公開日:2021年05月07日
素朴な疑問
お茶の種類、緑茶・紅茶は同じ葉って本当?

こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
ダンナさんが、緑茶と烏龍茶、紅茶がセットになったお土産をもらってきました。「このお茶の組み合わせって、珍しいわね!」などと話していたら、お茶の発酵の違いを楽しむためのセットなのだと教えてくれました。お茶の発酵の違いってどういうこと? 調べてみたくなりました。
お茶の種類は大きく三つ
世界にはたくさんの種類のお茶があります。でも、お茶の種類ごとに異なる木があるわけではなく、どのお茶も「カメリアシネンシス.L」というツバキ科の茶の樹から作られています。
お茶の新芽には、「酸化酵素」という成分が含まれており、この酸化酵素の発酵の度合いを変えることで、緑茶、紅茶などさまざまな種類のお茶が作れるのだそう。また、お茶は発酵度合によって三つに分類でき、「不発酵茶」「半発酵茶」「完全発酵茶」の順で茶葉の発酵度合が上がっていきます。
- 不発酵茶(緑茶)

煮る、蒸す、炒るなどの方法で、お茶の新芽に熱を通し、酸化酵素の働きを止めて作るのが不発酵茶。色が緑色なのは、茶葉が発酵していないからです。日本では、主に「蒸し製緑茶」が用いられていますが、世界では釜で炒って酵素を止める「炒り製緑茶」が用いられています。 - 半発酵茶(烏龍茶など)

不発酵茶(緑茶)と発酵茶(紅茶)以外のお茶が、半発酵茶と呼ばれます(一部例外あり)。代表的なものは烏龍茶です。烏龍茶以外にも半発酵茶と呼ばれるお茶の種類は多く、そのほとんどが中国で作られています。中国では微妙な発酵の違いにより、白茶(パイチャ)、黄茶(ファンチャ)、青茶(チンチャ)など、さまざまな種類のお茶があります。
- 発酵茶(紅茶)
酸化酵素を十分に生かして発酵させたのが、発酵茶です。世界中でさまざまなお茶が飲まれていますが、実は全体の70%を紅茶が占めているのだとか。緑茶よりも紅茶の方がたくさん飲まれているのですね!
緑茶と紅茶の違い

- 製造工程
緑茶……お茶の新芽を火にかけて発酵させずに作ります。
紅茶……最終の段階まで発酵させて作ります。 - おいしさの基準
緑茶……渋みが抑えられ、甘味があるものがおいしいとされています。
紅茶……香りと渋み、コクがあるものがおいしいとされています。 - 入れ方
緑茶……70~80℃のお湯で約40秒抽出させます。
紅茶(リーフティー)……100℃のお湯で2~5分抽出させます(抽出時間は、茶葉の種類により変わります)。
同じお茶の木からできるのに、発酵の具合でまったく別の風味になるなんて不思議ですよね! 発酵の意味もわかったし、いろいろなお茶を試してみたくなりました。せっかくだから、入れ方にもこだわってみたいわ。
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参照:伊藤園
イラスト:飛田冬子




