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2021年03月15日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
最近、「高齢になると知らず知らずのうちに低栄養になる可能性がある」という話を聞きました。低栄養って、栄養が足りていないということ? つまり、食が細くなることと同じ意味かしら? うちは両親が離れて暮らしているから、少し心配になってきました。早速、低栄養について調べてみましょう。
低栄養とは、健康的に暮らすために必要なエネルギーやたんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が不足している状態を指します。
中でも、シニアによく見られるのは、エネルギーとたんぱく質の不足。エネルギーは、体を動かすために必要であり、たんぱく質は、筋肉、血液、内臓、骨、皮膚などの体をつくる材料となる大切な栄養素です。
体に必要なエネルギーとたんぱく質の摂取が不足すると、筋肉量が減り、体重も減ります。また、筋力が低下し、疲れやすくなり活動量の低下にもつながります。
さらに、血液中のたんぱく質が少なくなると、むくみを起こしやすくなったり、免疫力が低下して感染症にかかりやすくなったりします。このような低栄養状態がさらに進むと、寝たきりになり、悪くすると命に関わるとのこと。これは気を付けなければなりません。
シニアが低栄養になる原因として、以下のことが挙げられます。
低栄養の指標として、わかりやすいのは体重の減少です。定期的に体重計に乗るようにして、痩せ始めに気付きましょう。周囲から「痩せたね」と声を掛けられたり、洋服のサイズやベルトの長さが変わったりすることでも体重の変化を知ることができます。体重の減少に早く気付き食事を工夫をしたり、周囲の助けを借りたりすることも大切です。
シニアに限っては、「もともと太り気味だったから」という理由で、体重減少を気にしない方もいますが、これは要注意です。体重が減るということは、脂肪だけでなく全身の筋肉も減るということ。筋肉が減ってしまうということは、寝たきりの始まりになりかねないのです。
その他の低栄養を防ぐ方法と改善方法は以下のようなものです。
食べるものがあふれている時代に、低栄養になるなんてことは考えたことがありませんでした。離れて暮らす両親がきちんと食事を食べ、エネルギーや栄養素が不足していないか、気を配らなければと思いました。
【監修】
細田 明美(ほそだ・あけみ)さん 東京医療保健大学講師
美作女子大学卒業、大阪市立大学大学院生活科学研究科修了(学術修士)。管理栄養士。
愛媛女子短期大学専任講師などを経て、2006年より東京医療保健大学医療保健学部医療栄養学科に在職。臨床栄養学などの講義・実習を担当。現在は、歯科栄養学に興味があり、子どもから高齢者の口腔機能と食習慣についての研究に従事している。
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イラスト:飛田冬子