グランプリ受賞の店からメディア初公開の店まで

石垣島で実食! 八重山そばの人気店ベスト3

大曽根 桃子
2019/02/13 12

沖縄・石垣島の島民が愛してやまないソウルフードが「八重山そば」。麺はストレートの細麺で、スープは豚やカツオ、トッピングには基本細切りの豚肉とかまぼことねぎという潔さ。石垣島に行ったら、いや八重山そばを食べに石垣島に行きましょう!

ishigaki yaeyama soba
豚骨ベースで赤身の煮豚とかまぼこ入りが八重山そばの特徴
【目次】
  1. 八重山そば選手権グランプリ受賞!「平良商店」
  2. メディア初公開! 地元民大推薦の実力店「なかもと」
  3. 伝統的な古民家で島の味を伝える「来夏世(くなつゆ)」

八重山そば選手権グランプリ受賞!「平良商店」

「軟骨そーきそば」と沖縄風炊き込みご飯「じゅーしー」のセット(800円)

石垣港離島ターミナルの近くに店を構える平良商店をたずねると、石垣市で生まれ育ったオーナーの平良誠さんが店オリジナルTシャツを着て満面の笑みで迎えてくれました。

自らも八重山そばを食べることが大好きで研究熱心な平良誠さん

平良さんは高校時代から八重山そばが好きで好きで、さまざまなお店を食べ歩くかたわら、就職してからも独学で八重山そば作りを学び続けました。そして、晴れて2014年に念願の自分の店をオープン。その3年後の2017年には、八重山そば選手権の八重山そば部門で見事グランプリに選ばれました。

メニューは、八重山そば、三枚肉そば、辛味噌野菜そばなどとにかく豊富です。何にしようか迷って平良さんに相談をしてみると、「軟骨そーきそば」をおすすめしてくれましたので、早速そちらを注文してみました。

ワクワクして待ってると、運ばれてきたそばの上にどーんと鎮座する肉のボリュームにまず圧倒されます!

「そーきをまず一口どうぞ」との平良さんのおすすめで、はっと我に返り、お肉を一口いただいてみました。

ダイニングバーのような雰囲気のコーナーもある

大きなそーきにかぶりつくと、口の中が肉の旨味でいっぱいになります。中からトロリとしたエキスがとめどなく溢れてくるのです。このゼリー状の旨味の正体は、ほどよくとろけた豚の軟骨。計算し尽くされた火加減と時間で煮込むことにより、軟骨が内部から溶け出さないちょうどいい状態で内部にとどまり、旨味がぎゅっと閉じ込められているというわけです。

さらにスープをいただいてみると、これまた驚きを隠せません。八重山そばの常識をいい意味で覆されました! ミルフィーユのように何層にも重なる奥行きのあるスープは八重山そばでは初めての体験です。

聞けば、鶏肉と豚肉を4日間煮込んだスープに、その日の朝にとったフレッシュなカツオと昆布の出汁を合わせているとのこと。ラーメンに近いようなスープと表現したら良いでしょうか、ガツンと力強い旨味を感じさせてくれます。進化系八重山そばの味に終始驚きを隠せず、次回は別のものも食べてみたいと思いました。

グランプリ受賞の味を楽しんで!

平良商店

住所:沖縄県石垣市登野城506 マンタパークサイド102
電話:050-3680-2116
定休:不定休
営業:11:00~売り切れまで
駐車場:あり(無料)

主なメニュー

軟骨そーきそばセット 800円
八重山そば 550円
三枚肉そば 750円
辛味噌野菜そば 750円

 

メディア初公開! 地元民大推薦の実力店「なかもと」

澄んだスープの八重山そばはシンプルな味。この日はパパイヤとキュウリの千切りサラダ付き

「なかもと」は、石垣島で一番人気の観光地である川平湾の近くにひっそりと佇んでいます。お店を営むのは小浜島出身の仲本サチ子さん。今まで観光ガイドなどのメディアにはほぼ出たことがない、知る人ぞ知る八重山そばの名店です。

メニューは八重山そば一本で、雑穀おにぎりが付いてくるセットの2種類のみです。セットは早々に売り切れてしまったとのことで、八重山そばを注文しました。

出てきたのは、八重山かまぼこの細切りと、石垣島の豚肉の細切り肉が乗ったシンプルな八重山そばです。一口スープをいただくと、とてもあっさりとした優しい味付けで体に染み入ってくるよう。気がついたら黙々と食べ続けて、スープを全て飲み干してしまっていました。

どうしたらこんなにおいしいスープになるのだろうと聞いてみました。

すると、「スープのベースは豚骨のみで、少しの塩と醤油で味付けしているだけよ」と微笑む仲本さん。

こだわりは、石垣島の食材を使うことと、小さな子どもでも安心して食べられるものを提供することだと話してくれました。その思いの裏には、仲本さんが長年、学校給食を作る仕事をしていたことも関係しているのかもしれません。

