うまくいく本音の伝え方!ストレスを溜めずに「したたかな妻」になる極意

公開日:2025年04月11日

夫婦関係を改善する「伝え方」教室3

うまくいく本音の伝え方!ストレスを溜めずに「したたかな妻」になる極意

うまくいく本音の伝え方!ストレスを溜めずに「したたかな妻」になる極意

夫婦仲を改善したいけど、我慢はイヤ!という人ご注目。本記事では夫婦問題研究家の岡野あつこさんの著書『なぜ妻の一言はカチンとくるのか?夫婦関係を改善する「伝え方」教室』から一部抜粋し、本音を上手に伝える「したたかな妻」になる極意を紹介します。

第1回では、「伝え方」が原因で夫婦破綻・離婚危機に陥る夫婦の事例、第2回ではギスギスする夫婦関係を改善する伝え方のコツを詳しく紹介してきました。今回は、したたかなのに愛される本音の伝え方と、夫婦関係でストレスを溜めないコツをお伝えしていきます。

なぜ「自分の都合」ばかりになるのか

なぜ「自分の都合」ばかりになるのか
builderB / PIXTA

私の運営する離婚相談所では「夫婦円満プログラム」を実施しています。この中で「夫・妻にねぎらいの手紙を書いてみる」というワークショップをやってみました。

すると、だいたいの人が最初はこういう文章を書いてきます。

「いつもお仕事をがんばってくれてありがとう。今年はコロナで2月から在宅勤務になったね。そんな大変な状況でも毎月お給料が出て、今月はボーナスも出たので本当にありがたいことです」

これを読んでみなさんはどう思われたでしょうか。

「コロナで在宅勤務になったね」とありますが、相手へのねぎらいの言葉はありません。しかも「お給料もボーナスも出てありがたい」は、自分の気持ちそのものです。相手をねぎらうつもりでも、自分の都合ばかり書いているのです。

もっと相手への「ねぎらいの言葉」があってもいいと思います。コロナ禍での在宅勤務に
ついては「慣れないリモートワークで大変だったね」とか、ねぎらいの一言を入れると印象が全然違ってくるのです。

離婚相談に来る方ほど、こういう「ねぎらいの一言」が苦手です。

甘えているというと失礼ですが、結婚以来、相手から愛情やお金を与えてもらう関係に慣れてしまうと、お返しをするという意識が希薄になるのかもしれません。

「言わなくても気付いてくれるだろう」ではなく、きちんと自分の思いを伝えること。その際は、自分の感情や意見ばかりにならず、できるだけ相手の立場に立って、言葉をかける心遣いが必要です。

「少し相手を下にとらえる」くらいでいい

「少し相手を下にとらえる」くらいでいい
polkadot / PIXTA

また、最近の離婚相談の傾向には、「みんな白黒はっきりさせたがる」という特徴があります。

「私は正しい、間違っているのは相手」と決めつけ、そう信じるあまり「マウンティング」や「モラハラ」、相手の気持ちに配慮しない言い方をしてしまう人も多いです。

夫婦関係を改善したいなら、この「白黒はっきりさせるクセ」をやめるべきです。

近年は、「夫が愛人をつくって家にお金を入れない」式のわかりやすいトラブルは減り、「食洗機がうるさい」などの、価値観の違いに基づく「ささいな問題」が離婚の原因として増えてきています。

でも、そうした問題の多くは、「どちらにも非がある」、または少なくとも「相手にも言い分がある」ケースがほとんどです。「私は正しい、間違っているのは相手」と居直っていても、トラブルが悪化するばかりで、解決しません。

私はよく講演で「したたかになりましょう」とお話ししています。

「したたか」というと、「策略を巡らせる悪い人」とか、「ずるい奴」といったイメージがあるかもしれませんが、「悪人になれ」と言っているわけではありません。

ここで言う「したたか」とは、「大人で器の大きい人」くらいのイメージです。

相手のちょっとした言動にイライラしてしまうのは、「相手と自分を対等だと考えている」から。相手のことを少し下にとらえていれば、ちょっとしたミスに寛容になれるのです。もちろん、相手を馬鹿にしろ、軽蔑しろ、というわけではありません。

自分は相手よりちょっとだけ「器が「大きい」と構えてみることで、相手の至らない点をスルーできるなら、その方が得だと思いませんか?

