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- 観光特急しまかぜで伊勢志摩へ!上質な時間を過ごす旅
大の鉄道好きマンガ家・文筆家のYASCORN(やすこーん)さんが、食べて食べて、また食べる鉄道旅の楽しさをご紹介します。今回は特別編。雑誌の取材に同行したYASCORNさんが、「伊勢志摩」エリアを堪能し尽くす1泊2日旅です。
初めてのひとり旅を振り返りながら、しまかぜへ
こんにちは、YASCORN(やすこーん)です。
思えば初めてひとりきりで行った旅は「伊勢志摩」でした。その頃は実家暮らしで、このままでは自立できないと焦り、行ってみたのが伊勢神宮。かつて伊勢神宮には妹と旅行したことがあり、一度行った場所ならひとりで旅ができるだろう、と考えた次第です。
まだ鉄道好きになる前のお話。なのでその頃の写真には、鉄道は一枚も写っていません。

その後、伊勢神宮へは何度もひとりで訪れるようになりました。伊勢志摩は海の幸もお肉も、いろいろと美味しいものが揃っているので大好きです。
そして名古屋から伊勢への足といえば、近畿日本鉄道、略して「近鉄」。近鉄の車両は楽しいものが多く、鉄道好きになってからはいつもどれに乗ろうか……と迷います。

乗車したのは、2013年に登場し大人気の近鉄の観光特急「しまかぜ」。
大阪難波〜宇治山田間に1度乗りましたが、人気でチケットを取るのが大変でした。
実は今回、ひとり旅……ではなく、「ハルメク」本誌の編集さん、カメラマンの阿部了さんと同行する旅となりました。まさに「旅は道連れ」ですね。「ハルメク」2018年11月号(117ページ~)では阿部さんの素敵な写真とともに、伊勢志摩の旅を紹介する記事が掲載されていますので、ぜひ併せてご覧ください。

しまかぜのプレミアムシートで特に人気なのが1・6号車の展望車。特に週末などはチケットが入手しづらいと聞きます。前日・当日に空きが出ることもあるので要チェックです。
本革を使用したふんわりと柔らかいシートは大変ゆったりとしていて、なんと電動のリクライニング機能・エアクッションなども付いています。もちろんコンセントもありますよ。

前面が全部ガラスなので、景色もこの迫力。子供達がおおはしゃぎするのもわかります。もちろん私もテンションが上がりっぱなし。1度、1番前に座ってみたいものです。

こちらのしまかぜ弁当は、鰻のせご飯ほか3種類のご飯に、きしめんサラダ、名古屋コーチン入り時雨煮、豚ヒレカツなど名古屋の名物を中心とした豪華な幕の内風お弁当。
購入したお弁当は座席で食べることができますが、カフェ車両で食べることはできません。そしてカフェ車両のメニューのほとんどは、カフェ車両内でしか召し上がれませんのでご注意を。

カフェ車両は大人気! 特に宇治山田駅までは混んでいることが多いです。
今回も、しばらく並んでやっと座れた……と思ったら、混み合っていて調理に30分程かかり、私の下車までに提供が間に合わないとのことで、お料理を注文することができませんでした……。なのですぐ出てくる地ビールとおつまみのみを注文。
確実にこちらで食事したい方は、乗車して間もなく、カフェ車両に行くことをおすすめします。名古屋発の場合、カフェ車両の営業時間は11時からです。
鳥羽駅でひとり途中下車。向かった先は、思い出の鳥羽水族館

さて、「ハルメク」本誌のおふたりは賢島(かしこじま)駅まで直行しましたが、私のみ鳥羽駅で途中下車。鳥羽駅から徒歩10分ほどの鳥羽水族館にやってきました。
こちらは日本で唯一、ジュゴンがいる水族館として有名です。ジュゴンの長期飼育世界記録も達成しています。他、世界初のスナメリの飼育下での繁殖成功や日本初のラッコの赤ちゃん誕生、世界初のオウムガイ3世誕生など、研究や飼育実績の多い水族館なのです。

鳥羽水族館は、妹と「小さい頃、2人で憧れた人魚姫の元になったジュゴンを見たい!」と、初めて伊勢志摩旅行した際に来た思い出の場所。
実際に見たジュゴンは、人魚姫とはだいぶイメージが違っていました。
ジュゴンは今では輸入が難しいそうなので、この1頭はとても貴重な存在です。ちなみにどの水族館にでもいるイメージのラッコも、現在日本で10頭しかいないとのこと。そのうち2頭が鳥羽にいます。なんとか繁殖に成功してほしいですね。

この日は大変暑い日だったので、館内のレストラン・ベイサイドでちょっと休憩。
ソーダ水の色、先ほどのジュゴンの水槽の色にそっくり⁉ しかしソフトクリームにさしてあるクッキーは、ジュゴンでなく、トドの足を表しているようです。

