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老け見え・疲れた印象を治す!頬の凹みの正しい対策
頬こけの原因は?改善トレーニング・マッサージで対策

逗子メディスタイルクリニック院長
徳永理恵
公開日:2023.09.11
頬がこける原因って?セルフケアで改善はできる?「老けて見える」「疲れて見える」など顔の印象を左右する、頬こけ・頬の凹み・頬のたるみに効果的な表情筋トレーニングやマッサージをご紹介!メイクの工夫、日常生活で注意したいポイントも!
頬がこける原因
頬がこけると、頬に影ができ、「げっそりして見える」「やつれて見える」「実年齢より老け見えする」「疲れて見える」など悩みにつながることも少なくありません。
なぜ頬こけが起こるのか、ここからは、頬がこける原因について解説します。
加齢に伴う肌内部の構造の変化
頬がこける主な原因は、加齢に伴う肌内部の構造の変化によるものです。人間の顔は浅い順に「表皮」「真皮」「皮下脂肪」「筋肉」「骨」という5つの層でできています。
年齢を重ねることでこれらに変化が起こると、頬のこけにつながります。ここから、詳しい原因について見ていきましょう。
皮下脂肪の減少やたるみ
頬こけにはさまざまな原因が影響していますが、中でも多いとされているのが老化に伴う皮下脂肪の減少です。頬は年齢の変化が出やすい部分の一つで、皮下脂肪が減ると頬の丸みが減って、骨格が目立つようになります。
皮下脂肪はたるみ(移動)も起きやすく、土台となるリガメント(靭帯)やSMAS筋膜、表情筋が衰えるとたるみが起き、頬こけにつながります。
肌のハリ・弾力低下
直接的な原因ではないものの、肌のハリや弾力低下も、頬こけの原因の一つです。若いときは真皮内がコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸で満たされ、肌のハリや弾力が保たれています。
加齢や紫外線などの影響によってコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸が減少すると、肌のハリや弾力が損なわれ、頬がこけて見えることがあるでしょう。
表情筋の減少や衰え
表情筋は、無表情で過ごすなど表情を変えない生活や、加齢によって少しずつ衰えていきます。
表情筋が衰えると、その上の皮下脂肪の重さを支えることができなくなり、頬のたるみが起きて、頬の凹みやこけにつながります。
リガメント(靭帯)とSMAS筋膜の衰え
顔の皮膚・筋肉・骨をつないでいる「リガメント(靭帯)」や皮下脂肪と筋肉の間にある「SMAS筋膜」も、皮膚や脂肪を支える重要なものです。
リガメント(靭帯)やSMAS筋膜に衰えが起こると、たるみが起きて頬こけにつながります。
骨密度の減少
年齢を重ねると、骨密度が減少し、顔の骨が小さくなります。例えば、眼窩(眼球が入っている部分のくぼみ)が広がる、頬・顎・こめかみの周囲の骨がへこむといった変化などです。
「表皮」「真皮」「皮下脂肪」「筋肉」を支える土台となっている「骨」が小さくなることで、皮膚が余り、頬たるみ・頬こけ・シワなどにつながります。
女性ホルモン分泌量の減少
女性ホルモン分泌量の減少も、頬こけが起こる原因の一つです。女性は更年期や閉経を機に女性ホルモンの「エストロゲン」の分泌量が減少します。
特に、閉経後はコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸の産出に深く関係しているエストロゲンの大きな減少が起こる時期です。
エストロゲンが減少すると肌にとって重要なコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸がスムーズにつくられなくなり、肌のハリ・弾力低下につながります。
エストロゲンには肌の水分量を保持する働きもあり、減少すると肌が乾燥しがちに。肌トラブルが起こりやすい状態になるため、日々しっかりケアを行うことが大切です。
