50代前後に気を付けたい女性の病気「乳がん」2

乳がんのリスク減!受けるべき検診とNG生活習慣

乳がんのリスク減!受けるべき検診とNG生活習慣

更新日:2025年07月15日

公開日:2022年03月05日

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乳がんのリスク減!受けるべき検診とNG生活習慣

乳がんは「早く手を打てば治せるがん」だからこそ、早期発見が重要です。「50代前後の女性が気を付けたい女性の病気」特集、乳がん編第2回目は、乳がん検診の受け方と乳がんのセルフチェックのやり方、リスクを高めるNGな生活習慣について解説します。

取材・監修者:木下貴之さんのプロフィール

 

国立病院機構東京医療センター副院長 木下貴之さん

国立病院機構東京医療センター副院長 木下貴之さん

きのした・たかゆき 1988年、慶應義塾大学医学部卒業。米国テネシー大学留学、国立がん研究センター中央病院乳腺外科科長などを経て、2019年より現職。日本乳癌学会専門医・指導医、マンモグラフィ精度管理中央委員会読影認定医(A)、乳房再建エキスパンダー責任医師。早期乳がんに対するラジオ波熱焼灼療法の臨床試験の研究代表者。著書は『国立がん研究センターの乳がんの本』(小学館刊)など。

早期発見が重要!乳がん検診、受けていますか?

早期発見が重要!乳がん検診、受けていますか?

乳がんの早期発見に欠かせないのが、乳がん検診です。あなたは受けていますか?

「検診受診率は以前より上がっていますが、それでも4~5割程度。欧米の8~9割にはまだまだ及ばない状況です。少なくとも2年に1回、乳がんになった肉親がいるなどリスクのある人は、毎年検診を受けることをおすすめします」と、国立病院機構東京医療センター副院長の木下貴之さん。

乳がん検診の基本は、X線で乳房を撮影するマンモグラフィ検査です。しこりとして触れないような、ごく早期のがんも発見可能。乳がんの死亡率を減少させることが科学的に認められている検査法です。検査時は圧迫板で乳房を挟むので痛みを伴いがちですが、リラックスすると多少なりとも痛みが和らぎます。

この他に超音波検査も。乳腺の密度が高い「デンスブレスト」(下のコラム)の人は、マンモグラフィ検査だけでなく、超音波検査も受けておくと安心です。

がんを発見しづらい「デンスブレスト」って何?

早期発見が重要!乳がん検診、受けていますか?

乳腺の密度の高いデンスブレストの女性のマンモグラフィ画像(写真提供:木下さん)

乳腺が多く脂肪が少ない乳房を「デンスブレスト(高濃度乳房)」といいます。マンモグラフィの画像では、乳がんも乳腺も白く写るため、デンスブレストだとがんを発見しにくいという問題が。閉経後は乳腺が徐々に脂肪に置き換わって乳腺濃度が低下しますが、中には高いままの人もいます。検診時にデンスブレストかどうか、医師に聞いてみるといいでしょう。

乳がん検診だけでなく、セルフチェックも忘れずに

検診だけでなく、自己検診も忘れずに。乳房に...

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