- ハルメク365トップ
- 暮らし
- 生きるヒント
- 僧侶・前田宥全さん「仏さまはどなたも救ってくれる」
死を考えるほど苦しい人、悲しみを背負い続ける人、その心をどうすれば解放できるのでしょうか。自死・自殺問題に取り組み「安心して悩める社会」を標榜する僧侶の前田宥全さんが語ります。心が軽くなる仏教の言葉も教えてくれます。
「自死」というべきか「自殺」というべきか
「自殺」を「自死」に言い換えよう、という流れがあるのをご存じでしょうか? 「殺という字には“悪”の意味合いがあり、社会的な偏見が強く、死者の尊厳も守れない」といった理由から、ここ数年、自殺に代わって自死という言葉が使われるようになってきたのです。
自死には、一生懸命生きようとしたけれど、無力や絶望の果てに亡くなった、いわゆる“社会的に追い込まれた死”というニュアンスがあるといわれています。私は、自殺で親を亡くした遺児たちの手記集『自殺って言えなかった。』(サンマーク出版、2002年刊)の中で、彼らが「自死遺族」という表現を使ったのがきっかけだったように記憶しています。
こうした流れの中で、2013年3月には島根県が全国の自治体で初めて、自殺対策総合計画の名称を「自死対策総合計画」に変更し、他の公文書も原則として自死に統一することを決めました。これは自死遺族の団体からの強い要望に応えたもので、7月には鳥取県でも同様の決定がなされています。
自死という言葉を使うことで、世の中の偏見をなくしたいということなのでしょうが、私はただ言葉を言い換えるだけでは、問題の本質は何も変わらないのではないかという気がしています。もちろん私も、自殺という言葉に傷つき、抵抗感をもたれるご遺族に配慮しなければならないのは間違いない、と思っています。
でも一方で、ご遺族の中には、自死と言い換えることに抵抗感をもたれている方がいるのも事実なのです。「私の夫は会社に殺された。自死なんてきれいな言葉は使わないでくれ」。そう主張されるご遺族もいらっしゃいます。ですから、自殺というべきか、自死というべきか、あるいはもっと違う言い方はないのか――そこからみんなで考え、議論するべきだと私は思うのですが、いかがでしょうか?
仏さまはどなたでも救ってくださいます
...
雑誌「ハルメク」
女性誌売り上げNo.1の生活実用情報誌。前向きに明るく生きるために、本当に価値ある情報をお届けします。健康、料理、おしゃれ、お金、著名人のインタビューなど幅広い情報が満載。人気連載の「きくち体操」「きものリフォーム」も。年間定期購読誌で、自宅に直接配送します。雑誌ハルメクサイトはこちら
-
子に遺すべき資産は?
「現金」か「不動産」か…どっちが得?メリット・デメリットは?相続や親族間のトラブルに悩まされないためにしておくべき準備とは -
突然の我慢できない尿意
実は多くのハルメク世代が悩んでいる「尿トラブル」…中には上手に対策をしている人も!気軽にできる対策って? -
個人情報管理できてる?
銀行口座・保険・クレジットカードなど、「デジタルの情報」をきちんと管理できていますか?煩雑にしていると思わぬ落とし穴が… -
お金の管理が簡単に!
三井住友銀行アプリに「シンプルモード」が新登場!スマホ操作が苦手な人でも簡単に使える便利機能が満載です! -
認知症セルフチェック
「もの忘れが増えた」「名前が思い出せない」という症状に心当たりがある方は要注意!それ、「認知機能のレベル低下」が原因かもしれません… -
健気な姿がかわいい!
「思わず笑顔になる」と巷で話題の「永遠の2歳児・ニコボ」!ハルメク世代の2人に、ニコボとの生活にハマる理由をお聞きしました! -
生前親に●●聞き忘れると
老親の契約や登録しているサービス、これらを子が把握していないと将来ムダな出費や面倒なトラブルに発展する可能性が!特に見落としがちなのは… -
50代~お金の増やし方
将来を見据えて、50代から「まとまった資金の調達」が重要になります。どんな選択肢があるか、ご存知ですか? -
60日で英語が話せる!
英語をマスターするのに「完璧」はいらない!初心者でも60日で英語が話せるようになる、驚きの3つのコツとは? -
今なら無料でお試し!
将来、自分の認知機能が低下するリスクがあるか、簡単に予測できるサービスが誕生。今なら無料で先行利用できます! -
おひとり様の備えはOK?
この先「おひとり様」になったら意外な落とし穴がいっぱい…。そんな不安に備える、おひとり様専用お助けサービスが誕生! -
50代から1日1分脳トレ
認知機能を衰えさせないためには、早い時期から「脳を活性化」させることが大切。脳トレ効果がグッとアップするコツって?