水族館を堪能した後は、再び鳥羽駅へ。駅近くの佐田浜東公園の海側には、無料で入れる足湯があります。こちらのお湯は鳥羽本浦温泉のアルカリ性単純温泉。ちゃんとした温泉なのです。
私はいつも、すぐ横にある農水産物直売所鳥羽マルシェで、大内山コーヒー牛乳やヨーグルトを買います。それを飲みつつ、海を見ながらのんびりと足湯に浸かるのが好きです。
鳥羽駅から、賢島駅に移動。志摩観光ホテルへ

鳥羽駅から近鉄の普通列車に乗り、賢島駅に到着しました。
駅には2編成のしまかぜが。しまかぜは、賢島からそれぞれ、近鉄名古屋、京都、大阪難波と3区間を3編成が走っています。
ちなみに近鉄は、JRを除く日本の鉄道事業者の中では路線が最長。私もいまだに全部乗りつぶせていません。

この日、お世話になる志摩観光ホテルは、「ザ クラシック」「ザ ベイスイート」「ザ クラブ」という趣の異なる3つの館で構成されています。
宿泊したのは「ザ クラシック」。木を基調とした文化の香り漂う雰囲気が特徴です。ちなみにレストラン※や館内施設は、どちらに宿泊しても利用できます。
※ザ ベイスイートのレストランのご利用は小学生以上

賢島といえば、2016年に行われた「G7伊勢志摩サミット」を思い出される方も多いのではないでしょうか。そのメイン会場となったのが「志摩観光ホテル」です。
レストラン「ラ・メール ザ クラシック」では、予約すればこのサミットテーブルで伊勢志摩サミット記念ディナー・ランチなどをいただくことができます。
ディナーの前に、ホテル敷地内の階段を降りてすぐの桟橋から、英虞(あご)湾のサンセットクルーズに向かいます。伊勢志摩といえばリアス海岸で有名。その海岸線や島々を眺めながら、賢島の周りを一周するクルーズです。
こちらは有料のホテルアクティビティ。完全予約制のチャータークルーズで、季節などによって、表情を変える美しい英虞湾が楽しめます。


陸続きに思えますが、この橋を見ると、賢島って本当に島なんだとわかります。本州と賢島との間の距離はわずか10メートル未満。列車に乗っているとあっという間に通り過ぎてしまいます。

地図でみると更によくわかります。この部分が賢島橋です。

少し曇り気味だったので、オレンジ色に染まる英虞湾は見られませんでしたが、それでも穏やかな海面に映る陽は大変美しかったです。
『陽が傾き、潮が満ちはじめると、志摩半島の英虞湾に華麗な黄昏が訪れる』
これは作家の山崎豊子さんの小説、「華麗なる一族」の冒頭文です。

山崎豊子さんはこちらのホテルを大変愛していらしたそうで、何度となく訪れたとか。先ほどのサミットテーブルがあったレストラン「ラ・メール ザ クラシック」の一角。こちらの席がお気に入りで、よくお食事をされていたそうです。
このお席に座り、数々の名作のアイデアを考えていらしたのでしょうか。

夕食の「麗」コースはアミューズ ブーシュ「蛸のガルシア風」から始まりました。
「伊勢海老サラダ仕立て」(写真左)は、コンソメジュレなどが添えられた爽やかな味。緑色のあっさりした味のソースは枝豆だそう。
「伊勢海老クリームスープ」(写真右)はホテルの名物。濃厚な伊勢海老のスープは、一口目から大好き!と感じる味でした。

「鮑のポワレ 2種類の香草バターソース」(写真左)もホテルの名物。2種のソースはエシャロットと白ワインのソースとか。ここまで柔らかい鮑も初めてです。
「三重県産黒毛和牛ステーキ マデラソース」(写真右)、こちらのお肉もまた柔らかく、少し甘めのソースと相まって、大変美味しかったです。
そして最後に上品なお味のデザート・コーヒーと続きます。
写真にはありませんが、もちちろんお料理に合わせて白ワイン、赤ワインといただいたのは言うまでもありません。お酒もいろいろと取り揃えられていました。
こちらの「ラ・メール ザ クラシック」の壁には藤田嗣治さんの大作「野あそび」が掲げられています。他にもここは美術館?と見まごうほどの充実した絵や作品が、ホテル内のあちらこちらに飾られています。

食後はゲストラウンジでまったり。こちらでもお菓子や飲み物、アルコール類などがセルフスタイルでいただけます。しかしもうお腹いっぱい…最高に幸せな気分です。
ザ クラシックの部屋に引き上げ、ベッドに横たわってみると、ちょうどいい具合のマットレス。聞くとやはりシモンズだそう。
起きてないともったいないと思いつつ、すぐ深い眠りについてしまいました。

次回、伊勢志摩旅・後編に続きます。「観光特急しまかぜで伊勢志摩旅へ(後編)」
☆本記事に記載されている写真や本文の無断使用・ 無断転載を禁じます。また掲載情報は取材時点のものであり、最新の情報は施設等へお問い合わせください。
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