生活習慣や悪い姿勢などの癖
起きているときの姿勢、寝ているときの姿勢、その他、噛み癖などの悪い癖が、頬こけの原因になってしまっている可能性もあるでしょう。これらの悪い癖を長年続けることで、頬こけにつながります。
わかりやすいのが噛み癖で、よく噛んでいる方の頬に比べて、あまり噛まない方の頬は筋肉が衰えて小さくなります。よく噛んでいる方の咬筋ばかりが鍛えられ、アンバランスになってしまうためです。
体重の減少
過度なダイエットなどによって急激に体重が減少すると、体だけではなく頬の皮下脂肪が減少し、頬がこけてしまうことがあります。
極端な食事制限によるダイエットで短期間に大幅に痩せると、顔の皮下脂肪が大きく減少し、やつれて見えてしまう可能性があるため注意が必要です。
無理なダイエットは、筋肉量の低下、栄養不足によるターンオーバーの乱れなどの影響によってたるみを引き起こす原因にもなります。
美容医療の施術の副作用
バッカルファット除去や脂肪溶解注射、ハイフ(HIFU)などの美容医療の副作用として、頬こけが起こることがあります。
もともと脂肪が少ない方がうけると思った以上に引き締まり、頬がこけたと感じる方もいます。
年齢を重ねると、老化に伴って顔の皮下脂肪が減少するため、顔の脂肪を減らす施術を受けるときは注意が必要です。
頬の状態のセルフチェック
頬の状態は、簡単なセルフチェックで確認できます。
- 頬がこけてきた気がする
- 頬骨の下が一部凹んでいるように見える
- 頬に丸みがなくなり、全体的に平坦になってきた
- 顔の形が以前と比べて丸みがなくなり、四角っぽくなってきた
- 頬の毛穴が目立ってきた
- ほうれい線が濃く、深くなった気がする
- マリオネットラインが出てきた
上記に1つでも当てはまる場合、頬にたるみが起きています。頬のたるみは頬こけにつながるため、気になる場合は早めにケアを始めましょう。
頬こけ改善の方法と注意点
ここからは、頬こけ改善の方法と注意点をご紹介します。
表情筋トレーニング・フェイスヨガ
表情筋が衰えて皮下脂肪を支えきれなくなり、頬がたるむと頬こけにつながります。
表情筋トレーニングやフェイスヨガ(顔体操)は、表情筋を鍛えることで頬のたるみの改善・予防効果が期待できます。
「ニコニコ体操」は、頬の筋肉である「大頬骨筋」と「頬筋肉」にアプローチし、鍛える表情筋トレーニングです。始める前にスマートフォンのカメラで自分の顔を写真に撮っておくと、後で比較して効果を実感できます。1週間ほど続けて、違いをチェックしてみるといいでしょう。
- 体を起こし、骨盤をしっかり立てていすに座る。このとき、頭・顔・体に1本の軸が通るようにイメージする
- 目をしっかり開き、口角を上げて頬をぎゅっと持ち上げる
- 上の歯を8本見せるように「ニー」と笑って、そのままキープ。頬が持ち上がらない人は、頬を手で持ち上げてサポートする
- 口まわりの筋肉を使って「コー」と口をすぼめる
- 「ニーコーニーコニーニー」と歌に合わせて、口角を上げる動作と口をすぼめる動作を繰り返す
なお、表情筋トレーニングは、正しい方法で適度に行うことが大切です。やり過ぎると逆効果になってしまう可能性も考えられるため、無理せず適切な頻度・回数で行うといいでしょう。
マッサージ
直接的な頬こけ対策として有効というわけではありませんが、顔や頭皮のマッサージは血流やリンパの流れを改善する効果が期待できます。
なお、顔をマッサージする場合は必ずオイルやクリームなどを使って摩擦の刺激を与えないようにすることが大切です。マッサージのやり過ぎは筋肉を傷つけたり、肌トラブルにつながることもあるため適度に行いましょう。
顔たるみをさらにケアしたい場合は、頭皮マッサージがおすすめ。耳周囲にはリンパも多く集まっているので、そのあたりの頭皮のマッサージがおすすめです。耳をもって軽く動かしていくのも血流アップにつながります。
スキンケアの見直し
