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2020年11月21日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
突然ですが、みなさんに質問です。酢豚に入っているパイナップルはお好きですか?それとも許せないですか? というのも先日久しぶりに親戚で集まる機会があり、近所の中華料理店で食事をしたのですが、注文した酢豚のパイナップルを巡って子どもたちの間で論争が勃発! 「酢豚はパイナップルがあるからさっぱりする」という意見と、「酢豚にパイナップルを入れる意味がわからない」という意見が真っ向からぶつかっていました。
大人も交えて多数決を取ったところ、何と賛成派と反対派で真っ二つに分かれるという結果に。私はどちらでもいい派なのですが、この機会に酢豚のパイナップルについて調べてみることにしました。
そもそも酢豚が生まれたのは、今から400年ほど前のこと。日本ではちょうど江戸幕府が開かれたころ、中国・上海に存在した「古老肉(グーラオロウ)」と呼ばれる甘酸っぱい肉料理がルーツとされています。
実はこの料理、もともとパイナップルは入っていなかったそうです。古くから貿易港として栄えた上海には、多くの欧米人が出入りしていました。外国からはるばるやってきた要人たちをもてなすため、上海の人々は何か高級感のある料理が作れないかと試行錯誤。そうして生まれたのが、当時めったに手に入らなかった高級フルーツ、パイナップルを加えるというアイデアだったんだとか。
実際に入れてみると、甘さと酸っぱさのバランスがよくなって味に深みが出た上に、豚肉との相性がいいことから、パイナップル入りの酢豚が定着したそうです。見た目のゴージャス感を演出するためのパイナップルだったんですね!
そういえば以前テレビ番組で「酢豚にパイナップルを入れるとお肉が軟らかくなる」と聞いたことがあるような……。
調べてみると、確かにパイナップルには「ブロメライン」と呼ばれるタンパク質を分解する酵素が含まれていて、お肉を軟らかくする効果があるんだとか。また、ブロメラインは、体内でお肉の消化を助ける働きもするそうです。
ただし、ブロメラインは熱に弱く、60℃以上に加熱すると効果が消えてしまうそう。調理で60℃以上に加熱された酢豚のパイナップルには、豚肉を軟らかくする効果は生かされていないのですね。
酵素パワーを発揮させるなら、酢豚を仕上げる直前に生のパイナップルを入れるか、すりおろしたパイナップルで豚肉を漬け込んでから調理するのがおすすめ。ちなみに缶詰は加熱処理されているので、お肉を軟らかくしたいなら生のパイナップルを使うのがポイントです。
「パインは要らない!」「いや絶対に要る!」と意見はさまざまあると思いますが、ワタシからひと言。真実はたった一つ。
パイナップルが入っていようがいまいが、酢豚はおいしい! 以上、現場から食いしん坊のハルメク子がお送りしました。
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イラスト:飛田冬子