360度バラに囲まれた庭!15種類のバラも紹介
2023.05.202024年06月21日
小さく始めても、大きな収穫♪
初めてでも楽しい!ポタジェ(家庭菜園)づくり
お花のブログが人気のガーデナー奥野多佳子さんが、ポタジェ(家庭菜園)に初挑戦。初めての人でも楽しみながら小さく始める方法、日々のお手入れや収穫までを、教えてくれました。
ポタジェ(家庭菜園)に初チャレンジ!
5月、バラの季節が終わると大急ぎで野菜苗を植えるのが、ここ1~2年のルーティーンになっています。バラの花がら摘みや整理などで植え込むのが5月末と遅くなってしまいますが、ず~っとポタジェを作ってみたかったので今回挑戦しました。
ポタジェってフランス語で家庭菜園のことです。庭の一部に野菜やハーブ、花などを一緒に植えて楽しみながら実用的な菜園を作りたい!でも、庭には小さなスペースしか取れないし、野菜作りはビギナー!う~~ん……思い通りにはならないけれどテンション上げてTryです! そして支柱のウイグアムも手作りで楽しんでみました。
はじめにポタジェの木枠を作る
花壇の空きスペースを測り、木枠のサイズを決めます。約90cm×75cmの部分をポタジェにするので、木材や金具を準備して木枠を作ります。
出来上がりサイズ
約90×75cmの四角形
材料
SPF材(1×8材)…90×18cmを2枚、75×18cmを2枚
黒のL型金具…10×10cm、幅2cm 4個
作り方
- 1×8材(ワンバイエイト材 幅18.4cm)を、長さ90cm2枚と75cm2枚にカットします。ホームセンターのカットサービスを利用しました。
- キシラデコール(防虫・防腐剤)のチークを塗って乾かし、もう一度塗って乾かし、2度塗りしておきます。
- 板と板の角を合わせ、直角を確認してビスで打ちます。4つの角をビスで打ち、枠を作ります。
- 角にL字金具をビスで取り付け補強します。
ポタジェの枠が完成です。これができただけでテンションup!
レイズドベッドを作る
出来上がった木枠に土を入れて、レイズドベッド(立ち上げ花壇)を作っていきます。
材料
野菜の培養土、苦土石灰、堆肥、肥料
作り方
- (植え付ける2週間ほど前に)木枠の中に野菜の土を入れ、苦土石灰を撒いて混ぜておきます。
- それから1週間ほど置いて、元肥や堆肥(牛ふん、もみ殻くんたん、バークなど)を入れ耕しておきます。こうして野菜たちのふかふかなベッドの出来上がりです。
狭いことや、周りをバラ(群星やスプリングパル)やカラー、柏葉アジサイ、後ろのアカンサスモリスに囲まれてなんだかザワザワしていますが、朝から午後3時くらいまではよく日が当たる庭の特等席! ポタジェがちょっと形になって、やる気up!
野菜の苗を植える…コンパニオンプランツも一緒に!
今回は、ミニトマト、ナス、ピーマンの3種類の野菜苗を植えました。
ミニトマトは3月末に種をまいて5月末に植え付けたことがありますが、節間がしまったしっかりした苗を購入した方が確実に育ってくれそうです(笑)
トマトは寝かせて植える
トマトは茎から根が出やすいので、こんなふうに寝かせて植えると地中の茎から根がたくさん出て、水分や養分を良く吸い上げ丈夫に育つようで、茎もとても太くなります。その方が実もたくさんできるようなので、下の葉を切り取って(白線部分)寝かせて植えています。
横に寝かせて上から土をかけて少し押さえておきます。
コンパニオンプランツも植える
コンパニオンプランツといわれる植物も一緒に植えました。コンパニオンプランツとは、病虫害の発生を減らしたり、お互いに助け合って育つ相性の良い植物同士のことをいいます。
【トマト】にはバジルやシソ、ナスタチューム、【ナス】にはバジルやパセリ、【ピーマン】にはシソやニンニク、玉ねぎなどがコンパニオンプランツになります。そこでバジルとシソを近くに植え、ナスタチュームを鉢植えにして近くに置きました。ローズマリーもお料理によく使うので植えています。
ウイグアムを作る
ミニトマトは枝も太くなりぐんぐん伸びるので、茎を誘引する支柱が必要になってきます。私はいつも庭の剪定枝や柳の枝を使って作るクレマチスの支柱と同じやり方で、ウイグアムを作りました。
■材料
・剪定枝や柳の枝、または細い竹…8本(柳の枝はいつもIKEAで買っています)
・シュロ縄
■作り方
- ミニトマト2株の支柱になるように直径30cmの円周に等間隔に8本の枝を立て柱を作ります。剪定枝は曲がったりしているものが多いので、まっすぐな柳の枝を使いました。枝は180cmの長さで土に挿しますが、風などで倒れないようしっかりと挿し土を固めておきます。
- 8本の柱を上で縛って仮止めします。遠くから見て傾いていないか確認して、シュロ縄でぎゅっと縛って留めます。
- 下から30cmの辺りを、シュロ縄で柱を1本ずつ巻きながら何周かして、20cmほどの幅を編んでいきます。高さ80cm辺りも同様に10cm幅に編んでおきます。
- ウイグアムの出来上がりです。ミニトマトの枝を麻ひもでウイグアムに結んでいきます。
さぁ~植え付け完了! もっと苗の間隔をあけないといけないのですが、欲張って植えてしまった! 反省……。お日さま浴びて大きく育って!
