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2021年04月21日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
令和の新時代に変わっても、まだまだ差別はなくなりませんね。ニュースを見ていても、政治家や著名人がセクハラで失脚したり、会社でパワハラが原因の悲しい事件が起きたり、暗い気持ちになる話題が目立ちます……。
でも、最近ではセクハラに対抗する「#Me too運動」などが世界的に活発となり、「嫌なことにはNO!と言おう」という空気が広がっているように感じます。ちょっとした言葉や態度で相手を深く傷付けてしまうことのないように、「出会いの春」に改めてハラスメントについて勉強しておこうと思います。
ハラスメントとは英語で「嫌がらせ、いじめ」を意味する言葉。行動や言葉によって相手に不利益や不快感を与えたり、尊厳を傷付けたりする行為を指します。広い意味では人権侵害に当たることがあり、深刻な社会問題となっています。
ハラスメント的な行為は昔から存在していましたが、1989年に日本で初めて職場での「セクシャルハラスメント(セクハラ)」が裁判になったことで、「セクハラ」という言葉が同年の新語・流行語大賞に選ばれるなど、広く知られるようになりました。
今ではハラスメントは嫌がらせの種類によって細分化されていて、中には法律で罰則が決まっていたり、訴訟になるような深刻なものもあります。特に最近では企業でのハラスメントが問題となっていて、厚生労働省の発表によると、平成30年度に全国の労働局などに寄せられた労働相談のうち、最も多いのがハラスメントに関するものだったんだとか。年間約8万2000件に及ぶ職場でのハラスメントにはどんなものがあるのか、主なものを挙げてみましょう。
上司と部下、先輩と後輩のように、職場の上下関係や権力を利用した嫌がらせのこと。精神的・身体的苦痛を与えたり、職場環境を悪化させたりする行為。特に問題視されていることから、2019年にパワハラ防止に関する法律が成立しています。
職場の上下関係にかかわらず、精神的に追い詰める嫌がらせのこと。見えない暴力ともいわれ、職場全体で特定の人を無視したり、誹謗中傷をするなど、いわゆるいじめに近い状態。
性的な嫌がらせやいじめのこと。執拗(しつよう)な性的関係を迫ったり、性的な冗談やからかいをするなど。
働く女性が職場で妊娠・出産をきっかけに嫌がらせを受けたり、雇用や就業環境が害されること。
男性と女性で採用条件が違ったり、男女いずれかを優先して採用や配属を決めるなど、性別に基づき、不平等な対応を行うこと。
その他にも、客が店員を恫喝(どうかつ)したり理不尽な態度を取ったりする「カスタマーハラスメント(カスハラ)」、飲み会などでお酒を飲まない人にお酒を強要するなど、お酒に関する嫌がらせ「アルコールハラスメント(アルハラ)」など、何と50種類ものハラスメントがあるんですって! 自分が不快だと感じた他人の言動をハラスメントだと過剰に主張する「ハラスメントハラスメント(ハラハラ)」なんてものも……。
世の中には本当にいろいろな考え方の人がいる、ということをワタシたちはもう一度しっかり意識しないといけないわね。
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参照:あかるい職場応援団
イラスト:飛田冬子