素朴な疑問日本酒と料理酒の違いとは?

公開日:2020/09/24 更新日:2021/09/08

日本酒と料理酒は同じ?料理酒はお酒として飲めるの?

日本酒と料理酒の違い

こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。


先日スーパーに行ったときに気付いたのですが、日本酒と料理酒ってよく似ているのにお値段が全然違いますよね。飲んだことはないけれど、料理酒を飲んだらおいしくないのかしら? 気になったので、早速調べてみました!

 

日本酒と料理酒の違い

日本酒と料理酒の違いとは?

まず日本酒は、酒税法によって以下のように定義されています。

  • 米、米麹、水を原料として、ろ過して造られたアルコール度数22度未満のもの
  • 風味をよくするために添加される糖類や醸造アルコールなどの添加物の合計が、米の重量を超えないこと

 

そして、「料理酒」と呼ばれているものは、酒類に分類される「清酒」と、食品に分類される「発酵調味料」があります。

 

料理酒の種類

【酒類】

  • 料理用清酒
    料理にコク・うま味を与え、生臭みを消すように工夫して製造されている。
  • 飲料清酒
    飲んでおいしいように、余分な酸味や雑味を取り除き、味のバランスやキレのよさが重視されている
  • 合成清酒
    清酒と同様に作った原酒をベースに、酸味料、調味料などの原料を加えて、清酒らしい味わいに仕上げている。料理用清酒や飲料清酒と比べると、風味が劣る。

【食品】
発酵調味料

  • 発酵調味料は、清酒を造る段階で、もろみに食塩を添加し、酒類として飲めないように処置されたもので、酒税がかからない食品に分類される。
  • 酒税がかからないため、酒類に比べると安価で購入できる。
  • 酒類ではないので、酒類販売免許を持たないお店でも販売できる。
  • 製造工程で3%ほどの濃度の食塩を加えているので塩辛く、清酒の配合量が少ないため、風味が弱い。料理の味付けに使うときには、料理酒に含まれている塩分を考慮する必要がある。

 

料理に酒を入れるメリット


下ごしらえや仕上げなど、料理にお酒を使う場面は意外と多いものです。お酒の調理効果には以下のようなものが挙げられます。

  • 素材の生臭みを消す
  • 風味や香りをよくする
  • 素材のうまみやコクを増す
  • 材料を軟らかくして、味を染み込みやすくする


これらはアルコールの持つ揮発性や保水作用、酵素やアミノ酸の性質によるもので、科学的にも立証されている調理効果です。

 

吟醸酒や大吟醸酒のように、精米歩合が高い日本酒は料理酒には向かないとされています。原料の米を削ったときに生じる雑味や酸味を排除している分、お米のうま味も取り除かれてしまっているからです。吟醸酒や大吟醸酒は飲むのに適しているといえます。

 

一般的な料理に使うときは、この雑味や酸味も含まれた料理酒の方が、どっしりとしたコクを与えてくれるそうです。シンプルな蒸し物のように素材の味わいを大切にしたい料理には、精米度合の高い純米酒を使うなど、料理によって使い分けるといいそうです。

 

今まで、高いお酒を使えば、料理はよりおいしくなるのだと思っていましたが、そうとも限らないのですね。お酒って奥が深いわぁ。
 

 

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参考:酒みづき

   宝酒造株式会社

   SAKE Street

   相生ユニビオ株式会社

 

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イラスト:飛田冬子

 


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