素朴な疑問白砂糖は漂白してるから白いって本当?

公開日:2018/12/18

白砂糖は漂白してるから白いって本当?

 

この前、メニューにいろいろ注文をつけられるというコーヒー・チェーン店に行ったら、セルフサービスのお砂糖も1種類じゃなくて、ブラウンシュガーと、グラニュー糖、ダイエットシュガー(人工甘味料)、パックシュガー(白砂糖)などさまざま用意してありました。

 

どれを選ぼうか迷っていたら、コーヒー通の友人が「コーヒーはブラウンシュガーに決まっているでしょ! それに白い砂糖は漂白してあるから栄養がないらしいわよ」なんて言うんです。彼女はふだん家で料理するときも、白砂糖は使わずに、三温糖とか、きび砂糖などを使っているというから、なんだか本当かもって。確かに茶色いお砂糖って栄養がありそう。白砂糖は漂白しているって本当かしら。そこで、調べてみました。

 

砂糖の原料は、さとうきびやてん菜。これらの植物に含まれている「ショ糖」を、できる限り純粋な形の結晶として取り出したものが「精製糖」なのだそうです。つまり、白い砂糖というのはショ糖の結晶なのね。細かい結晶が光を乱反射することで白く見え、結晶が大きな氷砂糖は透明度が増すわけですが、これはかき氷が白く見えるのと同じ原理なんですって。つまり、白砂糖はもともと白かったんですね。(漂白しているわけじゃないんだ!)

 

さらに、砂糖がどうやってできるかを調べてみたら、砂糖も三温糖も同じ精製糖なんですね。原料から不純物を取り除いて、最初にできるのが、白砂糖やグラニュー糖。残った糖液をさらに煮詰めて作るのが中白糖。さらにだんだん茶色くなっていってできるのが三温糖。煮詰める回数が増えるに従って茶色くなっていくのだそうです。また、コーヒーシュガーの場合は、氷砂糖にカラメルを加えていますが、着色というよりも風味をつけているそうです。黒砂糖は原料であるサトウキビをそのまま煮詰めて作っています。

 

では、栄養分はどうでしょう。砂糖に含まれるミネラルは、グラニュー糖や上白糖が約0.01%というから、ほとんどゼロに近いですね。(もともと栄養がないんだ!)

 

栄養分のありそうな三温糖はというとミネラルは約0.25%。確かにグラニュー糖などに比べるとミネラルを多く含んではいますが、100g中に0.25gということなので大さじ1杯(9g)に0.02gほど。牛乳1本(200ml)中に含まれるカルシウムが約200mg(0.2g)であることを考えると、砂糖大さじ10杯で牛乳のカルシウムに並ぶわけですから、牛乳を飲んだほうが健康的ですよね。つまり砂糖は、栄養があるかないかということよりも、風味や味わい、使い方によって選べばいいっていうことなのね。

 

WHO(世界保健機関)では、成人病や肥満予防のために砂糖の取りすぎに警鐘を鳴らし、砂糖の摂取量を総エネルギーの5%未満(約25g)にというガイドラインを出しています。でも、節度をもって摂れば砂糖はとっても役にたちます。アスリートや育ちざかりの子どもたちの栄養補給には、即効性のあるエネルギー源ですし、お砂糖の入ったホットミルクやプリンは、疲れた脳のリフレッシュにも効果があるそうですよ。

 

 

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イラスト:飛田冬子 

 


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