素朴な疑問「日本三大花火大会」とは?

公開日:2019/07/21

「日本三大花火大会」とは?

 

夏の風物詩といえば、なんといっても花火。地元のアットホームな花火大会もいいけれど、改元の記念すべき年に特別な思い出を作るべく、人気の花火大会を見に旅に出る、なんて素敵ですね?

 

規模や豪華さなどから日本を代表する花火大会は全国にいくつもありますが、なかでも「大曲、土浦、長岡」の3都市で開催される花火大会は「日本三大花火」と呼ばれ特別視されています。

 

まずは秋田県大仙市(だいせんし)大曲(おおまがり)で毎年8月第4土曜に開催される「大曲の花火」。正式名称を「全国花火競技大会」といい、1910年から100年以上続く日本で最も歴史と権威のある花火大会で、2019年は8月31日に開催予定です。

 

「大曲といえば花火」と言われるほど花火の町として有名ですね。花火大会も全国から選ばれた一流の花火師だけが出場できる、ハイレベルな競技大会です。職人技の粋を集めた芸術性、デザイン性、オリジナリティーあふれる作品が披露され、優秀作品には花火師最高の栄誉である内閣総理大臣賞をはじめ、そうそうたる賞が授与されます。

 

また競技の合間には音楽と花火を融合させた華やかな「ミュージックスターマイン」が打ち上げられるのも魅力の一つです。特に地元花火師たちが製作する大会提供花火では、幅900mにもおよぶ巨大ワイドスターマインが打ち上げられ、息を飲むほどのゴージャスさ。全国でも珍しく昼間の花火も楽しめ、1万8000発におよぶ絶景花火は一生の思い出になりそう!

 

大曲と並んで花火の二大競技大会として知られるのが茨城県土浦市で開催される通称「土浦の花火」、土浦全国花火競技大会です。毎年10月第1日曜日に開催される、全国でも数少ない秋の花火ですが、2019年は国体開催の関係で10月26日土曜日に開催されます。

 

1925年から100年近く続く伝統の大会では、全国から60もの花火業者が自慢の作品をひっさげ集結。発色や花火の開き方が重視される「10号玉」や連発花火の「スターマイン」、新技を競う「創作花火」の3部門で競技が行われます。特に「土浦のスターマインは日本一」という声も多く、クライマックスに披露される大会提供のワイドスターマインなど、秋空に広がる巨大花火は圧巻のひとこと! 2万発の美に酔いしれる秋の夜をどうぞ。

 

最後は「長岡花火」、長岡まつり大花火大会です。新潟県長岡市の夏祭り「長岡まつり」の一環として催され、毎年8月1〜3日の夜に信濃川を舞台に艶やかな花火が夜空を埋め尽くします。

 

他の2つの大会と大きく異なるのは、長岡の花火は復興と平和への祈りをこめた花火であること。1945年8月1日に長岡の町を襲ったB29の空襲によって市内は焼け野原となり、大勢の市民が命を落としました。1年後の8月1日に鎮魂と復興の思いをこめて開かれたのが長岡まつりの始まりで、今でも8月1日の夜には白1色の花火「慰霊と平和への祈り」が打ち上げられています。

 

2日、3日の夜は、いよいよメインイベント。長岡花火のシンボルである直径90cm、開いた幅が650mほどにもなる大玉花火「正三尺玉」や全長2kmにもおよぶ巨大な復興祈願の仕掛け花火「フェニックス」、ご当地の武将・直江兼続をイメージした「天地人花火」など、見どころもたっぷり。2日と3日で打ち上がる花火が違うので、2度楽しめるのも魅力です。

 

どの花火を見ようか悩んでいる間に夏が終わらないよう、早く座席予約しなくっちゃ!

 

 

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参照:大曲の花火(全国花火競技大会)

   土浦の花火(土浦全国花火競技大会)

   長岡花火(長岡まつり大花火大会)

 

家でビールを飲みながら花火大会のテレビ生中継を見る、というのも楽しいんだけどね!
家でビールを飲みながら花火大会のテレビ生中継を見る、というのも楽しいんだけどね!

 

イラスト:飛田冬子

 


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