クルーズ旅の写真の整理とともに旅程を振り返る

2020年05月08日

私の生活3本目の柱「旅行」への復帰を果たして(7)

クルーズ旅の写真の整理とともに旅程を振り返る

2016年、C型肝炎を克服してわずか21日後に脳出血になったharumatiさん。リハビリを重ね、2019年12月から約2か月間のクルーズ旅行に挑戦してきました。今回は、船旅の写真の整理を進めながら旅程を振り返ってみました。

コロナ…閉塞感の中でも季節は巡り、幸せを運んでくれる

通所リハビリへの山道。とりどりの芽吹きの色が美しい。
通所リハビリへの山道。とりどりの芽吹きの色が美しい。

どこへ出かけるのも、誰と会うのもはばかられるような閉塞感の中、それでも季節は巡り、美しい新緑の季節が始まろうとしています。宇治茶の生産地である我が町では、八十八夜からの茶摘みを前に、4月中旬ともなると農作業が活発になり、着々と田植えの準備が進められます。田起こしで突然地上に掘り出されて慌てふためく虫たちめがけて、白鷺が一直線に舞い降りて来て啄(ついば)む姿は、この季節の我が町の風物詩です。

八十八夜の茶摘みまでに田植えをする宇治茶の生産地の我が町。水が張られた田んぼは鳥たちの絶好の餌場
八十八夜の茶摘みまでに田植えをする宇治茶の生産地の我が町。水が張られた田んぼは鳥たちの絶好の餌場

そしてまた、この時期は竹の子の季節でもあります。町内の友人に声をかけてもらって、雨上がりの日曜日の朝、夫と息子は竹の子掘りに出かけました。土の中で丸々と太り、陽の目を見る前の竹の子は、柔らかく、あく抜きの必要もないほどの優しさ。私が倒れて、一昨年には息子が、昨年には夫が、竹の子の処理の仕方を覚え、次々に新しい料理法を開発して、旬の味を堪能させてくれます。

地元の友人に誘われて竹の子の朝堀りに。すぐに処理してシンプルにいただくのが最高♪
地元の友人に誘われて竹の子の朝堀りに。すぐに処理してシンプルにいただくのが最高♪

私は、麻痺して動きづらい右手のリハビリのつもりで、ハンカチを使って、使い捨てマスクのカバー作り。ハルメクWEBの記事を見ながら手縫いでチクチク。ログの作業用にまとめ買いをしていたマスクが、いよいよ残り僅かとなり、いつ終わるとも知れないコロナ禍のことを思うと、今までのように気軽に使い捨てはできなくなったからです。柄物の服を着たとき用に花の刺繍が入った白いガーゼハンカチで1枚、無地の服を着たとき用にチェック柄の綿ローンのハンカチで1枚。不自由な手でよく縫えた♪と、自分で自分を褒めながら試着です。

ハルメクWEBの記事を参考に使い捨てマスク用カバー作りに初挑戦。
ハルメクWEBの記事を参考に使い捨てマスク用カバー作りに初挑戦。

世界中で、Stay homeが叫ばれる中、そんな小さい幸せを味方に、この閉塞感を乗り越えていきたいものです。

 

船旅の写真の整理完了

夫のiPadと私のスマホとを合わせて何千枚にもなった写真を厳選して出来上がったアルバム
夫のiPadと私のスマホとを合わせて何千枚にもなった写真を厳選して出来上がったアルバム

いつもは何かとバタバタしてしまい、写真の整理を中心とした旅のまとめは1年後になってしまっていました。でも今回は、脳出血発症後初めての4年ぶりの海外旅行、初めての船旅という感動の大きさに加えて、外出制限のために、家にいる時間が長かったこともあって、帰国後2か月で写真の整理ができました。航路の順を無視して、感動に任せてこれまで記事を書いてきましたが、この機会に旅の順を整理してみようと思います。

2019年12月22日神戸港を出港して、最初の寄港地は、中国の厦門(あもい)。神戸港を出発してから4日目のことでした。続いてフィリピンのセブ島。さらに3日後のことでした。アジア最後の寄港地インドネシアのバリ島についたのは、年が明けて2020年1月3日。ここまではアジアの3カ国。病前に訪れたことのある国ばかりでした。

バリ島で前回気に入った「ケチャダンス」や民族楽器「ガムラン」をもう一度見たいと申し込んだオプショナルツアーは、定員オーバーでかなわず、バリのお気に入りの地「ウブド」は海側から入るにはあまりに遠く……。そうなると、アジアの国々のマイナス面ばかりが目に付き始めました。道が整備されておらず、でこぼこ。信号は守られず、歩行者と車がごちゃ混ぜになって行き来するので、常にクラクションが鳴り続けています。身障者の私にとっては厳しい現実でした。

セブ島では、4年前に訪れたとき、すっかり気に入ったフィリピン料理を食べに専門店へ
セブ島では、4年前に訪れたとき、すっかり気に入ったフィリピン料理を食べに専門店へ

そんな中でも、フィリピン料理とインドネシア料理は前回訪れたとき同様、おいしい!ただし、水には要注意。また、海側から見る夕焼けは、最高の美しさ。水平線に落ちるまで、辺りを真っ赤に染めながら、燃え続けるのです。

セブ島出港時の見事な夕焼け
セブ島出港時の見事な夕焼け

 

ニュージーランド行きがなくなって、大幅に変更になった航路

ここまでは、ニュージーランドへ行けなくなるとは想像だにせず、まだ見ぬオーストラリア、ニュージーランドへの期待に心を弾ませていました。ハプニングが起きたのは、オーストラリアの最初の寄港地、フリーマントルでした。1泊2日停泊して、その後アデレードに向かう予定でした。

にもかかわらず、フリーマントルを出港できたのは、入港してから5日後。それからは、大幅な航路変更が行われ、アデレード、メルボルン、タスマニアと巡る予定だったのが、メルボルンからシドニーへ、そして逆戻りをするような格好でタスマニアへ。この時点で、ニュージーランド行き取り止めの報告が。その時の怒りに満ちた船内の様子は、今もリアルに心に残っています。

キャンセルとなったニュージーランドの2つの寄港地、クライストチャーチ(リトルトン)と、オークランドの代わりに寄港することになったのが、オーストラリアクィーンズランド州のブリスベンと、予定されていた南太平洋の島々、ヌーメア(ニューカレドニア)、ガダルカナル島(ソロモン諸島)、ラバウル(パプアニューギニア)に加えて、バヌアツのポートビラでした。ニュージーランド行きの約束は果たせなくても、13という寄港地の数と、2月16日の帰国日を守るということが、船旅の契約上、重要なことなのでしょうか。それはいまだに謎です。

こうして振り返ってみると、まだ書けていないことがあることに気付きました。それは、シドニーと、バヌアツ以外の南太平洋の島々。それから船内の様子です。次回からは、まだ書けていなかったことについて、書いていきたいと思います。


次回「大都市なのにおおらか。シドニーの日常を感じた2日間」

harumati
harumati

45歳~66歳までC型肝炎と共生。2016年奇蹟とも思える完治から、今度は脳出血に襲われ右半身麻痺の大きな後遺症が残り身体障害者に。同居する息子と夫に家事を任せての暮らしにピリオドを打ち、2021年11月「介護付き有料老人ホーム」に夫と入居。「小さな暮らし」で「豊かな生活」を創り出そうと模索中です。

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