素朴な疑問ケンタッキーおじさんはどんな人?

公開日:2020/11/20
ケンタッキーおじさん、カーネル・サンダースはどんな人?
ケンタッキーおじさん、カーネル・サンダースはどんな人?

こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。

 

若い頃からフライドチキンが大好きなワタシ。よく通っている近所のケンタッキーフライドチキン(以下KFC)の店頭には、白髪に白いひげ、白い眉が特徴的な「カーネルおじさん」の立像があり、クリスマスなどイベントに合わせて衣替えをして、私たちの目を楽しませてくれています。

 

この立像をウン十年も「カーネルおじさん」と呼んでいたのですが、どうやら本当の名前は「カーネル」ではないという説を小耳にはさんでびっくり! 気になったのでこの立像のモデルについて調べてみました。

 

「カーネルおじさん」の本名は?

カーネルおじさんとは?

KFCのホームページによると、立像のモデルは、KFCの創業者であるハーランド・サンダースさん(1890~1980年)とのこと。創業者はずっと「カーネル・サンダース」だと思っていたけれど、名前に「カーネル」が入っていない! 報道されるときも、確か「カーネル・サンダース像」って呼んでいたはずなのに。

 

実は、「カーネル」というのはアメリカ・ケンタッキー州に貢献した人に与えられる名誉称号で、1935年に料理への貢献が認められて授与されたのだそう。日本で親しまれている「カーネルおじさん」の「カーネル」は、称号のことだったのね。

 

カーネルおじさんは、もともとはケンタッキー州ではなくインディアナ州生まれ。幼い頃に父を亡くし、工場で働く母を助けるため、6歳で料理を始めたそう。7歳のときに弟妹と母のために焼いたパンが喜ばれ、このとき覚えたもてなすことへの感動が「おいしいもので人を幸せにしたい」というKFCの理念につながっているそうです。

 

家計を助けるため10歳から働きに出て、独学で学びながら職を転々とし、実に40種もの仕事に就いたそう。30代後半で店名にもなっているケンタッキー州でガソリンスタンドを始め、1930年に物置を改装してわずか6席の「サンダース・カフェ」をオープン。レストランの裏手で育てた鶏を使って彼が丹念に作るフライドチキンは、毎日行列ができるほど大評判になりました。

 

フランチャイズビジネスが大成功

カーネルおじさんのすごいところはここから。サンダース・カフェはその後も順風満帆だったのですが、65歳のときに近くに新しいハイウェイができることになり、彼のお店から客足が遠のいてしまいます。

 

そこで店をたたみ、フライドチキンのレシピと圧力釜とスパイスを車に積んで、行く先々でフライドチキンを揚げて見せ、店主が気に入ったら調理法を教え、代わりに売れたチキン1つにつき5セントの特許権使用料を払ってもらうという、今で言う「フランチャイズシステム」を始めます。65歳からのこのチャレンジ、すごいですよね!

 

このシステムを導入した「KFC」1号店が1952年に誕生。このフランチャイズビジネスが大成功し、75歳のときにはチェーン店が600店を超えたのだそう。日本第1号店は、1970年11月21日に名古屋市内にオープン。これを受けて、日本では11月21日が「フライドチキンの日」になっています。

 

「人を幸せにすることに引退はない」と考えていたカーネルおじさんは、90歳で生涯を閉じるまで現役を貫いたそうです。

 

店頭に「カーネル・サンダース像」が置かれるようになったのは、もともとカナダのとあるお店でイベント用に作られたカーネル像を、たまたま視察で訪れた日本KFCの幹部が見つけて持ち帰ったのがきっかけなんですって。日本にKFCが上陸した当時、まだまだフライドチキンの認知度が低かったことから、認知度アップを狙ってこの像を店頭に置くようになったそうです。

 

カーネル像の5つのトリビア

カーネル像について調べていたら、面白い情報がいろいろ見つかりました。

 

  • カーネルおじさん60歳当時の等身大

像の高さは173cm、重さは26㎏。カーネルおじさんが60歳のときの姿(180cm、体重90㎏)をもとに、ほぼ等身大で作られています。

 

  • メガネは度入りの本物の老眼鏡 

立像がかけているメガネは、度数3.25の本物の老眼鏡。型は福井県鯖江で作られました。

 

  • 立像があるのは約1000店

繁華街などでは通行の妨げになるため立像を置かないお店もあり、全国約1150店舗のうち、立像があるのは約1000店舗ほどといわれています。

 

  • 子ども目線の「おすわりカーネル」もある

子どもから「なぜ立っているの?」という声が上がったのを受け、全国16店舗(2020年6月13日現在)では、子どもの目線でも触れ合えるベンチに座ったタイプの「おすわりカーネル」を設置。

 

  • 道頓堀川から救出された像は大阪で「幸福の象徴」に

1985年に阪神タイガースが優勝した際、熱狂したファンが立像を胴上げして道頓堀川に投げ入れたのですが、2009年に川底にある不発弾を調べていたダイバーによって発見され、24年振りに生還。今は大阪にある日本KFC関西オフィスで「幸福の象徴」と書かれた看板とともに展示されています。

 

ちなみに、商品パッケージに印刷されているカーネルおじさんの似顔絵は2006年にリニューアルされていて、当時はKFCを設立した65歳当時の姿からフライドチキンのレシピを考案した49歳当時の姿に若返りしたと話題になったそうよ。

 

カーネルおじさんについて調べていたら、無性にフライドチキンが食べたくなってきちゃった。よし、今日のランチはフライドチキンに決まり!

 

 

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参照:ケンタッキーフライドチキン

   外食.biz

   日本経済新聞

   産経新聞

   withnews

 

カーネルおじさんの本名、覚えましたか?
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イラスト:飛田冬子

 


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