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- いつでも人を呼べる家にする片付け術【リビング編】
家事代行サービス「カジタク」スタッフが掃除・片付けのコツを紹介する連載企画。玄関・リビング・トイレの3か所掃除で、「いつでも人を呼べる家にする」ポイントを紹介します。今回はリビング掃除のポイントです。
いつでも人を呼べる家=自分自身が快適に過ごせる空間
想像してください。あなたは世界で最も重要な人物を自宅に招いて、お茶の時間を過ごすことになりました。
散らかっていたものを片付けて、きれいに掃除をします。その人が部屋に入った時にどんな印象に見えるのか、席に座った時にどんな景色に見えるのか、そんなことを意識しながら、インテリアを整えていきます。
さて、気になる「世界で最も重要な人物」とは……?
それは、自分のことです。他の誰でもなく、真っ先に自宅でもてなしを受ける最重要人物とは、自分自身なのです。そうは言っても、人の目を意識することはとても大切です。服装やメイクと同じですね。
「自分がラクならそれでいいわ」と考えることもできますが、私たちはやはり社会的な生き物です。服装やメイクは「自分はこういう人ですよ」という自己表現としての役割がありますから、人の目を意識するものです。
同様に住環境も、客観的な視点を意識して整えておくことで、美しさを維持しやすくなります。
住まいの中心であるリビングダイニング。そこにいつ人が訪問することになっても(実際には来なくても)、少しササっと片付ければ大丈夫、というレベルにしておくと安心です。
「いつでも人を呼べる家」として目指すべきは、【生活感がありながらも、素敵で居心地いい空間】です。
リビングが散らかりやすい原因は?
たいていどのご家庭でも、活動の多くがリビングに集中しています(食事・お茶・休憩・家事・勉強・趣味など)。
また、リビングが他の部屋の機能も兼任している、というお宅も多いです(子ども部屋・書斎・クローゼット・寝室・納戸・キッチンの延長など)
リビングはこれほど多くの役割を抱えており、家族全員が長い時間を過ごしますので、どうしても散らかりやすいのです。
リビングをスッキリした部屋にしたい場合は、リビングの役割を見直し、モノの数を絞ることが必要になります。
テーブルはカフェ感覚でキレイに片付ける
友人を呼んでおしゃべりする場合、リビングのソファに案内しますか? それともダイニングテーブルでしょうか?友人にソファのほうをすすめても、「ダイニングテーブルのほうが落ち着くからこっちでいいわ」と言われるかもしれませんね。
いずれにしても、テーブル周りがスッキリしていたら、とりあえずゆっくり座ってお茶を飲めます。そのためには普段から、カフェのテーブルと同じように、その都度片付ける習慣にしておきましょう。
自宅であっても『共有の場』という意識で使うのです。テーブルで仕事や勉強をするときには、一時的にテーブルを借りる気持ちで使い、使い終わったら都度片付けることをルールとします。
テーブルは基本的に更地(さらち)にする
テーブルの上は、食事をしたり、作業をしたり、何かしらの動作を伴う場所です。ですから、できるだけ広く使えるようにしておきたいものです。
テーブルの上に書類が積みあがっていたり、日用品が置きっぱなしになっていたりすると、その分狭くなり、雑多な印象にもなります。テーブルの上は収納場所ではありませんので、基本的には何も置いてない状態が理想です。
何もない更地の状態のテーブルは、掃除も簡単でストレスがありません。飲み物をこぼして書類を汚す心配もしなくて済みます。テーブルの縁(へり)や椅子なども確認して、べたつきや食べかすなどが残らないように拭いておきましょう。
リビングに個人のものを持ち込みすぎない
共有の場であるリビングには、あまり個人のものは持ち込まない方が良いのですが、現実的にはつい長期間置きっぱなしになることも多いです。
リビングダイニングのテーブルで勉強や仕事をする場合には、その近くに、勉強や仕事道具を収納するのも一つです。テーブルの近くにある収納家具を上手に利用しましょう。
ただし、個人の道具の持ち込みには量的な制限をかけます。ファイルボックスに1~2個程度、現在進行形のものだけにとどめましょう。
日用品などはどうするの?