エイジングケア化粧品の中には、ハリや弾力に効果的なアイテムもあります。これらの美容液やクリームなどを使い、ハリケアを行うといいでしょう。
丁寧なスキンケアを行うことで、頬こけにつながる肌のハリ・弾力の低下対策ができます。
スキンケアは頬こけを根本的に解決できるわけではありませんが、ふっくらとしたハリや弾力のある肌は健康的な印象を与えられるでしょう。
紫外線対策
スキンケアと合わせてしっかり行いたいのが、紫外線対策です。紫外線は、コラーゲンやエラスチンなど肌のハリや弾力を保っている物質にダメージを与えて変質させたり、減少させたりする肌の大敵ともいえるもの。
紫外線は顔や頬のたるみを引き起こすだけでなく、シミやシワなどあらゆる肌トラブルの原因になるため、毎日しっかり日焼け止めや日傘などを使って紫外線対策を徹底することが大切です。
メイクの工夫
頬こけそのものを解決できるわけではありませんが、普段のメイクを工夫することで、頬こけや頬の凹みを目立たなくさせることができます。
メイクで大切なのがチークやハイライトです。これらをうまく使うことで、明るく元気な印象に仕上げられるでしょう。
例えば、ピンクベージュなど明るく血色がよく見えるチークを頬の高い位置に乗せてぼかし、頬に高さを出すなど、メイクでの工夫を楽しんでみるのがおすすめです。
また、普段の表情も大切なポイント。明るい表情をつくることを心掛けると、それだけでフレッシュな若々しさが出せます。
悪い姿勢や癖を治す
悪い姿勢は頬のたるみや凹みなどを悪化させてしまう可能性があるため、正しい姿勢を保つことを意識しましょう。
悪い姿勢だと、それだけで疲れて見えたり、老け見えしたりしてしまいます。スマートフォンやパソコンを操作するときは、つい猫背や前傾姿勢になってしまいがちなので、意識して姿勢を整えましょう。
また、バッグをいつも片側にだけかける、脚を組む、片側だけで噛む、片足に体重をかけて立つなどの癖は体や顔に歪みを引き起こすため注意が必要です。
頬こけを改善する美容医療の施術
頬こけは、顔の皮下脂肪の減少、骨の減少など、「顔や肌の構造部分の変化」が影響しているため、セルフケアでの根本的な解決は難しい悩みです。
痩せてしまった場合、体重を増やせば頬がふっくらする可能性はありますが、肥満は生活習慣病のリスクを高め、膝や腰など関節への負担を増やしてしまうことに。
頬こけをピンポイントで改善したい場合は、美容医療の施術を受けることで改善につなげられます。頬のこけや凹み、やつれを治療できる美容医療の施術には、以下のようなものがあります。
- ヒアルロン酸注入
- 脂肪注入
- PRP
- 高周波(RF・ラジオ波)の照射治療
- スレッドリフト(糸リフト) など
これらの施術にはダウンタイムや痛み、副作用やリスクがあります。施術を検討している場合は信頼できる病院・クリニックなどで医師とよく話し合ってから受けることが大切です。
気になる頬こけはさまざまなアプローチで対策!
頬のこけや凹みは、皮下脂肪や骨の減少、肌内部のコラーゲンやエラスチンの減少、表情筋の衰えなど、さまざまな原因が考えられます。
皮下脂肪や骨の減少など肌内部の原因はセルフケアが難しい部分ですが、肌のハリや弾力を保つスキンケアや、表情筋トレーニングなど自分でできる対策もあります。頬こけが気になる場合は、できることからケアを始めてみましょう。
※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
監修者プロフィール:逗子メディスタイルクリニック院長 徳永理恵さん
国立東京医科歯科大学医学部を卒業後、同大学形成外科所属。横須賀市立市民病院では美容レーザー外来の立ち上げを行う。都内美容皮膚科勤務を経て、『医療の力でQOLを上げる』をコンセプトに、2010年逗子メディスタイルクリニックを歯科医の夫と開院。3人男子の育児にも奮闘中。所属学会:日本形成外科学会、日本美容皮膚科学会
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