「したたかな人になりなさい」とは、こういう意味です。

愛される人がやっている「5Sの法則」

愛される人がやっている「5Sの法則」
kapinon / PIXTA

「したたかな人」は褒め上手です。でも、日本人は褒めるのが苦手だと言われます。

私のところに相談に来る夫婦を見ても、お互いに褒め合っている人はあまり見かけません。むしろ、夫・妻を褒めるのは何となく抵抗がある、という人が多い印象です。

目の前の相手を冷静、客観的に評価しようとすると、なかなか褒められないものです。「悪くはないけど、褒めるほどではない」などと考えていると、褒め言葉は出てきません。

でも、よく褒める人は、そのあたりは多少オーバーにやっています。

相手のちょっとした成果や長所に着目し、「それはすごいね」と、どんどん褒め言葉を口にしていきます。「社交辞令がうまい人」とも言えるかもしれません。

褒めるのが苦手という人は、ぜひ「5Sの法則」を覚えてください。

「5S」とは「さすが」「すごい」「すてき」「すばらしい」「さいこう」という褒め言葉の頭文字です。

「したたかな人」、褒め上手な人ほど、この5つの言葉をよく使っています。

以前、私がテレビに出たとき、ある知り合いの社長さんが録画して、明るく楽しい雰囲気に加工した私の写真をたくさん送ってくれました。

そのとき、私は「さすが〇〇さん」「すばらしい」と、「5S」を連発したところ、社長さんは喜んで「また次回も写真を送ります」と言ってくれました。

「5Sの法則」を使うと、相手も自分もハッピーになれるのです。

「旦那デスノート」も役に立つ理由

「旦那デスノート」も役に立つ理由
KiRi / PIXTA

前述の「白黒はっきりさせるクセ」がある人は、相手の発言を「この人の言い分は間違っている」「これはモラハラだ」と、ネガティブに解釈しがちです。

でも「したたかな人」は、頭の中で物事をいい方に解釈するのが上手です。

例えば、相手が怒った場合でも「この人は私のことを愛しているから怒るんだ」と脳内変換してしまうのです。


「この人は自分の気持ちを私にわかってもらいたくて怒っているんだ」
「本当は私のことを愛しているから感情的になるんだ」

というように。だから、ケンカになっても心に余裕を持てるのです。

心に余裕が持てる!ストレスを溜めない3つのコツ

ケンカを避けるためには、そもそもストレスを溜めないことが大事です。

では、どうすればストレスを溜めずにいられるのでしょうか。私は常々次の3つのコツを推奨しています。

1:本人に直接言う

1:本人に直接言う
emma / PIXTA

気になることを胸の内に溜め込まければ、ストレスも溜めずに済みます。

ただ、本人を怒らせてしまう可能性もあるので、言い方やタイミングには注意しましょう。

できるだけ小出しに、都度都度言うことも大事です。たくさんの不満を一度にぶつけると、相手も受け入れにくく、ケンカになる可能性が高くなります。

2:他人に共感してもらう

2:他人に共感してもらう
takeuchi masato / PIXTA

不満などを友達に話し、共感してもらうと、だいぶスッキリします。

ただし、パートナーと共通の友達・知人に言うのは避けましょう。話したことがパートナーに伝わると陰口のように受け止められ、夫婦関係が悪化してしまいます。

また、あなたとパートナーとの関係自体を「相性が悪い、別れた方がいい」と決めつけている人にも、パートナーの悪口を言うのはやめましょう。不満に共感はしてくれるでしょうが、その人はおそらく夫婦関係を壊す方向でアドバイスをしてきます。

実家の家族に不満を話す場合もオーバーに言い過ぎると、「大事な息子・娘を不幸にしている伴侶」というイメージがついてしまいます。しきりに離婚をすすめられたり、帰省のときにギクシャクすることもあるので注意しましょう。

3:自分で完結する

3:自分で完結する
kouta / PIXTA

パートナーに文句を言ったり、友達に愚痴ったりするのではなく、別の何かでストレスを発散するという方法もあります。

友達とランチに行ったり、お酒を飲んだりするのもいいでしょう。買い物をしてストレスを解消するのもおすすめです。

あと、これはあまりおすすめはしませんが、パートナーにバレないように仕返しをする、というワザもあります。

「旦那デスノート」という会員制SNSがあります。「旦那は●ね」といった激しい言葉が投稿されているのですが、投稿者は実際には本当に殺意を抱いているわけではなく、ストレス解消の手段としてやっているわけです。あまりに過激な投稿もあるので、問題視されてはいますが。

聞いた話では「夫の歯ブラシで掃除をした」「夫が愛人からもらったセーターに、着ているうちに破れるようにほんの少しだけ切り込みを入れた」という人もいます。

よくない振る舞いかもしれませんが、溜め込んでいる不満を爆発させて本人と大ゲンカして一気に関係が破綻するよりは、こういうちょっとした「仕返し」で気を紛らわすことも、場合によってはありかもしれません。

※本記事は、書籍『なぜ妻の一言はカチンとくるのか?夫婦関係を改善する「伝え方」教室』(講談社)より一部抜粋して構成しています。

教えてくれたのは、岡野あつこさん

著者:岡野あつこさん

おかの・あつこ 夫婦問題研究家、公認心理師。離婚診断士(R)。NPO日本家族問題相談連盟理事長。自らの離婚経験を生かし、夫婦の問題に悩み苦しむ人を一人でも多く救いたいという思いから、離婚カウンセリングという前人未踏の分野を確立。34年間で4万件以上の相談を受け、その成功事例ノウハウを数多く持つ。「離婚相談救急隊」を運営し、夫婦問題カウンセラーの育成も行う。YouTube「岡野あつこチャンネル」は登録者6万人以上。
50代からの人生相談一覧を読む>>>


もっと詳しく知りたい人は、岡野さんの書籍をチェック!

