とにもかくにもやってみた!四国八十八ヶ所お遍路旅
2024.05.042018年08月01日
LCCよりも安くて便利
〔高速バス活用術〕昼も夜も格安で乗れる
50代を過ぎると、学生時代の友人や、卒母仲間との旅が楽しいもの。しかも、ツアーではなく、日帰り旅行や国内旅行を「もっと自由に」「安く」楽しみたい! という人におすすめなのが、高速バスを利用した旅行です。
夜行だけ!? 実は高速バスの9割が昼間の運行
高速バスというと「長距離を夜行で移動」というイメージが強いですが、「実は全国で運行されている高速バスのうち、夜行バスの比率は1割程度しかなく、9割は昼間のバスなんです」とは、高速バスマーケティング研究所代表の成定竜一さん。高速バスというと、深夜にターミナル駅に集合し、夜中の22時~23時に出発して、早朝6時~7時に目的地に着くものだと思っている人も多いはず。しかし、実はほとんどの高速バスが昼間に運行されているのです。
また、高速バスは、「東京―大阪」「東京―仙台」といった長距離がメインかと思いきや、「東京都内から数時間で行ける場所、富士五湖、御殿場、箱根などに向け、30分に1本といった間隔で出ている路線が多く、気軽に使うことができます。また便数は1日数本ですが、鉄道だと乗り換えが必要な草津温泉、四万温泉、平湯温泉などへも直通便があります」(成定さん)。
しかも、電車や飛行機にくらべて、料金が格段に安いのも魅力の一つ。「東京―大阪間」の場合、新幹線なら普通席で1万4000円程度、飛行機ならLCCでも6000円以上、大手航空会社の格安チケットは1万円以上します。ですが、高速バスの場合、最安値でなんと3000円! 驚きの料金ですね。
高速バスは、電車の駅から遠い、電車の本数が少なくて行きにくい商業施設や観光スポットが目的地として設定されていることも多いので、「電車で行きにくい場所に旅行したい」という人にぴったりの交通手段なのです。
高速バスは会社も路線もバリエーション豊か
首都圏や関西発着の高速バスは、JRや京王、阪急などたくさんのバス会社が方面別にさまざまな路線を運行しています。
どこの路線をどのバス会社が運行しているのかを知りたい場合は、PCやスマホで「行き先+高速バス」で検索すると、バス会社や路線、時刻表といった情報を知ることができます。
また、「ハイウェイバスドットコム」「楽天トラベル」「夜行バス比較なび」などのサイトで、出発地と到着地を入れて検索したり、キーワードやバス停などから高速バスを検索することもできます。
ただ、こういった検索が面倒という人に成定さんは、こうアドバイスします。
「目的地がすでに決まっている場合で、東京発着の高速バスについては、『東京バス協会』が運営している『東京バス案内センター』に電話をして、『どこどこに行きたい』と言えば、バス会社の電話番号を教えてくれます。また、地方在住の人の場合は地元バス会社に問い合わせてください。ほとんどの場合、地元で路線バスを運行しているバス会社が、地元発着の高速バスも走らせています」
予約や支払い方法は会社によってまちまち
さらに予約や支払い方法はどうするのかも重要なポイントです。
高速バスを利用するには、予約が必要な路線と、不要な路線がありますが、「一般的に中・長距離は予約が必要、短距離は予約が不要という認識をもっていればいいでしょう」(成定さん)。
例えば東京発着の場合、予約が必要な中・長距離は、前述のサイトでネット予約も可能です。また「東京バス案内センター」に電話して、目的地まで運行している高速バス会社の電話番号を聞き、電話で予約をするという方法もあります。
「電話の場合は、『4人での往復なら、回数券のほうが安いですよ』とか、『目的地での周遊チケットがセットになった割引きっぷもありますよ』といった情報を提供してくれる場合もあるので、お得なプランを聞いてみるのもいいでしょう」(成定さん)
また、支払い方法ですが、ネット予約の場合も、電話予約の場合も、クレジット決済、コンビニ支払い、運行会社窓口での支払い、当日のバス車内での支払いなど、いくつかの支払い方法があります。予約から支払いまでの期日を決めているバス会社もありますので、注意が必要です。
他にも、運行会社の窓口で直接購入したり、大手旅行代理店で購入したり、といった方法もあります。また、大きなバスターミナルなどでは、路線によっては自動券売機で買うこともできます。予約制でないバスは、普通の路線バスのように並び、先着順で順次乗車ができます。
最近では、郊外のベッドタウンから発車する例が増えています。首都圏から御殿場のアウトレットに行こうとした場合、新宿、東京、池袋、品川、横浜といった主要駅からはもちろんですが、日吉、たまプラーザといったちょっと郊外の駅からも直行の高速バスが出ています。
東京ディズニーリゾートへも、たまプラーザ、調布、川越、浦和など郊外から直通便が。
富士五湖地区(富士急ハイランドや河口湖)へは、藤沢、辻堂、日吉、センター北(横浜市営地下鉄)、二子玉川、たまプラーザ、市が尾、町田、本厚木、橋本、川越、大宮、津田沼、西船橋からも乗車できる充実ぶりです。
高速バスを利用する際には、自宅に近いバス停から途中乗車や途中下車ができるかどうか確認してみることも大事です。
まとめ
初めて高速バスを利用するときは、一瞬ややこしいと感じるかもしれませんが、新幹線の切符や、芝居チケットの予約・購入と同じようなステップで購入することができますので、ぜひ一度試してみてください。
ハイウェイバスドットコム
https://www.highwaybus.com/gp/index
東京バス案内センター
https://www.tokyobus.or.jp/annai/
03-5360-7111 9:00-18:00(土日祝年末年始休み)
監修:成定 竜一
「高速バスマーティング研究所」代表。国交省「バス事業のあり方検討会」委員などを歴任。新聞、テレビなどでコメント多数。バス業界の規制緩和に尽力。TV出演、講演多数。