いよいよ!感動の、そして緊張の初孫と対面

2020年01月06日

ばあばになる日がやってくる!その3

いよいよ!感動の、そして緊張の初孫と対面

妊活をしていた次女が妊娠。初孫との対面を楽しみにする栗原さんでしたが、予定日よりも2週間早い陣痛が! 病院でいやな思いをした自身の初産を思い出した栗原さんは、ゆっくり娘を迎えに行き病院へ向かいました。そして再び驚きの待遇を受けることに……。

予定日より2週間も早い本格的な陣痛の始まりです

予定日より2週間も早い本格的な陣痛の始まり

前回「娘よ、ごめんね。母の初産はつらかったのです」

私は娘を車に乗せ、病院へと向かいました。痛がる娘、通勤時間帯で道も混んでいる中「そう簡単には産まれないから大丈夫、でも、間違いなく今日中には産まれるわね」などと言いながら、内心は「ちょっとのんびりしすぎたかな」と少し後悔しながら、車を走らせました。

病院に着いて、時間外のインターホンでスタッフを呼び、受付のある階にエレベーターで向かいました。すぐに娘は処置室に入り、私はしばらく待合室で待っていました。少し待っていると助産師さんに連れられて娘が戻って来ました。そして助産師さんは、「今夜には産まれると思います」と私に言いました。私は内心、「午後には産まれるのではないか」と思いました。

さあ、いよいよ私の出番、腰をさすってあげようと思っていたのに

さあ、いよいよ私の出番、腰をさすってあげようと思っていたのに

そして、次の瞬間、助産師さんの言葉に、私は耳を疑いました。「申し訳ありませんが、まだ時間外ですので、登録してある御主人しかこちらに入れないことになっています。お母様はお帰りください」と無情にも言ったのでした。

「えっ!私にこのまま帰れと、うそでしょう?」という言葉を飲み込んで、まるで冷静であるかのように、「そうですか、それではよろしくお願いします」などと不本意ではあるけれど言って、後ろ髪を引かれる思いで一人帰途に就きました。

家に着くと、程なくして娘の夫からLINEが来ました。会社の用事を済ませて病院に到着し、娘と一緒にいるということでほっとしました。

今とは違う、30年前の私自身の出産とは・・・

私が出産した30年ぐらい前は、まだ夫の立会分娩というものはそれほど多くなく、私たちの親世代の人たちは、男が分娩室に入るなんてなどと批判的なことを言う人も多かったように思います。私は末っ子である第三子を、希望どおり主人の立会分娩で出産することができました。それでも、私が出産した病院では、夫が血を見て気絶しないように、妻の頭のほうの立ち位置で立ち会うのが一般的な立会分娩の形のようでした。

私の夫はというと、自分の子どもが産まれてくるところを、一度は自分の目で見てみたいとかねてから思っていたようでした。そして、夫の願いは見事にかなえられたのでした。私が第三子を出産した日は、出産した人が9人もいて、病院内はてんやわんやで、猫の手も借りたいほどだったと思います。助産師さんたちも、それは忙しそうでした。このことが幸いして、夫は希望どおりしっかりと、どさくさに紛れて、我が第三子の産まれ出てくるところを見ることができたのでした。

そして、いよいよ始まった今どきの出産!

私は今どきの夫は大したものだと思いました。なんと今では、ほとんどの夫が妻の出産に立ち会っているのだとか。夫の立ち会いは、ほぼ標準ときているそうです。正直私が今どきの夫だったら、ここだけの話、立会分娩など絶対に断っていたのではないかと思ってしまいます。なんせ、若い頃は血を見ることなどとても無理でしたから。

そして、その上なんと、今はスマホ持ち込みオーケーなのだそうです。

娘の夫から連絡

驚いたことに、私のスマホのLINEには娘の夫から、出産の進み具合がどんどん送られてきました。思っていたよりも早くお産が進んでいるようで、私は慌てて病院に向かって車を走らせました。

出産の様子

その日のお昼前には初孫は誕生し、私のスマホに感動の出産直後の赤ちゃんの映像が、コマ送りで送られてきました。今どきの出産に目を丸くしましたが、何だか半分自分も立ち会ったような、そんな気分になれた素敵な今どきの出産でした。

興奮さめやらない娘の夫と孫と対面・・・

病院の待合室に着くと、すぐに娘の夫と会うことができました。娘の出産は、恐らく世間でいうところの超安産だったのだと思いますが、娘の夫に様子を聞くと、「すごく痛そうで大変だったけれど、本当によくがんばってくれました」と娘に対する感謝の言葉を聞くことができ、私はとてもうれしくなりました。

赤ちゃんが大勢並んでいましたが、まだ名前の書かれた紙がついていなくても、この子がうちの孫じゃないかと、何となくわかるから不思議なものですね。そして、ずっと見ていても全然飽きることなく、ついにやにやと顔がほころんでしまいます。それにしても、私がおばあちゃんなんて、何だかピンと来ない、とてもとても不思議な感じです。これから始まる子育てならぬ孫育て、果たしてどんなふうになるのやら、楽しみでもあり、そして、不安でもあります。

栗原理代
栗原理代

主婦です。両親の介護を通じていろいろなことを学びました。いずれは自分も通る道だと思うと、考えさせられることも多いです。趣味はサスペンスドラマを見ることと、スポーツクラブに行くことです。ほかに10年日記もつけていて、もうすぐ3冊目になります。どうぞよろしくお願いします。

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