こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
最近は運動不足の解消も兼ねて、家から少し離れた神社まで散歩するのが日課になっています。出掛けるのが面倒くさいな、と思う日もあるけれど、外出できるのは元気の証し! 何より神社の周りは緑が多いので、歩いているだけで心も体もスーッと軽くなるみたい。かわいい野花を発見する楽しみもあって、自然と足が向かうようになりました。
今日もリフレッシュしようと神社に出掛けると、森の中に赤いモミジを発見。かなり濃い色に紅葉していてきれいなんだけど、紅葉の時期にはまだ早いような……。ひょっとして季節を間違えちゃったうっかりもの? 気になったので、早速調べてみました。
実はこのモミジ、もともと赤いのが特徴の品種で「ノムラモミジ」というんだそうです。カエデ科カエデ属オオモミジ系に分類される、イロハモミジの園芸品種。ノムラの由来は「濃紫(のうむら)」、つまり濃い紫色をしたモミジってことですね。
春に出る新芽から赤く、そこから秋に葉が落ちるまでずっと赤いのが最大の特徴です。ノムラモミジはアントシアニンという色素が多いため、ずっと赤いんだそう。差し色として江戸時代から庭木として親しまれ、古くは「武蔵野」という名前で呼ばれていたんですって(風流ね!)。
そしてモミジといえばこれ! というほど、全国で最も目にすることが多いのが「イロハモミジ」です。手のひらを広げたように深く切れ込んだ葉先の数を「いろはにほへと……」と数えたことから、この名前が付いたといわれています。
イロハモミジは淡い緑の新芽から夏の濃い緑、そして秋には真っ赤な紅葉へと、季節によって色の変化を楽しめるのが魅力です。一方、ノムラモミジは基本的にはずっと赤いまま。ただし夏に強い日差しが当たると少し緑がかったり、同じ赤でも季節によって繊細なグラデーションを楽しめるそうです。
また、葉が小ぶりで細い割にぐんぐん木が大きくなるイロハモミジに比べ、ノムラモミジは生育スピードがとてもゆっくり。剪定しなくても樹の形がきれいなので、手をかけずに美しさを保ってくれる点も庭木として愛された理由なんですね。
山の中で燃えるように赤くなるイロハモミジを見に出掛けるのもいいけれど、こうして身近な所でひっそりと景色を彩ってくれるノムラモミジの味わい深さも、心に染みるものがありますね。我が家の庭にも植えてみようかしら?
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参照:ハルメク「草花散歩」
イラスト:飛田冬子
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