天気のいい日には外で食べるのも気持ちがいい

店内には三世代で家族旅行中の方がいて、1歳のお子さんがおいしそうに八重山そばを食べている姿が印象的でした。宿の方におすすめされてこのお店に訪れたそうで、八重山そば初体験のお子さんがとても気に入って食べていると驚かれていました。「なかもと」の八重山そばは塩分控えめであっさりとしていて、子どもからお年を召した方まで好まれる味なのかもしれません。

八重山そば初体験のお子さんも夢中になる味

仲本さんは、「12年お店をやってて嬉しかったことって、何度も訪れてくれる旅人から変わらない味にホッとすると言われることかしら」と話してくれました。石垣島を何度も訪れる人にとっては、「ただいま」と言いいたくなるようなホッとするおふくろの味なのかもしれません。

お店の隣には畑があり、季節の野菜を八重山そばと一緒に提供している

「なかもと」ではさらに嬉しいことに、八重山そばを注文すると、お店の横で作られている無農薬野菜のサラダが付いてきます。この日はパパイヤとキュウリを千切りにしたサラダで、これがまた箸休めにもちょうどよく、もっと食べたいと思うほどでした。石垣島では青いパパイヤをサラダにしたりチャンプルーなどの料理に使いますが、今まで食べたパパイヤ料理の中でダントツのおいしさでした。

青いパパイヤ。石垣島ではサラダやチャンプルーなどの料理に使う

沖縄風かき氷のぜんざいもあるそうですが、機械が故障中で今回は残念ながら食べられませんでした。訪れた時に、もし機械が直っていたらぜひ召し上がってみてください!

看板がないと、ここがお店だとはわからないくらい静かに佇んでいる

「なかもと」

住所:沖縄県石垣市川平904-1
電話:0980-88-2539
定休:不定休
営業:11:00~売り切れまで
駐車場:あり

主なメニュー

八重山そば 500円(セットも同額)
ぜんざい 300円

 

伝統的な古民家で島の味を伝える「来夏世(くなつゆ)」

お店一番人気の八重山そばとじゅーしーのセット(650円)。器にもこだわりが

 「来夏世(くなつゆ)」とは石垣島の言葉で、"来世の五穀豊穣を願う”という意味があります。石垣島出身の内原藤緒さんがお店をオープンさせたのは今から16年前のこと。きっかけは料理上手な義母のスエさんに触発され、スエさんの作る八重山そばの味を伝えたいという思いからでした。お店は緑に包まれた風情溢れる赤煉瓦の古民家で、島伝統の佇まいが旅情を掻き立ててくれます。

写真手前が内原藤緒さん。お店で働くのはみんな女性

「来夏世」の食事メニューは、八重山そばと、沖縄風炊き込みご飯であるじゅーしーと赤米のみ。八重山そばは、麺は地元で有名な金城製麺の丸麺を使用し、スープは豚骨をベースにカツオ出汁を加えたダブルスープです。豚骨とカツオの出汁が絶妙な塩梅で、スープを一口すすると優しい味わいが口いっぱいに広がります。トッピングの豚肉は、石垣島産の脂身の少ない柔らかいロース肉を使用し、これもまた味わい深いです。

お店は伝統的な古民家を利用

「味の変化をつけたい場合は、泡盛に唐辛子を漬け込んだ調味料コーレーグースや、ぴーやしという島胡椒を使ってみてくださいね」と内原さんに教えていただき、そばを食べ終えないうちに使ってみました。すると、コーレーグースはピリッとしてスープの味がしまり、島胡椒は今まで食べたことのない、マイルドで独特の香りを感じました。島胡椒は、石垣島ではとてもポピュラーな香辛料で、ピパーツという植物の果実の部分から作られているそうです。

コーレーグース(左)と島胡椒。地元の方は胡椒をたっぷりかける!

また、「来夏世」に来たからには絶対に食べたいのがじゅゅーしーで、ほぼ毎日売り切れになってしまうほどの人気ぶり。そのじゅーしーは、しいたけ、ごぼう、豚肉などの具とともに、先ほどの島胡椒の葉が刻んで混ぜ込んであり、後味がとても爽やかでした。

食後にいただいた石垣産玄米と波照間産黒糖を使った玄米ドリンク

味に厳しい地元の方が足繁く通う人気店の来夏世。営業はランチタイムのみで売り切れ次第終了になるので、なるべく早い時間に行かれることをおすすめします! 


「来夏世(くなつゆ)」

住所:沖縄県石垣市石垣203
電話:0980-82-7646
定休:不定休
営業:11:00~14:00頃(売り切れ次第閉店)
駐車場:あり(無料)

主なメニュー

八重山そば (大)600円 (中)500円 (小)400円
八重山そばセット(八重山そばの中とじゅーしーか赤米)650円
じゅーしー 200円
赤米 200円
玄米ドリンク 250円

 

大曽根 桃子

旅行誌や女性誌、食の専門誌での勤務経験を経て、フリーライター&エディターとして活動。社会問題から、食、旅行、インテリア、など幅広いジャンルを網羅する。趣味は食べること、呑むこと、読書、旅行、アウトドア、酒場訪問、銭湯巡り、各地の農産物直売所へ行くこと。

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