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- ハルメクの講座「たてもの散歩」で歩く神田界隈
明治から昭和に建てられた洋館を訪ね、当時の人々の暮らしに思いを巡らせて歩くハルメクの人気イベント「たてもの散歩」。今回は神田神保町から御茶ノ水を歩き、学士会館やニコライ堂、湯島聖堂を訪ねました。
まずはハルメクならではの暑さ対策
今回お届けするたてもの散歩・神田界隈は7月に開催。例年ならまだ暑さはそこまででは…と思う時期ですが、今年はすでに梅雨明けも済んで暑さ本番!と、いうことで心配しながら集合場所である神保町駅へ。そこで受付スタッフが用意していたのは暑さ対策グッズの数々! シニア参加の多いハルメクならではの万全の準備態勢です。
このほかに、ハルメク特製の「本日のしおり」とガイドレシーバーが配られます。
しおりがあれば、今日のルートもわかりますし、記念にもなるので参加のみなさんからも好評です。
そしてハルメクのウォーキング企画に欠かせないのが講師の存在。「たてもの散歩」の講師・上村治氏は、実は弊社ハルメクの顧問でもあります。歴史、特に明治~昭和初期の歴史やその時代に生きた人物、建物が好きすぎて、調べつくしているうちに講師としても活動をしています。
歴史とロケ地の文化財「学士会館」
この日最初に訪れた学士会館は昭和3年(1928年)に開業し、今も婚礼会場やホテルとしても営業しています。まずは会館内広報スタッフ・猪俣さんからの解説を伺います。
「学士会館の立つ場所は東京大学発祥の地。そしてここに旧帝国大学出身者の組織「学士会」がうまれ、その活動施設として学士会館が昭和3年(1928)に作られました。戦後には連合国軍総司令部(GHQ)に接収され将校倶楽部として使われていた事もありました。接収当時はクレージーキャッツもバンド演奏されてたそうですよ」
ここで参加者一同「へ~」
さらに
「館内は開業当時の雰囲気を残しているので、数々の映画やテレビドラマのロケ地になっていまして、有名なところでは、TVドラマ「半沢直樹」で香川照之さん演じる大和田常務が土下座をしたのも学士会館内の部屋です。その他にドラマ「華麗なる一族」や映画「聯合艦隊司令長官 山本五十六」などなど。建物は歴史的価値も高く、国の登録有形文化財に登録されています。」
一同再び、「へ~~」
ちなみに、この場所は古くは上州安中藩江戸屋敷のあった場所で、同志社大学の創設者である新島襄はここで生まれたそうです。さらには日本野球発祥の地でもあったそうで、建物の周りにはそれらの碑がありました。
ランチは歴史ある名レストランでフレンチを
学士会館の館内見学のあとは館内の名レストラン「ラタン」でのランチ。建築以来、今も当時の姿を保つレストランでフレンチをいただきます。
毎回ちょっと豪華なランチが行程にセットされているのが「ハルメク たてもの散歩」のひとつの魅力なのです。
食事の後は講師の上村治氏の解説をガイドレシーバーで聞きながら歩きます。
「神保町と言えば「本の街」。小学館と集英社が並んでいますが、この2社は実はもともとひとつの会社で・・・」
歴史好きが講じて講師となった上村氏のうんちくに、ここでも参加者一同口々に「へぇ~」と興味津々。
ちなみに幕末の神保町には旗本や御家人が多く住み、廃藩置県によって国に帰る際に蔵書が売り出されたのが「本の街」の始まりだとか!さらに帝国大学ができた後、一橋大学、日本大学、中国人のための日本語学校ができ、彼らの教科書の出版社として小学館をはじめとする出版社ができたそうです。
聖橋(ひじりばし)が結ぶ「二つの聖堂」
神保町を後にして御茶ノ水に向かうと正教会(日本ハリストス正教会)の聖堂「東京復活大聖堂(通称ニコライ堂)」が見えてきます。
