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- 物価高・円安のリスク対策!家計を守る2つのポイント
年金家計の守り方・増やし方の大特集です。日々の生活で痛感している物価高。ムダ遣いはしていないし、節約もしている……。これ以上どうすればいいの?“家計再生のプロ”横山光昭(よこやま・みつあき)さんに、対策を伺います。
教えてくれた人:横山光昭(よこやま・みつあき)さん
家計再生コンサルタント、(株)マイエフピー代表。「消・浪・投®」の家計管理と投資を両輪に資産形成を目指す。家族マネー会議も有名。相談件数2万6千件超、著作181冊、メディア出演多数。
年金家計は毎月決まった収入と預金を取り崩すもの
毎月決まった収入と、預金を取り崩してやりくりをする年金家計。「この年金家計の寿命を延ばすことが、年金世代の節約の目的です。値上げに対してやみくもに節約するのでなく、“この1年でどれだけ家計負担が増したか? 節約すべき金額は?”と具体的な数字をイメージすることが大事」と横山さん。
調査会社の試算では(※)、2022年度は2人以上の世帯で、物価高による家計の負担増は年間9万6000円です。これを1か月あたりに直した8000円が節約したい金額と言います。
「大変そうですが、出ていく感覚が薄い固定費の見直しなどで、実はラクに削れます。それに一度行えば節約効果はずっと続きます」
実質的な負担増に加え、資産の目減りも大問題です。
「現在のような3%の物価上昇が続いた場合、今1000円で買えるものは5年後には1125円に。言い換えると、1000万円の貯金は889万円の価値しかなくなります。がんばって貯めたお金を、銀行にただ置いておくのはもったいない。都市銀行からネット銀行や積立投資などに置き替えれば、目減り対策ができ、さらにムリなく貯められます」
効果的な節約と、お金の置き場所を見直して、賢く楽しい年金生活を送りましょう!
※みずほリサーチ&テクノロジーズ「止まらない物価上昇と家計負担増」(2022年11月22日)
家計を脅かす2つのリスク
リスク1:物価高
2022年度の物価高による家計負担増は、なんと年間9万6000円。円安傾向が続き、持っている資産が目減り値上がりは食料品、衣料品、雑貨など幅広い分野の商品で起こっています。物価上昇は今後も続く見込みで、23年度はさらに4万円の負担増となるという試算も出ています。
リスク2:円安
円安傾向が続き、持っている資産が目減りします。円の価値が下がると、貯金額が変わらなくても資産価値が下がり、購買力も低下。特に利子がほとんどつかない銀行にお金を預けていると、利息以上に物価高が進み、資産がどんどん目減りすることに。
「お金の置き場所の見直し」と「賢い節約」が家計を守る鍵に
お金の置き場所を変え、資産を守る
お金の置き場所を、銀行口座以外にも持ちましょう。低リスクでこつこつとお金を増やせる投資も最近は増えています。年金家計を守る支えになりますよ。
賢い節約で余計な支出を減らす
欲しいものをすべて我慢するのは、つらい上に長続きしないもの。「我慢して削る」よりも、「ムダに気付き、習慣を変える」ことが賢い節約の近道です。
この特集では、「お金の置き場所を変え、資産を守る方法」と「賢い節約方法」についてそれぞれのテーマをしっかりと解説していきます。
次回は、「公的年金だけでは厳しい!今後は投資が必要になる理由」とともに、年金受給前後の世代にぴったりのレベル別投資方法についてお伝えします。お楽しみに!
取材・文=井口桂介、大矢詠美(ともに編集部)、イラストレーション=ねこまき(ミューズワーク)
※この記事は雑誌「ハルメク」2023年3号を再編集しています
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