50歳女性の「パートナーが他界、次に進むべき？」という相談

私は現在、50歳で独身です。

20年以上お付き合いしていたパートナーが、半年間の闘病生活を経て62歳で他界しました。結婚はしていなかったのですが、長く一緒に生きてきたので寂しくてしかたありません。

私ももう50歳、そんなに長くは生きられないと思うのでこのまま一人で寂しく死んでいくのがいいのか……？今からでも新しいパートナーをまた見つけた方がいいのか……？どうしたらいいのかわかりません。

出会いを求めて、この悲しみを乗り越えるべきなのでしょうか？

（51歳女性・TTさん）

岡野さんの回答：気持ちの整理をきちんとしてから次へ！

20年間という長い月日、結婚はしてなくても人生を共に生きてきた12歳年上のパートナーとのお別れは、とてもつらかったと思います。

良寛和尚（りょうかんおしょう）の『散る桜、残る桜も散る桜』という詩に現れていますが、人とのお別れは遅かれ早かれ、いつか必ずやって来るものです。でも62歳は早すぎるお別れで半年の闘病生活を見ていたのもつらい日々だったと思います。

気持ちも頼っていたことでしょうからパートナーがいなくなった今、これからTTさん自身がどう生きるべきか、早く考えなければという焦りも不安もあるでしょう。

TTさん自身も「自分は50歳という節目を過ぎた」「大切なパートナーが病気でこの世を去ってしまった」「自分も長くは生きられない」などとネガティブな想いが駆け巡るのは無理もないことです。しかし、そんなTTさんをパートナーが死後の世界から見ていたとしたら喜べないと思います。

今、日本の平均寿命は男性が81歳、女性が87歳となっています。パートナーが思いがけず早く亡くなってしまったけれども、TTさんが彼の残り分を受け取った命として考えるのはどうでしょうか。

そして今からを第二の人生の出発点にしたらいいのではないかと思います。

心も自分も磨いて素敵な50代を！

今は寂しくてつらくて不安だと思います。ですがここで新しいパートナーに気持ちを切り替えて、寂しさから逃げないでほしいのです。

亡くなったパートナーの「もっと一緒に生きたかった」という気持ちや、TTさんを残してこの世を去る想い残しなどを受け取って、自分の中でしっかりと昇華してから、次への人生のスタートとしてはいかがでしょうか。

寂しいのはわかります。つらいのもわかります。ですがこれも人生の経験の一つとしてTTさん自身、老いをどう受け止めるか、これからの健康をどう考えるかが大事だと思います。

女性の平均寿命からすると、50歳なんてまだまだ人生の中盤だと思いますよ。

寂しいから……つらいから……だから新しいパートナーが欲しい！と言っているうちは案外周りも引いてしまうもの。

亡きパートナーとの20年の長いお付き合いの思い出にピリオドを打って、それらを思い出に大事にしまって、応援をもらうような前向きな気持ちになってから、新パートナー探しをすることをおすすめします。

まずはつらく悲しい経験から立ち直り、心が強くなって、さらに老いや死への怖さに打ち勝ちましょう。それから出会う新しい自分を発信してこそ、次なる素敵なパートナーとの出会いが待っていると思います。

心も自分も磨いて強くなって素敵な50代を過ごしてください。

回答者プロフィール：岡野あつこさん

おかの・あつこ　夫婦問題研究家、公認心理師。離婚診断士(R)。NPO日本家族問題相談連盟理事長。
自らの離婚経験を生かし、夫婦の問題に悩み苦しむ人を一人でも多く救いたいという思いから、離婚カウンセリングという前人未踏の分野を確立。30年間で3万5000件以上の相談を受け、その成功事例ノウハウを数多く持つ。近著に『夫婦がベストパートナーに変わる77の魔法』（サンマーク出版）がある。

・離婚相談救急隊運営
・YouTube「岡野あつこチャンネル」

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