もっと詳しく知りたい人は、岡野さんの書籍をチェック!

『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか? 夫婦関係を改善する「伝え方」教室』
(講談社刊)

4万件のトラブルを解決してきた離婚カウンセラーが説く、実践的なノウハウが詰まった1冊。無自覚にやりがちな夫婦関係を破綻させる行動や、言葉選びといった、相手をイラつかせるポイントとその理由、解決法をわかりやすく紹介。「最近、なんとなくパートナーとうまくいかない……」という人も必読です。

Amazonで購入

HALMEK up編集部
HALMEK up編集部

「今日も明日も、楽しみになる」大人女性がそんな毎日を過ごせるように、役立つ情報を記事・動画・イベントでお届けします。

みんなの コメント
ハルメクが厳選した選りすぐりの商品

驚きの軽さ&使いやすさ!

1本で7つの効果
薬用美肌ヴェール
1本で7つの効果
薬用美肌ヴェール

【PR】50代の尿トラブル大調査! なんと8割の方が……

50代で8割以上!?尿モレの悩み

ヒトに話しにくい尿トラブルの話…「私だけ?」とお悩みの方も多いのでは?50代ハルトモさん達にアンケートを実施し、実態を調査しました!

2025.04.10
認知症のご本人の財産や権利をどう守るか?

お金に困りたくない!

認知症になると、不動産の手続きや預貯金の引き出しが自由にできなくなります!事前に知らないと苦労する「法律」とは…

2025.04.08
【PR】飽き症でも、ゼロから英語が話せるようになったワケ

ゼロから英語が話せる!

飽き症さんでもOK!たった60日で英語が苦手な人でも英会話ができるようになると話題の「インド式英会話」をご存知ですか?無料体験セミナー実施中です!

2025.02.05
ご家族の認知症介護の進め方、向き合い方

もし親が認知症になったら…

家族が認知症になった時、介護や通院など一体何を準備すればいいのでしょうか?「もしも」の場合のスムーズな対応を解説!

2025.04.04
【PR】始めるなら相談できる「対面証券」がおすすめ

お金のこと、なんでも無料相談

資産運用、相続、ローンまで!お金の「よくわからない」をプロに気軽に相談できる♪

2024.12.17
これだけ覚えておけばOK!海外旅行先で使う英会話10選&英会話学習法

海外旅行で「英会話」を楽しむ♥

海外旅行先で使う英会話10選&手軽に英会話力を伸ばす方法をご紹介!50代からの新しい趣味・学び直しにいかが?

2025.04.10
「ひょっとして認知症かも」と心配になったらどうすればいい?(後編)

認知症の分かれ道!41%が…

認知症1歩手前「MCI(軽度認知障害)」と診断された場合、最大41%の方が健常な状態に戻ることが分かっています!認知症を「発症させない」ためにすべき事とは…?

2025.04.14
【PR】部分入れ歯のウソホント!?正しいケアって?

部分入れ歯のウソ・ホント!?

部分入れ歯が不安定・外れそうで怖い…そんなお悩みは「ケアの仕方」に原因が!?間違えている人が意外に多い、部分入れ歯の「正しい使い方」を専門家が紹介します!

2025.03.12
おひとりさま女性のソロライフに備えよう!「おひとりさま老後」の資産運用

老後資金、こんなに要るの?

未婚に限らず、離婚・死別などで誰しも「おひとり様」になる可能性が。一人で生きていくための「お金の準備」は出来ていますか?

2025.03.18
【PR】タイプで分かる!ライフスタイル別レンズ診断

タイプ別!ぴったりの眼鏡

「近くのものが見えづらくなった」と感じる人は眼鏡の変え時かも!ライフスタイル別におすすめの眼鏡レンズを無料で診断♪

2025.03.10
【PR】鼻への重量感・違和感のストレスから解放!

「ふわっ」と軽いメガネ♥

メガネがずり落ちる・鼻の頭が重いなど、メガネのプチストレスにサヨナラ!あっと驚く程つけ心地抜群のメガネをぜひお試しください

2024.12.17

ハルメクが厳選した選りすぐりの商品

【限定コラボ】職人技が光る!ハルメク×マエノリのセーター誕生秘話