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素朴な疑問肉にさくら・かしわ・もみじなど別名があるのはなぜ?
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
寒くなると恋しくなるのが鍋! 最近はジビエ人気もあって、いろいろなお肉の鍋が気軽に楽しめるようになりましたね。
そういえばイノシシの肉を使った鍋は「ぼたん鍋」っていうけれど、猪肉を「ぼたん」と花の名前で呼ぶなんて風流で素敵よね~。これって貴族文化から来ていたりするのかしら? 気になるのでさっそく調べてみようと思います。
肉にある別名
肉が別名で呼ばれるようになったのは、戦国時代から江戸時代の頃。その背景には、宗教的な理由によって僧侶にとって肉食文化がなかったことや、5代将軍徳川綱吉が発した「生類憐みの令」によって、生き物を食べることが全面禁止になってしまったことに端を発します。
それでもなんとか肉を食べたい! という人々が、苦肉の策として編み出したのが「肉を隠語で呼ぶ」というアイデア。肉を植物の名前で呼ぶことで「これは肉じゃないんですよ」という「建前」を作り、ひそかに流通させていたといいます。
こうした歴史があって、肉を別名で呼ぶスタイルが現代に至るまで受け継がれているそう。
では、どのように別名がつけられたのか、名前の由来を調べてみましょう。
- 馬肉が「さくら」の由来
馬肉の隠語には諸説あるようですが、最も有力なのが「馬の新鮮な肉は桜色をしている」というもの。さばきたての馬肉は、鶏肉や猪肉と比べて色みが淡く、桜のような薄いピンク色をしていることから「さくら」と名付けられたと言われています。
- 鹿肉が「もみじ」の由来
鹿の肉は花札から名づけられたというのが有力。花札の10月の札である紅葉(もみじ)と鹿が描かれていることから、鹿肉を「もみじ」と呼ぶようになったそうです。
- 猪肉が「ぼたん」の由来
イノシシの肉は鮮やかな紅色で美しく、それを牡丹の花びらのようにお皿に盛り付けたことから「ぼたん」と呼ぶようになったんだとか。ただし江戸時代は、クジラをよく食べていたことで、猪肉を「山鯨(やまくじら)」と呼ぶことが多かったようです。
- 鶏肉が「かしわ」の由来
かしわとは柏餅でおなじみの「柏の葉」に由来。柏餅に使われる若葉ではなく、少し暗めの茶色の葉が、鶏肉の色に似ていることから、鶏肉を「かしわ」と呼ぶようになったと言われています。
ルールを破ってもおいしいものはどうしたって食べたい! という食欲が発端だったなんて! 人間って本当に面白いわねえ。そんな歴史を感じつつ、今夜は「かしわ」の水炊きでも楽しもうかしら♪
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参照:オトナンサー
イラスト:飛田冬子
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