愛犬の余命宣告、その時どうする

ペットの幸せはどこにあるかを考えてみる

公開日:2024.03.24

この記事を出すことをとても迷いました。本当は老犬介護という優しい記事を書くつもりが、そうではない悲しい結末になってしまったから。

ペットの幸せはどこにあるかを考えてみる
寝床から顔を出す愛犬シェリー

細胞は悪性腫瘍、ガンでした

我が家の愛犬シェリー、切除した左肺腫瘍の細胞検査の結果が出ました。結果は肉腫、悪性の腫瘍、ガンでした。

10日間の入院を経て、退院後の1週間は毎日通院、感染症や転移など体の異変に備えました。幸い術後の回復も早く、感染症も転移もなく3週間が過ぎていきました。

今回すべて摘出できたと判断されていますが、体内のどこかに潜んでいて、いずれ顔を出すかもしれませんでした。

細胞は悪性腫瘍、ガンでした
退院後、自宅でくつろぐ姿

新たなガンが見つかった

2024年1月23日夜、シェリーが突然ご飯を食べなくなりました。前日まで猛スピードの回復力を見せていてご機嫌だったのに。

翌日朝一番で病院へ行き検査をすると、腹部に複数の腫瘍が4cmほど重なるようにできていて、さらに腎臓にも小さな腫瘍が。

担当医から「今あるものを切除すればまた一時的に元気になりますが、そのあとまたさらに……という可能性が高いです」と。

新たなガンが見つかった
ほとんどの時間を寝て過ごすシェリー

これ以上シェリーの体を切ることも長期入院させることも嫌でした。

先生のすすめもあって、投薬による緩和ケアを選択。あと1か月持つかどうか。

少しでも長く生きることを願い、私たち家族は助け合い支え合いながら、全身をガンに蝕まれている老犬介護を続けると決意しました。

新たなガンが見つかった
お散歩はカートで 歩けるはずのももが一緒

二つの予想外

週に2度、点滴と注射のために病院へ通い6週間が過ぎ、いびつな形状で成長を続けている腫瘍はほぼお腹全体にまで拡大。シェリーの体はすでに骨と皮と腫瘍だけ。

二つの予想外
私たちと生きようと闘ってくれた愛犬シェリー

先生に再度余命を尋ねると「わからない」と。

「今の状況自体、僕ら医師の見立てを完全に越えています。予想を超えてシェリーちゃんががんばってくれているんです。実際、僕らは1か月を生きられないと思っていましたから。それに、腫瘍がこんなに大きくなって痛いはずなのに、穏やかで安心しきった優しい顔をしてるんです」

二つの予想外
病院の待合室でのショット

2024年3月9日午前1時、2分前まで懸命に尻尾を振って全身で喜びを伝えていた愛犬シェリー、家族全員に囲まれ、静かに穏やかに眠るように息を引き取りました。

14年かけて、小さな体でたくさんの愛と幸せを私たちに届けてくれて、ただただありがとう。

二つの予想外
点滴後は調子が良いと歩けるシェリー

■もっと知りたい■

晴間千妣絽

はるまちひろ。老舗旅館を閉館して2023年より電子小説「大人だって友だちが欲しい」を配信中。女性の人生の悲喜交々を小説に綴り暮らしています。ハルトモ倶楽部を通して、日常のあれこれを楽しくほっこりとお伝えできればいいなと思っています。ブログ『普通の主婦のこだわり日記』『私の見ている世界

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