小さな日用品は、いざという時にすぐに取り出せる状態になっていないと困ります。
ペン1本、爪切り一つ、電池一個でも、必ず定位置を決めて、家族にもわかるようにしておきましょう。「使ったら必ずここに戻しておいてね」というルールも伝えておきます。
棚の中が混とんとしていたら、ゲーム感覚で仕分けしましょう。『文房具』グループ、『工具』グループ、『電気系(配線・電池)』グループなど、仲間集め・仕分けをゲーム感覚で行います。
子どもや孫に手伝ってもらえたら助かりますし、欲しいものを持って行ってくれると、お互い助かりますね。昔の曲でも聴きながら「片付けゲーム」を楽しみましょう。
多少の「生活感」はOKだが「生活臭」は要注意!
ここまで取り組んでリビングを見渡せば、目に映るのは、自分や家族が選んだ愛着のある家具とインテリアだけ。
個人の私物はそれぞれの部屋やクローゼットへ。書類や日用品などはすべて棚や引き出しに収納されている状態で、掃除機をかけた床には何も落ちていません。これで誰が来ても大丈夫です。
多少の日用品が見えても「むしろそのくらいのほうが落ち着くわ」と友人なら言ってくれるでしょう。話題のネタにもなります。『生活感』がまったく感じられないモデルルームのようなリビングが、必ずしも正解というわけではありません。
今の住宅はリビングと、ダイニングと、キッチンがつながっている間取りが多いですから、生活感のまったくない空間に人を呼ぶことは現実的ではないかもしれません。
ただし、『生活臭』が感じられてしまうのは、ちょっと問題です。
例えば、食べっぱなし、脱ぎっぱなし、読みっぱなし、使いっぱなし、遊びっぱなし、洗濯ものの放置、などあらゆるものが放置してあるような状況です。特にゴミが出ている状態だと、部屋そのものがゴミ箱と化して生活臭が漂います。
要するに、「早く片付けたら?」「早く処理したら?」と思われてしまいそうなものが放置されていないようにしたいものです。「どうせまた使う」「後でまとめて片付ける」「そのうち……」と言ってなかなかものを動かさない場合は、『生活臭』が発生しやすいので要注意です。
収納棚に入りきらなくて表に出しっぱなしのものも、ホコリやべたつきなどの臭気を感じさせます。やはり清潔感が、何よりのおもてなしですね。
家族が集まるリビングを愛着のある空間へ
時代的に最近の服装はかなりカジュアルであることが許され、むしろ好まれることも多いですよね。リビングのあり方も同様で、カジュアルなお宅が多いなと感じます。
でももし、結構良い食器でお茶を出されたら、おもてなしされている感が高まりますし、大事にされているようでうれしいものです。たまには自分や家族のためにも、素敵な食器で紅茶をいれて、使い慣れておきましょう。
箱に入ったままの菓子皿、一生そのままですか? 好みのお皿なら、箱から出して使ってあげましょう。カギなどの小物入れとして使うのも一案です。今後も使わないなら、売るか寄付しましょう。
リビングは、生活そのもの。たとえ理想の住まいとは少し違っているとしても、自分の居場所があるということは、ありがたいことです。そして業者さんであろうと、親戚や友人であろうと、訪問してくれる人がいるのも、ありがたいことです。
さらに、愛着のあるものに囲まれて暮らせるというのも、ありがたいことです。素敵なお宅の住人は、ご自宅の家具や持ち物を誇りにしています。家に対する愛着や感謝の気持ちが、心温まるリビング作りへの第一歩となるのではないでしょうか。
年末年始の大掃除は憧れの「いつでも人を呼べる家にする」いい機会です。
もし自分だけで進めるのが大変だと感じる場合は、プロに相談してみるのもおすすめ。カジタクでも「片付け名人プラン(プロの整理収納サービス)」を実施しています。一人で悩んでいる人は、ぜひ気軽に相談してくださいね。
教えてくれたのは…家事支援サービスのプロ集団「カジタク」
アクティア株式会社が提供する家事支援サービスのプロ集団「カジタク」。家事(掃除・料理)代行・整理収納・片付け・ハウスクリーニング・衣類クリーニングなど、プロならではの視点からお役立ち情報やアドバイスを発信する。
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