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2020年05月12日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
久しぶりに会った友人が、なんだかふさぎ込んでいました。それとなく訳を聞くと、一人娘が結婚して家を出てから、すっかり無気力になってしまったのですって。どうやら友人は、「空の巣(からのす)症候群」になっているようです。おせっかいとは思いつつ、あまりにも元気がなくて心配なので調べてみました。
空の巣症候群は、一般的に40~50代の女性に多く見られる一過性の抑うつ症状です。母親は、それまで生きがいだった子どもが独立すると、肩の荷が下りると同時に、言いようのない寂しさを感じることがあります。この寂しさを、ひな鳥が巣立った後の「空の巣」に例えたのが、空の巣症候群なんですって。
子どもの進学や就職、結婚など、子育てがひと段落したタイミングで発症することが多いため、「母親の燃え尽き症候群」とも呼ばれます。ちなみに、最近は身内の介護から解放されたタイミングで発症するケースも増えているそう。
空の巣症候群の原因には、母親としての役割の喪失、空虚感、寂しさといった精神的、心理的なもの、子ども中心から夫婦中心の生活になる環境の変化などが挙げられます。
なりやすいタイプは、内向的で完璧主義な良妻賢母型の人だそう。内向的な人は、ご近所付き合いも必要最低限になるため、同年代や人生の先輩から体験談を聞く機会が少なく、閉鎖的になってしまうといいます。
こうした人は、自分より子どもと家族を優先して、母親としての役割を完璧にこなそうとするため、没頭できる趣味を持っていないことが多いそうです。ストレスの発散が難しいのね……。
また、相談相手でいてほしい家族との関係も影響します。中でも特に、夫の存在が大事。夫が社会的地位が高く多忙、帰宅が遅い、出張や単身赴任で不在がちなどの場合、夫婦のコミュニケーションが不足して、妻の孤独感が強くなるそう。
そんな空の巣症候群の症状には、以下のようなものがあります。
虚無感、無気力、無関心、自信の喪失、寂しさ、不安感、食欲がない、眠れない、何をしていても急に涙があふれる、肩こり、頭痛、吐き気など。
1.子育て以外の生きがいを持つ
子どもが巣立った後の楽しみを前向きに捉えることが大切です。仕事や趣味にやりがいや責任感を感じている人、交友関係が広い人などは、子どもの独立直後、少し寂しさを感じたとしても、深みにはまりません。子育てをしながらも、少しずつ自分の時間をつくって、子育て以外のことに目を向けておくといいのですね。
2.夫やパートナーとの関係を見直す
子育てが終わった後、待っているのは夫婦やパートナーとの二人の生活。気軽に相談や愚痴を聞いてくれる相手がいれば、症状は和らぎます。夫婦で意識的に会話を増やしたり、旅行をしたり、共通の趣味を持って、子どもが巣立った後の第二の人生を前向きに楽しめるようにしておくことが大切です。
家族が空の巣症候群になってしまった場合は、家族の会話を増やして本人の孤独を紛らわせましょう。料理を褒めたり小まめに連絡をしたり、「家庭での役割の重要性」を自覚させてあげることが、「母親としての役割の喪失」のフォローになるようです。
空の巣症候群の友人に、「今度、家族で旅行に行ってみたら?」とおすすめしてみようと思っています。ワタシもダンナさんと晩酌しながら、第二の人生について相談してみようかしら。
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参照:シニアライフを楽しむ
イラスト:飛田冬子