20日後の様子
6月は気温もぐんぐん上がり、みんなよく伸びて葉が茂って、ミニトマトもナスも花が咲いてきました。
日々のお手入れ(ミニトマト)
(1)誘引、芽かき
ミニトマトは枝が伸びてきたらウィグアムに誘引することや、脇芽が出てきたら小さいうちに手でぽきっと(白線部分)切り取って主枝だけを残してしっかり育てます。
小さな黄色い花が房状に咲いて実がなります。
(2)トマトトーン
トマトトーンは、トマトやナスなどの実つきをよくする植物成長調整剤です。希釈するタイプもありますが、これは直接散布できるタイプで、花が咲いた後に葉などにかからないよう花だけにシュシュっと丁寧に散布します。効果抜群で、おかげで本当によく実が付き収穫できました。ビギナーの強い味方!おすすめです。
日々のお手入れ(ナス)
ナスは紫の花が咲きます。
ナスは水が大好きな野菜なので、しっかり水やりしました。そして時々ハダニやアブラムシを防ぐために葉裏にも水をかけたり、また肥料が好きなので月に1~2回液肥を撒いていました。
ナスは3本仕立てとよく言われますが、よく見ると主枝のほかに強く出る脇芽があってその中の2本を選び、主枝とあわせ計3本に支柱を立て、それより下の脇芽はかき取ります。
日々のお手入れ(ピーマン)
ピーマンは小さな白い花が咲きます。
下から30cm辺りで太い茎が2つか3つに分かれますが、そこまでは茎と葉の間から出る小さな脇芽はかき取ります。別れた枝に支柱をつけます。
日々のお手入れ(シソ、バジル)
シソは柔らかい葉がたくさん出てきました。すぐに草丈が30cm以上伸びるので、支柱を立て主茎の先を摘み取って摘心して脇芽を増やしました。シソは一株植えておくだけでいろいろなお料理に使えて便利! 重宝しました。
バジルは肉料理やパスタによく使うためどんどん摘み取っていたので、成長が追い付かないほどでした(笑)。バジルも摘心して脇芽を増やしていきます。
バジルがたくさん収穫できたときは、ハーブバターを作っています。バゲットに塗ったりキノコやシーフードを炒めたり、お魚料理の仕上げに使ったり、とても重宝! レシピはまたいつか公開しますね。
収穫~♪
ナスが曲がっていたりピーマンがしし唐みたいだったり不揃いな野菜があっても大丈夫! 自分で育てたものだと何でも許せます(笑)。収穫できるって楽しい~♪ さっそくサラダや茄子田楽を作りましたが、自分で育てた野菜でお料理できるのはうれしい! 多くの方が野菜作りにはまるのがわかる気がします。
2か月後(盛夏)
8月はトマトもピーマンも次々実をつけ、たくさん収穫できました。
4か月後(初秋)
ナスが大きくなって、はじめの頃脇芽は取れても繁ってくると何が何だかわからなくなります。実を大きくするために「花が咲いたらその上の葉っぱ1枚を残して生長点を切る」と思っているのですが、うまくいきません……。やはり株間をあけて植えないと作業しにくいです。
どっちへどう伸びているのかわからなくなりましたが、4か月たっても病気になることなく元気に育ってくれて感謝! 収穫の楽しみが味わえました。
ミニトマトは10月いっぱいまで収穫し整理しましたが、ナスやピーマンは11月過ぎてもまだこんなに収穫できました♪
どの野菜も生育していく中で脇芽を取ったり、いらなくなった下葉を取ったり、追肥したり、摘心したり……いろいろな作業があって難しく感じますが、少しでも実がなるとうれしくて、毎日眺めるのが楽しい日々でした。
この小さなポタジェから、本当にたくさんのおいしい野菜たちが生まれて、家族のお腹に消えていきました(笑)。野菜作り、すぐにはうまく育てられないですが、毎年少しづつ経験を重ねて続けたいですね♪
■もっと知りたい■