息をのむ紅葉のリフレクション!京都「瑠璃光院」へ
2023.11.052024年10月31日
カラフルで心も浮き立つ
【秋の寄せ植え】9種の花苗を使って花畑のように!
空気がだんだん冷たくなって冬を意識しはじめる季節、この時季ならではの寄せ植えを楽しみませんか?ブログが人気のバラ愛好家・奥野多佳子さんの、カラフルで春まで楽しめる寄せ植えの作り方です。ファブリックアートも紹介します。
今月の作品「香り立つ」
大好きなハートをモチーフに、オーガンジーの花が香り立つイメージを表現しています。
何十色もの赤い布を使って、パッチワークでグラデーションをつけながらハートを描いた画面にオーガンジーの花、白い妖精……赤と白だけを使った作品です。
妖精の髪の毛も、白いガーゼを染めて使っています。その上に布や刺繍で繰り返しハートを描いて、赤の微妙な色合いを楽しんで作りました。
花畑のような寄せ植えを作りましょう!
毎年秋も深まると、お花屋さんを巡っては来春に向けての寄せ植えをどうしようかといろいろ思い浮かべます。今回は、寒さに強く春にふんわりと茂る花苗を選んで作ってみました。
寄せ植えを作るときに考えること
1:一番大切なのは土です
限られた空間で植物は酸素や栄養素を土から吸収しないけないので、有機質を含んだ保水性のある水はけのいい土が必要です。また植える植物が酸性を好むのかアルカリ性を好むのかも確認した方がいいと思います。
2:置く場所も大事です
好きな花を植えることをまず考えがちですが、部屋の中なのか庭に置くのか、日当たりや風通しはどうなのか、背景には何があるのか。置く場所を決めてから、その環境に合った植物を選ぶことが大事です。
3:好きな植物+α
植物の組み合わせも、それぞれの性質(水が好きとか過湿は嫌いとか、お日さま大好きとか日陰でないとだめとか)や色合わせを考えるのは基本ですが、自分の好きな植物ばかり選んでいるとワンパターンになりがちです。
今まで使ったことのないものを選んでプラスアルファ……トライしてみることも必要ですね。それには植物を幅広く知って、たくさんの寄せ植えを見て、知識や情報を得ることが大事だと思います。
4:鉢選びも重要です
たっぷりと植えこむ大きな鉢にするのか、小さな鉢をいくつも置くのか、また材質もテラコッタや樹脂製、プラスチックなどいろいろあり、それぞれ保水性も違ってきます。色、形、材質など今はさまざまな鉢が販売されているので迷うほどです。
私はもう何十年も使い続けているテラコッタの鉢がありますが、いい鉢ほど年数を重ねると雰囲気が出てくるので大切にしています。でも樹脂製などの軽い鉢も使いやすく重宝するので用途に応じて変えています。
鉢からイメージして作ってみました
私は寄せ植えを作るとき、好きな植物を中心にイメージを膨らませたり、「黄色いビタミンカラーで」とか「ブルーを集めて」とか色合いで決めることが多いのですが、今回は「これに合う寄せ植えを作りたい」と思える一つの鉢に出合いました。
ブルーグレーで、細やかに植物がレリーフ状にデザインされています。「きれい!」思わず声が出てしまったほど!
横45cm、縦22cm、高さ22cmのグラスファイバー製の鉢です。グラスファイバー製の鉢は通気性もあって軽いのが一番の魅力で、我が家はテラコッタからグラスファイバーの鉢へ移行しつつあります。でも衝撃には弱いので要注意です。
背の高い細い茎の植物が軽やかに風に揺れる花畑が浮かんできました。このグレーの鉢に合う植物選び……さてどんな花を集めましょう!