神田の街のシンボル的存在ですが、参加のみなさんは「名前は聞いたことがあるけど・・・」「外からは見たことがあるけど・・・」と中に入るのは初体験。
特徴的な外観のドームが見えてくると上村講師から
「ニコライ堂の設計はジョサイア・コンドル。後に東京駅のドームを見た人が「ニコライ堂にそっくりだ!」と言ったそうですが、それもそのはず。東京駅を設計した辰野金吾はコンドルの弟子でしたから・・・」
と、「たてもの散歩」ならではの解説。
ちなみに「ニコライ堂」という通称は日本に正教会の教えをもたらしたロシア人修道司祭、聖ニコライに由来しており、正式名称は「イイスス・ハリストス(イエス・キリスト)」の復活を記憶する大聖堂」という意味だそうです。明治24年(1891年)に建てられ、館内は厳かな雰囲気が漂い、歴史ある祈りの場を体感できました。
続いてJRを跨ぐ「聖橋」を渡って「湯島聖堂」へ向かいます。「湯島聖堂」は5代将軍・徳川綱吉によって建てられた学問所で、ここは「日本の学校教育発祥の地」とされています。
「聖橋は御茶ノ水駅の出口に名前にもなっていますが「東京復活大聖堂」と「湯島聖堂」のふたつを結ぶ橋として聖橋の名前が付いたのです。」
そんな話にここでもみなさん「へ~~~」
さらに
「湯島聖堂の屋根には鬼犾頭(きぎんとう)と呼ばれる不思議な動物がいますね。設計をしたのは伊東忠太という人で、彼は築地本願寺なども設計したのですが、各所にこういったちょっと不思議な動物を配置してるのが特徴で・・・」
みなさん、ここでも「へ~~~~」
みなさん、今日一日でいったい何回「へ~」と言った事でしょう! 訪れる先々での解説があり、知っている場所でも新しい発見が満載なのが「たてもの散歩」が人気の理由なのかもしれません。
実際、上村氏が講師となった2016年からずっと参加してくれている方も。
参加者の声として、都内からご参加の千木良さんにお話を伺いました。
ー たてもの散歩の魅力ってなんですか?
上村先生がいろんなところに連れて行ってくれて、たくさん教えてくれるのがるのが楽しくて!次はどこ?って毎回楽しみにしています。それと、食事がおいしいのもうれしいです。量は食べられないから、その分おいしいものが食べたくて!
ー 今まで参加されて良かったところはどこですか?
「江戸東京たてもの園」がすごく楽しかった!いろんな建物を一度に見ることができたのがよかったです。
ー 次に行ってみたいのは?
ちょっと遠いけど、犬山にある「明治村」を上村先生に案内して欲しいです。
今後も引き続き「たてもの散歩」を開催予定なので、気になった方はぜひ一度ご参加ください♪
~~今回のまごころポイント!~~
開催にあたり、快適にイベントを楽しんでいただくために『まごころを込めたポイント』をちょこっとご紹介します。
ハルメクのイベントでは、どんなことを気にかけて企画・運営をしているか知ってもらえるとうれしいです♪
✿暑さ対策
イベント参加中に体調が悪くならないよう、こまめに休憩をとることに加え参加者全員に冷えピタや塩タブレットを配布しています。また万一熱中症になったときに備えて瞬間冷却剤も持ち歩いています。
✿講師の解説付き
ただ歩いて建物を訪れるだけではもったいない!ハルメクのウォーキングイベントではそのコースや訪問先をよく知る講師の解説付きでご案内します。解説があることで新たな発見や学びがありより一層楽しめます。
✿ガイドレシーバー付き
一般的なウォーキングイベントでよくあるのは「講師の説明が遠くて聞こえない…」という意見。
ハルメクでは参加者全員にガイドレシーバーを配布しています。講師と離れてもまるで自分だけに説明をしてもらっているかのように聞こえると好評です。
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