- ハルメク365トップ
- 素朴な疑問
- 料理の「さしすせそ」って何?
素朴な疑問料理の「さしすせそ」って何?
先日、友人家族とキャンプに行った時のこと。友人の娘さんが知り合いの外国人留学生と一緒に参加していました。食事の準備をしながらお話していると、「日本料理はヘルシーでおいしい。早く作り方を覚えたい」とのこと。外国の人からそんな風に言われると、素直にうれしいものですね。
さっそく「和食にはね、<さしすせそ>という基本があってね」と話し始めたワタシ。ところが「<さ>は砂糖、<し>は……(あれっ、塩だっけ? 醤油?)」と思い出せずパニック状態!
その場はどうにかしのぎましたが、とんだ冷や汗ものでした。グローバル社会の現代、いつかまた同じようなシチュエーションになるかもしれないので、(オリンピックも近いし!)今のうちに確認しておくことにしましょう。
料理の「さしすせそ」とは、和食の基本となる5大調味料の1文字を取って覚えやすくした語呂合わせのこと。どの調味料を指しているかというと……。
さ……砂糖
し……塩
す……酢
せ……醤油
そ……味噌
「せ、そ」は難易度が高いわね! 「せ」は醤油の旧仮名づかいである「せうゆ」からきたもの。「そ」はなぜここだけ頭文字じゃないの? と思いますが、ここが最後の締めだから、味噌は噌で終わり! と覚えるしかないわね。
一説には明治時代から使われていたという「料理のさしすせそ」。実は名前以外に重要な情報が秘められています。それは「使う順番」。味つけするときに、さ(砂糖)→し(塩)→す(酢)→せ(醤油)→そ(味噌)の順に入れると味がおいしくなるということで、生活の知恵として受け継がれてきました。
これにはれっきとした化学的根拠があるんですって。砂糖を初めに入れるのは、砂糖の分子が他の調味料より大きいため。分子が大きいと素材の奥まで浸透するのに時間がかかるので、他の調味料を先に入れてしまうと砂糖がしみこまなくなるんです。また砂糖は肉や野菜をやわらかくする働きがあるので、先に入れた方がいいんだとか。
塩は浸透圧が高いので食材にしみこみやすく、食材の水分を外に出すはたらきもあります。塩をふった後は味が入りやすくなるので、お塩が2番手というわけね。続いて登場する酢、醤油、味噌は、いわゆる発酵食品。風味や香りをもたらす調味料なので、加熱しすぎるとせっかくの風味が消えてしまいます。そこで、加熱に弱いものほど後に使うのがポイント。
こうすればそれぞれの調味料の良さを最大限に生かせることを、昔の人はよくわかっていたんですね。順番通りにやらないと絶対ダメというわけではありませんが、よりおいしくなる料理のコツとして覚えておきたいところ!
ちなみに「さ」は「酒」という説もあります。料理酒や本みりんを指しますが、アルコールは食材のくさみを消し、味の浸透を早める働きがあることから一番に入れるのがよいとか。酒と砂糖なら酒→砂糖の順番ね。ただし「みりん風調味料」はアルコールより糖分が多く、風味や照りを出すために最後に入れるのがいいそうなので、ここは要注意!
これで知識も料理もバッチリ。いつ外国の方に会ってもオッケーよ!
■人気記事はこちら!
- ブイヨンとコンソメの違いとは
- おいしい冷凍カニの選び方・解凍方法は?
- もやしを長く保存する方法とは?
- 今、話題の「おからパウダーダイエット」とは?
- ビタミンCって1日にどのくらい取ればいいの?
- 知ってるようで実は知らない?素朴な疑問ランキング ベスト100
イラスト:飛田冬子
- いいね 1
- びっくり 1
- 役に立つ 0
- 泣ける 0
\ この記事をみんなに伝えよう /
-
いきなり来る強い尿意…
尿モレを心配し過ぎて水分摂取を控えるのは絶対NG!生活習慣を変えれば、尿モレ対策は出来ます! -
圧倒的においしい「水」
国際味覚審査機構(ITI)主催のiTQi優秀味覚賞で、最高ランク「三ツ星」受賞!モンドセレクション金賞!「真においしい水」の条件とは一体? -
クーポン進呈!尿モレ対策
ハルメク読者の約8割が「不安」な尿モレ。その対策に、注目の「夜~朝専用」吸水パッドをご紹介。特別クーポンも進呈! -
突然の出費はこれで解決!
住宅ローンや子の教育費などお金がかかる50~60代。一方で親は高齢となり、その金銭面の援助も不安。解決策を探ります。 -
「疲れ」感じにくい体に!
気温も湿度も高い夏は疲れやすい季節。夏バテになる4つの原因と猛暑を乗り切る「体づくり」の方法を解説! -
何歳からでも若返り!
老けた印象に見える「顔たるみ」は簡単なケアの継続で解消できます!年齢のせいと諦めず、2週間チャレンジしてみましょう!