選んだ苗
そして選んだ花苗。茎が細くて高いところで咲くものと足元でこんもり咲く植物に分けて選びました。色合いは紫とピンクにちょこちょこっと黄色が顔を出す春の花畑のイメージです(笑)
背が高い苗
- ラベンダー ブルースピア…2個
ラベンダーも寒さに強く、晩秋から春まで咲いてくれる貴重な花です。ブルースピアはボリュームがある花穂がたくさん立ち上がって長く咲いてくれます。
- ローダンセマム アフリカンアイズ…2個
細い茎で背が高く、白い花で花芯が黄色。でも中心が茶色くて目(アイ)のようです。切れ込みの入ったシルバーリーフで小さめのマーガレットのような花です。寒さに強いので冬でも咲いてくれます。
- アネモネ…1個
八重咲きの紫の花は1つでも華やかな雰囲気です。晩秋から寒い間、長く咲いてくれます。
低くこんもり咲く苗
- ネメシア…2個
宿根ネメシアですが、関西では夏越しは難しいので1年草として扱っています。秋から春まで絶え間なく咲いてくれる優秀な花。色合いも多くて、かわいい雰囲気の花です。
- クリソセファラム…1個
黄色いボンボンのような花で、別名「イエローボタン」。コロコロ丸いのでなるほどと納得です。葉は産毛が生えてシルバーがかってきれいです。横へ横へと延び、寒さにも強い花です。
- ハナカンザシ…1個
カサカサっと紙のような質感の白い小さな花をたくさん咲かせ、かわいい雰囲気です。寄せ植えによく使います。寒さに強く関西では霜が降りても冬を越してくれ、春にわんさと咲いてきます。
- プリムラジュリアン ゼブラ…1個
寒さに強く、冬に咲く貴重な花の一つでいろんな種類があります。背丈も低く花の咲く位置も変わらないので寄せ植えしやすい花です。私はこのブルーにスジの入った種類のゼブラが好きでよく使います。個性的な色合いなのでポイントになります。
- ルメックス…2個
赤スジソレル、緑に赤い葉脈が入ったハーブ。食べられます♪ 私のお気に入りで庭では大きく育っています。下草などに使うとアクセントになって雰囲気を作ってくれるので寄せ植えにもよく使っています。
- ヘリクリサム ライムミニ…1個
明るいライムグリーンで、かわいい小さな葉は先にいくほど明るく奥行き感が出るカラーリーフです。ヘリクリサムは2つに分けておきます。
準備するもの
培養土、鉢底石、鉢底ネット、オルトラン(害虫予防のため。粒状のもの)、マグアンプK(緩効性肥料)、シャベル、手袋など
さぁ花畑を作りましょう!
1.鉢底穴にネットをかぶせ、鉢底石を入れます。
2.後ろに背の高いローダンセマムとラベンダーを交互に置きます。
3.中央にアネモネとクリソセファラムを並べます。
4.手前中央にハナカンザシとプリムラジュリアン、左右の端にルメックスを置きます。
5.左右にネメシアを、その手前にヘリクリサムを置きます。
出来上がりです!
横に広がって咲く花の塊の間から細い茎が立ち上がって目線が縦に移る、動きのある寄せ植えになりました。
ピンクと紫の色合わせの中に小さな黄色がポンポンとアクセントになっていて、ふんわりお花畑のようです。ブルーグレーの鉢によく合って、お気に入りの寄せ植えになりました。
冬の間は土がしっかり乾いてから水やりして、春近くなって広がり始めたら液肥をあげます。
春になるとこんな感じに!
5月末の様子です。2024年は気温が高かったので、それぞれがわんさと茂って高低差がなくなりました。
黄色い花のクリソセファラムの旺盛な成長には目を見張りましたが、ラベンダー ブルースピアも一つ一つの花のボリュームをずっと保って咲いています。
ローダンセマムは今咲いていませんが、大きな株になって花が立ち上がっています。ピンクのネメシアも絶え間なく咲いてくれました。
暖かくなるとアネモネとプリムラジュリアンはお花も終わるので整理して、替わりに八重咲のピンクのペチュニア サフィニアフリルを加えました。
寒い時期は整然と咲いていますが、暖かくなって繁ってくると込み合い蒸れて傷むことが多いので、伸びた植物は切り戻して常にメンテナンスを繰り返すことで長く咲いてくれます。
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