悲しみの縁なのにやるせない気持ち

相続のこと、保険のこと、生前に話しておこう

公開日:2024.04.19

永眠した父。親が教えてくれた最期のこと。私は自分の死後、遺された家族のために何をすればよいかというヒントをもらいました。

相続のこと、保険のこと、生前に話しておこう
入院して以来、毎月撮り続けた中から遺影に使った父の写真

葬儀とお金の話

父を看取り、悲しみも癒えぬ翌日、兄に呼ばれて葬儀社へ。

88歳と344日で逝去した父、友人も兄弟もほとんどがもうこの世におりません。家族葬で温かく見送りたい私と、生まれ育った地元で父名義の家に住み自治会活動をしている兄とでは、思考が真逆。

話し合いの末、私が折れて一般葬になりました。その結果、費用は想定の5倍ほどに。

葬儀とお金の話

すぐに支払うものがあるかもと、ある程度まとまったお金を兄に預けることにしました。

遺品整理と相続の話

葬儀の3日前、棺に納めるものを見つけに実家を訪れました。実家へ上がるのは、終末期病院に父を移転させた以来です。

玄関を開けて愕然、ゴミ屋敷。遺品整理のはずが大掃除からスタート。辛うじてきれいな父の部屋で、愛用のカメラや数珠、着物などいくつかの遺品を確保しました。

遺品整理と相続の話
父が大事にしまっていた数珠は孫たちへ

家を見るまで、私は相続放棄を考えていましたが、考え方を変えました。

「私、相続放棄しないから。この家に住み続けたいなら家の名義はお兄ちゃんでいいから、お金の相続は私にして。それ右から左でお兄ちゃんに貸すから、新盆までに家をきれいに復元してちょうだい」

ちゃんとできるでしょうか。

保険受け取り、落とし穴の話

私は保険のことを知りません。父永眠後、死亡保険の受取人が私と兄半々と知り、私の分は父の葬儀に充てることにしました。

手続きから中4日で入金のはずが、15日経過してもまだ。兄から保険会社へ連絡すると、担当者は知りながら、未入金の理由を調べていません。

業を煮やし苦情窓口へ問い合わせると、受取人複数の場合は代表者が請求をして受取側で分配するそう。既に請求が回っているためやり直しはできず、手続き完了を待つしかないと。

葬儀社への支払いは一旦全額立て替えです。兄とけんかするし、死亡保険金を待つことに心が傷む日々。

保険受け取り、落とし穴の話

調べてみると、同様の保険会社がある一方、代表の一人占め防止のため個々に請求する社も存在します。悲しみの縁でのことだからこそ、業務の簡略化より遺族に寄り添った対応を願いたいものです。

■もっと知りたい■

晴間千妣絽

はるまちひろ。老舗旅館を閉館して2023年より電子小説「大人だって友だちが欲しい」を配信中。女性の人生の悲喜交々を小説に綴り暮らしています。ハルトモ倶楽部を通して、日常のあれこれを楽しくほっこりとお伝えできればいいなと思っています。ブログ『普通の主婦のこだわり日記』『私の見ている世界

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