフォレストパンジーは、バラで賑やかな裏庭を引き締めます。5月はまだこじんまりしていますが、夏に大きく枝を伸ばし旺盛に育ちます。

門扉前に移植したアメリカハナズオウ

門扉前に移植したハートオブゴールドは、つるバラ「ジャスミーナ」の黄緑色の葉とよく合って、ピンクの花やローズ色のクレマチス「マダム・ジュリア・コレポン」を引き立てています。
どちらもバラとよく合って、お気に入りの庭木です。

ハート形の葉がかわいいハートオブゴールド

5月の頃は小さかったアメリカハナズオウの葉は、夏に向かって大きくかわいいハート型になります。枝もぐんぐん伸びて日陰を作ってくれます。

このハートオブゴールドのライムグリーンの葉は、ひときわ目を引く美しさ! そのグラデーションは本当に素敵で見ごたえがあります。

晩秋のハートオブゴールド

晩秋には黄色くなり落葉して、1年を終えます。この木は冬に剪定しますが、樹形もまとまっていて育てやすい庭木です。剪定枝はまっすぐなものが多いので、支柱やオベリスクに使っています。

おすすめ3:存在感のある銅葉のスモークツリー「グレース」

スモークツリー、グレース

スモークツリー「グレース」は、4月の終わり、ちょうどモッコウバラが咲く頃に新芽が出てきます。

鮮やかな赤黒色……ワインレッドの葉でとても目立ちます。葉っぱから飛び出しているのが花ですが、それが1か月もすると……

煙のようなスモークツリー

そこから穂が上がってフワフワと広がります。もっとふわ~っと広がってピンク色になるので、まるで煙のように見えることからスモ―クツリーという名が付いたそうです。

はじめはワインレッドの葉

初めは本当にきれいなワインレッドですが、夏の強い日差しを浴びると濃いグリーンに変わり、晩秋に落葉していきます。

スモークツリーとアメリカハナズオウの競演

アメリカハナズオウより小さい丸っぽい葉なので、銅葉がより密集しているからか、印象的で、その存在感はすごいです。つるバラがふんわりと広がる景色をグッと引き締めています。

スモークツリーの左はジューンベリー。この2本の組み合わせもいい雰囲気です。

スモークツリーとつるバラの競演

つるバラ「コンスタンススプライ」も、黄緑の葉や淡いピンクがスモークツリーの銅葉とよく合って素敵な色合いになります。お互いを引き立てているようで、このコラボが見たくて誘引していました。

バラと合わせる庭木は カラ―リーフがおすすめです。そして、枝が暴れない樹形のきれいな木を選びますが、葉が繁ってバラが陰になると困るので、気を付けています。葉の色合いや形、質感などバラの雰囲気に合わせて選ぶと、今までと違った風景が作れます。 

シマトネリコ
大きな鉢に植えたシマトネリコ

庭には 他にエゴノキ、ミモザ、ハナミズキ、コハウチワカエデ、オリーブ、ヤマボウシなどを植えて、いろいろ失敗したこともありましたが、木々の変化を楽しんでいます。

一度植えると庭木はなかなか植え替えられないので、選ぶのがちょっと慎重になってしまいますが、鉢植えからでも始めてみてはどうでしょう。

1本の木が、庭を変えてくれます。

 

■もっと知りたい■

奥野多佳子

1952(昭和27)年、兵庫県生まれ、大阪府在住のバラ愛好家。82年にタペストリー制作を始め、2000年に陶芸、04年に庭づくりを始める。豊中市美術協会会員。兵庫県立美術館で解説ボランティアに参加。ブログ「Soleilの庭あそび…布あそび♪」は人気です。

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