50代からの女性のための人生相談・125
人生相談:捨てられない夫…片付けが進まないので憂鬱
人生相談:捨てられない夫…片付けが進まないので憂鬱
更新日:2023年06月02日
公開日:2023年03月26日
54歳女性の「捨てられない夫」についてのお悩み
夫は“物を捨てられない人”です。絶対使わないと思われる物でも、なかなか捨てられません。
部屋は物であふれ、災害時には夫が溜め込んだ物たちが逃げ場を塞いでしまうのではないか?と思うほどです。
私は終活を意識して、少しずつですが残された家族が困らないように、片付けを始めていますが、夫にはまったくその気配がないように思います。
夫にもしものことがあったら、片付けるのは私です。そのことを考えると憂鬱(ゆううつ)で仕方ありません。他人の物を勝手に片付けるわけにもいかず途方に暮れています。
夫が自発的に片付けを始める、いい方法はないですか?
(54歳女性・とみーさん)
阿部さんの回答:諦めの気持ちを持ちつつ、一緒に片付けから始めて

人は、暮らしの中で、何のために、「片付け」をしているのでしょうか?言い換えると、片付けには、どのような目的があるのでしょうか?
私は、今、目の前にある暮らしを快適に、居心地よく、安心に過ごしていくために「片付け」はあるのだと考えています。私が考える「片付け」は、決して「死後に残された人が困らないようにするため」ではないと思っています。
この辺の「片付け」に対する気持ち、心得などを少し整理する必要があるのでは?と思うのです。
人生を楽しく、面白く、快適に過ごす。そのための暮らしを、その人なりの手続きで運んでいかねばなりません。それがその人なりの“暮らしの技”というわけです。今の暮らしのために、あるいは、家族の暮らしのために、また、年を取ってからの暮らしのために、と、“技遣い”の考え方は、人それぞれです。
たとえ、一緒に暮らしを共にしている夫婦、家族であっても、その考え方は、いろいろなのだと思います。また、いろいろあっていいと思います。
「考え方が違う」と諦める気持ちも大切

“片付け技”についても、気持ち・心得・考えが同じである必要はない、ということです。それを、同じようにしようと思うから、憂鬱になる、気持ちが塞がり、落ち込むのではないでしょうか。
「夫にもしものことがあったら、片付けるのは、私です」と、とみーさんは思ってらっしゃいますが、死後の片付けについては、一人で片付けをしなくても、しかるべき業者に頼む、片付けを専門にしている人を頼るなど、暮らし周りにはいろいろな手立てがあるのです。
その時は、その時と考え、そして、夫は夫と割り切ってはいかがでしょう。「他人の物を勝手に片付けるわけにもいかない」と、思うのでしたら、なおさら「夫と私とは“片付け”の考えは別なのだ」と、キッパリと諦めるのが肝心です。
一緒に暮らしてきたから、暮らしへの気持ち・心得・考えまで同じであるとは、限らないということです。
また、「片付ける」「棄(す)てる」には、技術がいり、むやみにできることではないのです。
では、片付けを、自分の考え・気持ち・心得と同じにすることは、大事なことでしょうか? 気が満ちれば、人は、誰でも実行に移すはずです。その気は、夫婦、家族といえども、違って当然だと、考えてはいかがでしょう。
最初の一歩は「共有部分を一緒に片付け」

「いや、夫を思えばこそ、どうしても片付けをさせる」というのであれば、まずは一歩から始めましょう。
例えば、共有部分の靴箱、洗面下、洗濯機周りなどを、夫にも手伝ってもらいながら、片付けを一緒に実行するのです。しぶしぶでも、共有部分であれば、夫も参加してくれるかもしれません。
まずは一歩からでも、試してみてはどうでしょう。
また、「片付ける」「棄てる」には、技術が必要で、むやみにはできかねるのですが、もしかしたら、夫はすでに「片付けなければならない」ということを承知しているのではないでしょうか?
回答者プロフィール:阿部絢子さん
あべ・あやこ 1945年、新潟県生まれ。生活研究家(消費生活アドバイザー)・薬剤師。家事全般や食品の安全性の専門家として活躍。薬剤師の資格を持ち、今も現役で働いている。
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