素朴な疑問うま味がたっぷり、干し野菜の作り方とは?

公開日:2020/10/15

 

うま味がたっぷり、干し野菜の作り方とは?
うま味がたっぷり、干し野菜の作り方とは?

こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。 
 

先日ご近所さんのお宅にお呼ばれしたのですが、ベランダに大きなざるが置かれているのを見つけました。ざるの中には、スライスしたニンジンやパプリカ、玉ネギなどのカット野菜が。「最近、干し野菜にハマっちゃって。切って干すだけで、ビックリするほどおいしくなるのよ」と、干し野菜のピクルスと、干し野菜をさっと炒めたパスタをごちそうしてくれたんです。
 

「おいしい!」と思わず声を上げてしまいました。シンプルな料理だからこそ際立つ、濃厚なうま味。この味が野菜を干すだけで出せるなんて、すごいわあ~。帰宅して早速、干し野菜について調べてみることにしました!
 

干し野菜のメリット


干し野菜はその名の通り、干して乾燥させた野菜のこと。野菜を無駄なく使いきるための保存技術として古くから世界中で行われていたもので、代表的なものでは日本の切り干し大根やイタリアのドライトマトが有名です。
 

野菜を干すことで水分が抜け、野菜独特の青臭さがなくなって甘みやうま味をギュッと凝縮。天日干しによってビタミンB群やビタミンD、食物繊維、ナイアシン、鉄分、カルシウムなどの栄養素も増えるので、生で食べるより栄養価がグッとアップします。

 

また、干し野菜は水分がない分、調理したときに味が染み込みやすく、炒めても火が通りやすく、煮込んでも形崩れがしにくいといったメリットも。あらかじめカットされているので、そのまま料理に使えますし、時短料理にもひと役買ってくれます。
 

干し野菜だけに、保存が利くのも大きな魅力。種類や乾燥具合によって差はありますが、冷蔵庫で5日、冷凍庫なら1週間~1か月は軽く持つそうです。
 

干し野菜の作り方

干し野菜の作り方

干し野菜の作り方は簡単です。野菜を食べやすいサイズに薄く切って、ざるやネットなどに重ならないように並べ、日当たりと風通しのよい場所で天日干しするだけでオーケー。早く乾かしたいなら、より薄く小さくカットするのがポイントです。
 
用意するもの
必要な道具は、ざるや網など通気性がよい容器だけ。専用の干し野菜ネットも販売されています。
 
野菜を干す時間
干し野菜作りはよく晴れたの日、日光がよく当たる朝10時から15時頃が最適。空気が乾燥しやすい秋から冬が適しています。
 
干し時間は、「半干し」なら3時間~半日ほど。しっかり乾燥させる場合は、1~2日干します。きのこ類など水分が少ない野菜は3時間、それ以外の野菜は6時間以上干すのが目安。乾燥具合を確認しながら干しましょう。
 
干し野菜に向いている食材
シイタケ、大根、ニンジン、きのこ類、レンコン、玉ネギ、ナス、カボチャ、パプリカ、ゴーヤ、ジャガイモ、サツマイモ、ショウガなど。また、ローズマリーなどのハーブ類もおすすめ。
 
リンゴ、バナナ、レモン、パイナップル、キウイフルーツ、いちごなどのドライフルーツもおすすめ。ただし、水分が多く、家庭では、しっかりと乾燥させるのが難しいので、長期保存はせず、早めに食べるようにしましょう。ドライトマトも同様です。
 
レタスやもやしなどの水分が多くて傷みやすい野菜は、干し野菜に向きません。
 

干し野菜を使った料理

干し野菜を使った料理

ゴーヤやパプリカなど、色とりどりの干し野菜をたっぷり使ってオムレツを作ると、卵と絡んで濃厚なうま味が味わえます。また、干し野菜ならではの味わいと食感を楽しむなら、スープがおすすめ。好みの干し野菜を牛乳、ベーコン、アサリと一緒に煮込んでクラムチャウダーにしてもよし、具だくさんのおみそ汁にしてもよし。
 

また、ドライトマトをオイル漬けにしておけば、パスタに絡めたり、付け合わせに添えたり、煮込んでソースにしたりと、あれこれ使えて便利です。
 

何より切らずにさっと使えるから、干し野菜があればいつもの時間で品数を増やせるのが最高ね。ズボラなワタシにこれほど頼もしい食材ってあったかしら? と思うほど、今ではすっかり干し野菜のとりこです。
 

これから空気がどんどん乾燥してくる季節。この冬はいろいろな干し野菜を作ってみようと思います。
 

 

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オーブンで干し野菜を作る方法もあるそうです。
オーブンで干し野菜を作る方法もあるそうです。

 

イラスト:飛田冬子

 


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